「ご結婚おめでとう」親友に贈ったコードとデザインの話
今回はまみぺこさんのブログ『はぁはぁブログ』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、https://getnews.jp/archives/442747をごらんください。
「ご結婚おめでとう」親友に贈ったコードとデザインの話
新郎新婦には内緒で、「ご結婚おめでとう」の「声」を集めたい。
みんなからのナマの「声」をどうにかして録音することはできないか。
それらを、記念の刻印入りの iPod shuffle にいれてプレゼントできないか。
―――そんな秘密の企画がひっそりとはじまりました。
Twilio(トゥイリオ)というクラウド電話APIサービスでやってみよう!
という計画を思いついたのは幹事チーム・プログラマの3人でした。
「Yoji Shidara @darashi」 『twitter』
https://twitter.com/darashi
「大和田純 公式アカウント @june29」 『twitter』
https://twitter.com/june29
「hmsk @hmsk」 『twitter』
https://twitter.com/hmsk
Twilio(トゥイリオ)って何?
Twilio(トゥイリオ)というのは、クラウド電話APIサービスのことで、プログラミングで電話システムを作れるのだそう。
電話というツールで、何かシステムを作る。なんだかよくわからないけれど、わくわくする遊びがはじまったんだ、ということだけは私にもわかりました。
そんなある日、@hmskさんからRubyでかかれたコードが幹事チームのGitHubグループで共有されTwilioを使ってこんな感じで動く電話システムができあがってきました。
1 番号に電話をかける
2 ウェルカムメッセージが再生される
3 話して「 # 」で終了する
4 サンクスメッセージが再生される
5 電話が切れる
テストユーザーとして電話をかけてみると、Twilioの管理画面に、音声データが新着1件登録されていて、ブラウザでそれを再生すると、いままさに電話で話した自分の声がそこにあったのです。
Twilio(トゥイリオ)すごい
すごい。これはすごい。
みんなから、この電話番号に電話をかけてもらうことができれば録音した「声」をどんどん集めることができる。
@darashiさんが「祝電2.0だね」と言っていたそうだけれど、ほんとうにそうですね。
私は、Twilioの管理画面のしくみを、しばらくぼんやりと見つめながらプログラマさんが、友達を幸せにするためのコードをかいた、というその爽やかな感動に包まれていました。
電話で再生される声をあててほしいとのことだったので私 @mamipekoが声を担当することになりました。
「まみぺこ @mamipeko」 『twitter』
https://twitter.com/mamipeko
「録音した音声を再生できたほうがいい」「やり直しができるといい」など、チームメンバーでリテイクを出しあって、できあがったのがこちらです。
お電話ありがとうございます。
この電話番号にてkeiさん、yucaさんへのお祝いメッセージを承ります。
頂戴したメッセージは、10月19日の結婚式二次会にて、新郎新婦にプレゼントいたします。それまでは、お二人には内緒にしておいてください。
それでは、keiさんyucaさんにお届けするお祝いのメッセージを発信音のあとにつづいて、60秒以内でお話しください。
完了したら「 # 」を押してください。準備はよろしいですか?
最初にお名前をお願いいたします。それではどうぞ!
いただいたメッセージを再生します。
このメッセージをお届けしてよろしければ、数字の「 1 」を
もう一度録音する場合は、数字の「 3 」を押してください。
メッセージを承りました。
あなたのまわりの方にもこの番号をお知らせください。
たくさんのお祝いメッセージが集まるよう、ご協力をお願いします。
お電話ありがとうございました。
もしもバレてしまったときは
もしも、万が一、なにかのミスで新郎新婦に番号がバレてしまった場合に備えて、新郎新婦それぞれの電話番号から電話がかかってきたときだけ、こちらのメッセージが再生されて、電話が切れるしくみになっていました。
keiさん、yucaちゃん ご結婚おめでとうございます。
wedding-sでお会いできることを楽しみにしております。
お電話ありがとうございました~。おめでとう~。
みんなに伝える
あとはこの電話番号をみんなに伝えるだけ。
デザイン担当の私は、お知らせの紙をデザイン・印刷していって結婚式の受付を任せてもらう際、内緒でこっそりご親族やご友人へ配っていました。
(「声」のプレゼントは、結婚式の翌週のパーティで贈るものでした)
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/10/212.jpg
ご両家のお父さん・お母さんから、学校の友達、大学の先生、TwitterやFacebookのインターネットの人たちまで伝わって、みんなからのおめでとうの「声」がどんどんどんどん届いてきました。
私は、届きつづける新着の録音データを確認しながら、ほとんど放心状態でした。
コードをかいたりデザインをしたり、そうやってみんなで作ってきたひとつの箱にリアルなデータがどんどん入れられていく。
制作したコンテンツに、命が宿った瞬間でした。
コードが、デザインが、生きたものになりました。
電話をかけてくれたみなさん、どうもありがとうございました。
刻印入り iPod shuffle
