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秋元きつね×ピョコタンでロボットアニメを制作!? 新プロジェクトも飛び出した『オレ劇場 2』レポート

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ミニブログ『Twitter』による呼びかけでクリエーターが集まり、作品上映とトークを繰り広げる突発性イベント『オレ劇場』。3月にうるまでるび、秋元きつね、ケロケロキング(木原庸佐)の3氏で開催されたのに続き、第2弾が6月13日に東京・お台場のニフティが運営するイベントハウス、東京カルチャーカルチャーで開催されました。

今回の主役は、テレビ番組『ウゴウゴ・ルーガ』のアニメ『がんばれ!まさおくん』やプレイステーション用ゲーム『せがれいじり』のCGで知られる秋元きつね氏と、ガジェット通信の『ニコニコ生放送』番組『漫画家だらけの大喜利』でもおなじみ、ピョコタン先生。2人が接点を持つきっかけとなった『せがれいじり』を核に、2人の来歴と現在の活動の紹介、そしてこれから立ち上げる新プロジェクトを発表するなど、内容の濃いイベントとなりました。

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・歴史珍表をベースに進行

オープニングでは2人の代表作として、秋元きつね氏がテレビ東京『おはスタ』で放映した『ハコいりせがれ』、ピョコタン先生がフジテレビのサイト『少年タケシ』で連載を続けている『西日暮里ブルース』をそれぞれ上映。会場に配布された年表『歴史珍表』をベースに、2人の来歴を語りながら作品を上映する第1部がスタートします。

年表は1988年から開始。秋元きつね氏がP-MODELのローディーから自身のバンドで音楽活動を続ける過程でCGに出会い、音楽と映像を並行して創作活動に取り組む流れで『ウゴウゴルーガ』『せがれいじり』に携わったというエピソードを披露しました。一方、この当時ピョコタン先生は小学生から高校生。「ファミコンばっかりやってました」「スーファミばっかりやってました」という少年時代のエピソードを経て、高校生のときに描いた漫画『メリーさんのイボヂ』が紹介されました。


表紙だけでも相当なインパクトの作品で、既に大器の片鱗がうかがえます。高校に入学して早々に落ちこぼれ、「ウンコでも描きてぇから」と漫画の道に進んだピョコタン先生は、高校卒業と同時に漫画家デビュー。『コロコロコミック』で連載した作品が紹介されます。

・2人の接点『せがれいじり』

ここで話題は2人の接点となった『せがれいじり』へ。1999年に発売されたこのゲームが制作されるきっかけとなったのは、秋元きつね氏が自主制作したビデオ作品『人面牛』。こちらを元に提案したゲームがエニックス(当時)で採用され、発売されることになったそうです。


当時のCM、プレイ動画が上映された後、ゲーム内のオブジェクトにオカカワリ(接触)して「あれしよう!」というお題を選択していくと、その内容が映像として再生され、ゲームが進行していくというゲームシステムが説明されます。選択肢によって、映像は全部で777通りにもなるとのこと。ここで、777通りのうちCGアニメーション部分をつないだ映像が5倍速で一挙に上映されると、会場は大きな拍手に包まれました。


この『せがれいじり』のプロモーションの一環で、ピョコタン先生が『コロコロコミック』上で漫画版『せがれいじり』を連載することになります。当時、エニックスの宣伝は「とにかくスピード」ということで、掲載にあたって秋元きつね氏による事前チェックはなく、内容はピョコタン先生のやり放題。もちろん、このころ2人に面識はなかったそうです。「でもそれがよかった」と秋元きつね氏は振り返ります。

・制作の裏側も披露

イベントでは、2人の作品制作の裏側もいくつか紹介されました。秋元きつね氏が『せがれいじり』で制作した仕様書イラスト、ゲーム内で使われたオリジナルのフォント、書道家による題字案などを紹介すると、クリエーターと思われる来場者からはため息が。『せがれいじり』の世界観がステージとなるハコがフォルダ、オブジェクトがアイコン、主人公で頭が矢印のせがれはカーソル、オカカワリがクリックと、Windows 95が登場した当時のパソコンをモチーフに世界観が構成されていること、せがれの頭の矢印は好奇心のベクトルで、「好奇心と無知(幼児性)が大人の論理を破壊する」という設定があったことなど、創作に携わる人たちに興味深いエピソードが次々と披露されました。


ピョコタン先生は『西日暮里ブルース』でキャラクターが発する不思議な声の秘密を公開します。声はすべて自分で吹き込んでいるのですが、その収録方法がポイント。セリフを逆さに読んだものを逆回転で再生し、その音声を収録しているのです。まずセリフをローマ字で書き起こし、それを逆から読んだひらがなの文章に直します。「AKIMOTOKITUNE」は「えぬちことみか」に。これを読んだ声を録音し、逆回転で再生すると「秋元きつね」と発音しているように聞こえるという仕組み。ここで改めて作品が上映され、声を吹き込む様子を想像することで会場はより大きな笑いに包まれました。

