『Twitter』に悪ふざけ画像投稿で炎上の蕎麦屋が破産 撮影の状況について女性店主と投稿した学生の主張に食い違いも

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蕎麦屋バイトのバカッター

10月18日、国内最大手の信用調査会社『帝国データバンク』が提供するYahoo!ニュースの記事が

アルバイトによる悪ふざけで営業停止となったそば屋が破産

と報じた。

当社は、1984年(昭和59年)5月創業で、1987年(昭和62年)7月に法人改組した蕎麦屋経営業者。本社のある「永山店」のほか、町田市にも「鶴川店」と「中町店」をオープンし、2011年5月期の年売上高は約1億2000万円を計上していた。
 しかし、2012年9月に当時代表の創業者が逝去し、「永山店」のみの営業となっていたところへ、今夏「永山店」においてアルバイトの大学生が洗浄機に入っている悪ふざけの写真がツイッターに掲載されたため営業停止を余儀なくされ、今回の措置となった。負債は3300万円。

10月13日放送のフジテレビ『Mr.サンデー ニュースの真相&感動秘話緊急拡大スペシャル』では、“追跡!悪ふざけ投稿ネット炎上”という特集を組んでいた。

番組の取材VTRでは、女性店主が顔出しでフジの取材に応答。店主や元パート従業員が、店に苦情の電話などが殺到する様子などを事細かに説明。クレームが寄せられた保健所が調査にやってきたことや、閉店する決断をしツイッターが炎上して13日目に廃業届を出したことなどを伝える。店主の証言に基づいた再現ドラマも放映され、炎上している側がどういう状況に追い込まれているのかというのを知る上で大変興味深い内容だった。

番組では、実際に投稿した学生に話は聞けなかったが学生の代理人である弁護士から書面で回答を得たとして、

■なぜあのような写真をネットに上げたのですか。

拡散するつもりはなく、また店も特定されないと思い、単に面白い映像だと思って安易にアップしてしまいました。

■ネットに拡散されて以降、どんな状況に陥りましたか。具体的にどのような嫌なことが本人に起こりましたか。

悪い意味で有名になってしまい、周りからの目が気になりました。
お店だけでなく家族や知人に迷惑をかけてしまいました。
個人情報が流出してしまったため、今後普通に生活しているか心配になりました。
知らない人からの書き込みにより、心が痛みました。

といったような質問と回答を紹介。

撮影された状況について、「後片付けをアルバイト学生たちに任せて先に帰宅した」とコメントする店主に対し、「店主は笑いながら撮影を見ており事実上容認していた」と学生側は回答する。

この回答が寄せられた後、番組では店主を再び訪問し「笑いながら撮影を見ていたと書いてありますけど…」とディレクターが尋ねると、店主は「冗談じゃないですよ、いませんよ。いるわけないじゃないですか。そんなの子供のウソですよ」「写真を撮ることすら許さないですし」と答えていた。

ナレーションが「互いの言い分は平行線をたどり、双方が弁護士をたてる事態となっている。また、閉店の原因についてもアルバイト学生側は意見を留保している。一枚の悪ふざけ画像で、当事者たちの関係もそれぞれの人生も大きく変わった。」と語り、別のパート従業員が「職を失って、まだ次の仕事はみつからない」という現状や、現在は生活費を稼ぐため別の飲食店でパート従業員をしているという店主が、廃業した店の中で後片付けをしながら「30年もやってきたので、まだ気持ちの整理がつかない。本当に悲しい」と語る様子を紹介する。
そして、「広がっていくネットの世界。その波は、現実社会を飲み込んでいくかのようだ」と結んでいた。

※画像は問題の発端となった『Twitter』に投稿された画像の一部

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Taka

元インターネット雑誌編集者。 2013年5月よりガジェット通信にて記事を書いております、よろしくです。

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