そして最後は、お二人のご結婚パーティのイベント名の「happy #wedding-s」という刻印をうった iPod shuffleを注文。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/10/38.jpg
ここに、みんなから録音してもらった音声データをいれてプレゼントとしてお贈りしました。
ウェディング時計アプリ
みんなからの「声」のプレゼントとは別に、もうひとつ。
Webブラウザで見れる「ウェディング時計アプリ」も作りました。
新郎新婦お二人の思い出の写真が1分ごとにシャッフルする時計のアプリケーションです。
コードは@june29がRuby、JavaScript、HTML、CSSでかいたもの。
そこに私がデザインしたウェディングロゴを添えてiPhoneやiPadなど複数デバイスで表示できるWeb時計ができました。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/10/42.jpg
グリッチ時計
さらに@makimotoさんの悪ノリ(というか、大変よい仕事)によってウェディング時計の写真をグリッチさせた時計、というコンテンツまでできてしまい、グリッチされた新郎新婦が大喜びしていた、なんていうことも、あったとかなかったとか。
*5:「Shimpei Makimoto @makimoto」 『twitter』
https://twitter.com/makimoto
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/10/5.jpg
URLを贈る
「URLを贈りたいよね」ということで、時計のURLを記載したカードもつくって、パーティの当日にお二人へ。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/10/6.jpg
パーティの「なふだ」
新郎新婦のお二人からの希望で「パーティに来てくれた人たちが交流しやすくしてもらえるとうれしい」という話があったので「なふだ」もデザインしました。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/10/7.jpg
参加する全員の分をそろえて用意していきました。
少しでも交流のきっかけになっていたらいいな。
どんな勉強会よりもギークな結婚パーティ
結婚パーティは、LTのある結婚パーティということで、ウェディングドレス姿の花嫁がLTをしたり、新郎のLTでライブプログラミングがはじまったり、「ドラ娘」ならぬ、ウェディングドレスでの「ドラ新婦」がいたり、どんな勉強会よりもギークな結婚パーティだったと思います。
グリッチの話やTwitterのベストツイートの話であんなにみんながもりあがって、結婚パーティなのにインターネット感丸出しでしたよね。
まとめ
とこんな感じで、親友のご結婚祝いをしました。
いつもの仕事では、クライアントのためだったり、ユーザーさんのためだったり、たくさんの人にむけてコードをかいたり、デザインをしているけれど、私たちの1クリック以内にいる親しい人のためにコードをかくこと、デザインをすること。
作ることへの原点回帰の「だれのために作っているのか」「だれを幸せにしたいから作るのか」を改めて考えるきっかけになりました。
幹事チーム
幹事チームのみなさん。
いっしょにプロジェクトをお手伝いさせてくれて、私も仲間にいれてくれて、どうもありがとう。
「Yoji Shidara @darashi」 『twitter』
「大和田純 公式アカウント @june29」 『twitter』
「hmsk @hmsk」 『twitter』
「tomoko @tomoko_and」 『twitter』
https://twitter.com/tomoko_and
「まみぺこ @mamipeko」 『twitter』
「sugamasao @sugamasao」 『twitter』
https://twitter.com/sugamasao
「Kazuhito Hokamura @hokaccha」 『twitter』
https://twitter.com/hokaccha
ご結婚おめでとうございます
そしてそして、最後になりましたが
keiさん、yucaちゃん、ご結婚おめでとうございます。
「kei-s @kei_s」 『twitter』
https://twitter.com/kei_s
「shirayuca @shirayuca」 『twitter』
https://twitter.com/shirayuca
yucaちゃん、結婚式でご両親へのお手紙を読むとき、がんばったね。
感動しいのyucaちゃんだから、きっと泣いてしまうと思っていたから、よくがんばったなって思いました。
でも、だからこそ二次会のパーティでは泣かすつもりで行ったのだけれど、yucaちゃんはやっぱりずっと、にこにこ笑っていたよね。
でも最後の挨拶のときに、ふっと気がゆるんだのか、そんなyucaちゃんがうるうる涙をにじませていたから、私のほうがもらい泣きをしてしまいました。
keiさん、yucaちゃんをよろしくね。
ほんとうにほんとうに、ご結婚おめでとう。
執筆: この記事はまみぺこさんのブログ『はぁはぁブログ』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年10月28日時点のものです。
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