・現在の活動と2人のコラボ

第2部は、それぞれの現在の活動を紹介していきます。秋元きつね氏は現在制作中のアニメ『ヤンス!ガンス!(MEAT OR DIE)』が、MUSIC ON! TVやテレビ神奈川で放送されているほか、映画館のマナー広告としても上映されており、広がりを見せつつあると発表。未発表のミュージッククリップも上映されました。本編にセリフはなく、勢いとビジュアルの迫力を感じさせるこの作品。アヌシー国際アニメーション映画祭など、海外の映画祭にもノミネートされており、今後世界的に人気を集めそうです。ほかにもこのイベントのために制作したモーショングラフィックス映像『セケンチューナー』や、ライブのオープニングに使用していたMAD動画などを披露しました。


ピョコタン先生は、「楽してカネが欲しい」と電車乗り過ごし防止アイマスク『のり子さん』を発明した経緯と実演、ことし閉店した日本一まずいラーメン屋、彦龍の店主との交流、ゼブン-イレブンのくじが引けないことに怒り、ネットニュースで記事にしてもらったことで『2ちゃんねる』やテレビ番組に取り上げられたエピソードを語る「ニュースの作り方」をプレゼン。漫画とはまったく関係のない破天荒な活動の紹介で会場を沸かせていました。


続いて、2人のコラボ作品『三つ巴』を上映。ピョコタン先生のイラストをベースに、秋元きつね氏が3DCGを駆使した迫力ある映像が、このイベントだけのために披露されました。既存の作品の上映だけでなく、イベントのためになぜここまでやるのか?その理由はこの後明らかになります。

・珍類みな兄弟

秋元きつね氏は、変わったことをやっている人たちを「珍類」と定義。それぞれ面白いことをやっている珍類が『Twitter』でつながってコラボすれば新しいことができるという「珍類みな兄弟!」のコンセプトを打ち出します。“珍類”のスライドには、『オレ劇場』関係者や『ヤンス!ガンス!』制作チームの面々と並んで、手前ミソながら筆者のTwitterアイコン(ID: shnskm)も。ガジェット通信も“珍類”の一員として頑張ります!


ここで特別企画として、“女子型珍類”のまかべわかこさんを紹介。まかべさんは自分が欲しいと思った傘を実際に業者に作ってもらい、『Roulette』というブランドで製品化してしまった“珍類”。部品、生地、骨組みをすべて同じ色にそろえたカラフルな傘は、今までありそうでなかったもの。「自分が欲しいと思うんだから きっと誰かも欲しいはず」というスライドとともに、秋元きつね氏は「自分が面白いと思うものを形にしている人がいる。アホなことばっかり考えているけど生きている、ということを紹介したかった」とコメント。このイベントのメッセージが徐々に伝わってきました。

・珍類による新プロジェクト!

最後に、秋元きつね氏が「今日のイベントはこれの前フリ」と語る爆弾発表が。「こんな時代だからこそ珍力を上げねば」と発表されたのは、宇宙最強のロボットアニメを作る、という新プロジェクト。秋元きつね氏を中心に、企画・原作に『東京トホホ会』を執筆した金井哲夫氏、キャラクターデザインにピョコタン先生、メカデザインとモデリングに『アニマトリックス』『Halo Legends』など第1線で活躍するCGデザイナー、PicaPixelsの帆足剛彦氏が集結して作品を制作するという、驚きの企画が明らかになりました。

このプロジェクトのコンセプトは、「バンドのように映像を作る」というもの。メンバーそれぞれの個性をぶつけ合って、セッションのように作品を制作していくとのこと。メンバー間のやり取りは『Twitter』上で公開され、制作作業を不定期で『USTREAM』で配信することで、できあがって行く過程をだれでもネットで楽しめるようにしていく計画だそうです。このプロジェクトについては、近日中に“珍ポジウム”を開催するとのこと。最後にワクワクする予告で余韻を残しつつ、イベントは終了となりました。

毎回、異なる試みで映像作品とその制作の楽しさを伝えてくれる『オレ劇場』。第3回は、どんなクリエーターが“オレワールド”を見せてくれるのでしょうか。突発的に企画が立ち上がるので、メンバーの『Twitter』は必見です。ロボットアニメのプロジェクトも、近日中に『Twitter』で情報発信されることでしょう。メンバーのアカウントは公式サイトに掲載されているので、興味ある方は今すぐフォローすることをオススメします。

『オレ劇場 2』公式サイト


最後にひとネタ。会場ではこのイベント限定メニューとしてピョコタン先生のオリジナルドリンク『あほ汁』、「秋元きつね」にちなんだ『きつねうどん』、ピョコタン先生が愛した味、バターしょうゆご飯『ピョコタン究極ご飯』などが販売されました。中でもインパクト大なのが、揚げたこ焼きとソーセージ、焼きのりを盛り合わせにした『せがれ盛り』。筆者も注文してみましたよ。


ネタはこれだけにとどまらず、『せがれ盛り』を記載したレシートには別のワードが……。気になる方は是非、記事冒頭のリンクからすべての写真を表示してご確認ください。

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記者:

宮原俊介(編集長) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

ウェブサイト: http://mogera.jp/

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