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「シャラップ!」より問題なのは

「シャラップ!」より問題なのは

今回は山口浩さんのブログ『H-Yamaguchi.net』からご寄稿いただきました。

「シャラップ!」より問題なのは

最近はネットのおかげか暴言ネタに事欠かない(ちっともありがたくないが)。暴言に対して本当に怒ったり悲しんだりしている人もたくさんいるのだろうが、どうも見ていると、ネタとして消費されている場合の方が多いような風情が感じられなくもない。「他人の不幸は蜜の味」などというが、他人の暴言も、何の味かはともかく、人々がおいしく召し上がるもののようだ。特に有名人やら政治家やら官僚やらの暴言は、ひときわ美味らしい。昨今の「大漁」ぶりにマスメディアの方々も笑いが止まらないのではないかと想像する。

都知事の件、大阪市長の件がネタとして消費され尽くした後の暴言界で今、話題の中心となっているのはおそらく、復興担当だった官僚のツイッター発言炎上事件だろう(この件*1)。しかし、それにやや隠れたかたちになってはいるものの、私としてはむしろ、こちらに注目したい。

*1:「復興庁幹部、ツイッターで暴言 「左翼のクソども」」 2013年06月13日 『朝日新聞デジタル』
http://digital.asahi.com/articles/TKY201306130044.html
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【ジュネーブ共同】国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会の対日審査が行われた5月22日、日本の上田秀明・人権人道担当大使が英語で「黙れ」を意味する「シャラップ」と大声で発言していたことが13日までに分かった。「シャラップ」は、公の場では非礼に当たる表現。

「日本の人権大使が国連で暴言 「シャラップ」(共同通信)」 2013年06月14日 『47NEWS』
http://www.47news.jp/CN/201306/CN2013061401001081.html

人もすなる暴言吊し上げ合戦を我もしてみんとて、というわけではないが、この件ではどうしても気になることがある。

この件について報道では、総じて「シャラップ!」(Shut up!)ということばに関心が集まっているようだ。もちろん、これはああいう場では言語道断の暴言であって、これを大使自身が逆ギレして口にしたなんていうのは頭を抱えたくなる事態だ。ダメダメであることは一目瞭然だし、インパクトも強いから見出しにもうってつけだしというわけで、これを中心に取り上げたくなるのはビジネスとしてやってるメディアならむしろ当然かもしれない。

「「人権人道担当大使」国連で大失態!日本批判に「何がおかしい。シャラップ!」」 2013年06月12日 『J-Cast news』
http://www.j-cast.com/tv/2013/06/12177101.html

「国連で「シャラップ」日本の人権大使、場内の嘲笑に叫ぶ」 2013年06月14日 『msn産経ニュース』
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130614/erp13061408180002-n1.htm

「日本の大使が「シャラップ!」=国連拷問禁止委で暴言」 2013年06月14日 『時事ドットコム』
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201306/2013061400905

「日本の人権大使、国連委員会で苦笑に「黙れ」」 2013年06月14日 『読売オンライン』
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130614-OYT1T01097.htm

「外相 日本の立場 丁寧に説明を」 2013年06月14日 『NHK NEWSWEB』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130614/k10015299181000.html

「日本人権大使ブチ切れ!国連で暴言「シャラップ」」 2013年06月15日 『サンスポ.com』
http://www.sanspo.com/geino/news/20130615/pol13061505020001-n1.html

実際、YouTubeに上がっている動画*2を見ると、これはひどいといわざるを得ない。この会合の性格やこの人物の職責を考えれば、同じ国の人間であることが恥ずかしくなる。「ロンパールーム」ならCM明けにクマのぬいぐるみに差し替えられるレベル(古いね)、などと冗談かましたいところだが、この暴言自体よりもっと懸念すべきことがあるように思うのでそうも言っていられない。

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