【FLASH PLATFORM CAMP】もうすぐリリースの『Flash CS5』にはこんな新機能が登場
米国時間の4月12日に発表が予定されているアドビシステムズの『Flash Professional CS5』。この『Flash』次期バージョンの告知イベントが『Adobe FLASH PLATFORM CAMP Tokyo』として3月16日に開催されました。
ここでアメリカのアドビシステムズ本社にて『Flash』におけるプラットフォーム・エバンジェリストであるリー・ブリムロー氏が登場し、新たに『Flash Professional CS5』にて追加される新機能についての最新の発表が行われました。その中で主に発表された新機能をご紹介します。
・アクションスクリプトのヒント表示を改善
カスタムクラスのコードヒント表示を改善し、関数に使用できるプロパティもどういうものが使えるかポップアップされるので、そのとおりに入力していくだけでよく、初心者にも導入しやすくなりました。
コンパイルエラーパネルの改善が行われ、スクリプトのエラーとワーニングについて細かく把握できるようになりました。
新たなパネルである「CODE SNIPPETS PANEL」によく使うスクリプトを登録してあり、それをそのまま呼び出して使うことができるようになっています。新規の登録も簡単です。
・新たなテキスト設定
これまで通りのクラシックテキストに加え、TLF(Text Layout Framework)というものが追加されました。
これを利用していくつかのテキストフィールドを作り、長いテキストを別々のテキストフィールドに続けて流し込むことができるようになります。段組などもプロパティウィンドウから簡単に作ることができ、段組の幅なども自由自在。これはまるで同社の高機能なデスクトップパブリッシングソフトである『InDesign』のような感覚でした。英語以外の言語への対応も強くなり、日本語のために縦書きにも対応しました。
・新しいブラシ機能
パターン描画ツールの強化をしました。パターン自体はJavaScriptで作ってあります。
様々なパターンが最初から搭載されていて、それらを細かく設定することでオリジナリティのある描画が行えそうです。
・XFL形式保存
これまで通りのfla形式に加え、xfl形式でのプロジェクトファイルの保存ができるようになり、この形式で保存することで、ファイルから直接ライブラリの中にどんな画像が入っているのかなどもすぐに把握することが可能になりました。これで画像の修正やすり替えも簡単に行えます。また、『Illustrator』や『Flash Builder』、『Flash Catalyst』といった別の開発ツールとのデータ交換も容易で、開発効率が向上します。
・フォント管理パネルの新規追加
その作品の中でどのようなフォントを使っているのかわかりやすく確認および編集出来るよう、管理パネルを作りました。
・動画プレーヤーの操作を実際に動画を流しながら編集可能に
FLV動画はウェブ上では基本的にFlashのプレーヤーで再生することになりますが、その動画をステージ上で再生しつつプレーヤーの形や位置を編集出来るようになりました。
・『iPhone』対応ファイル書き出し
Apple社の『iPhone』端末に対応したファイル形式への書き出しが可能になります。Flashで作られたゲームやアプリケーションが『iPhone』で楽しめるようになるまであと少しです。こちらは先に公開された記事「【FLASH PLATFORM CAMP】Flashゲームを『iPhone』アプリで動かすテクニックを披露(https://getnews.jp/archives/53202)」にて、さらに詳しい説明がされています。
数々の新機能の追加により、前バージョンとは格段の差を感じる次期バージョン『Flash Professional CS5』。『iPhone』対応が大きく報道されているところではありますが、筆者はTLFの便利さに非常にひかれました。これにより『Flash』技術を使用し高度にデザイン編集された雑誌も多く出てくるのではないかと期待をしています。これからも見逃せない『Flash』の今後に注目していきたいです。
■関連記事
【FLASH PLATFORM CAMP】Flashゲームを『iPhone』アプリで動かすテクニックを披露
新技術と最新事例のショーケース『Adobe FLASH PLATFORM CAMP Tokyo』レポート
気になる『Flash』での『iPhone』アプリ書き出しは?新発表が相次いだ『Adobe MAX 2009』を振り返る
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。