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気鋭の若手実業家 起業のきっかけは「ドラクエ5」?

 この秋のビジネス界の大きな話題の一つが、アルバイト求人情報サイト「ジョブセンス」などを運営する株式会社リブセンスの東京証券取引所一部上場だ。社長の村上太一さんはなんと25歳で、東証一部上場の社長最年少記録だったグリー株式会社の田中良和さんの33歳を大きく下回っている。そして8月には村上さんの半生がつづられたビジネス書『リブセンス〈生きる意味〉』(上阪徹/著、日経BP社/刊)が出版された。

 『すべてが見えてくる飛躍の法則』(アスペクト/刊)の著者である石原明さんの対談連載、第一回となる今回は、その村上さんをお迎えして行われた。
 石原さんが本書で提唱している“人称”とは、「人称」とは発話の話し手、聞き手、第三者を区別するためのものだが、ここでは「人称」をビジネスに役立てるために新たに解釈。一人称は「自分目線」、二人称は「相手目線」、三人称は「まわり目線」、四人称は「マーケット目線」というように、ビジネスにおける「視野の広さ×時間軸」の尺度として捉えている。
 では、村上さんの人称の高さはどういったところから来ているのか。石原さんが気鋭の経営者に深く切り込んでいく。今回はその後編をお届けしていく。(以下敬称略)

■「一歩引いて上から見てみるという発想が大事」

石原「今回、どうして私が複数人称についての本を書いたかというと、私の顧問先に大阪のイケてる企業の二代目がいまして、その会社はプラスチックの成形をしているのですが、国内だけでやっていてクオリティがとても高いんです。さらに、他のどの企業よりも収益が上がっているのですが、そこの二代目がね、『先生、すごく良い文章がありますよ』と言って紹介してくれた言葉があって、その言葉と全く同じやり方でコンサルをしていたんですよ。問題が起こった同じ次元で物事を考えていてはその問題は解くことはできない、というような言葉なのですが」

村上「いいですねー!」

石原「実はそれまで、私は自分がやっていることを人にあまりよく説明できずにいて、それは何故かというと、普通のコンサルタントの方々と全然違う答えの出し方をすると言われていたかなんです。例えば、『採用が上手くいきません!』と相談されたとき、普通は『じゃあ、採用の問題を解決しましょう』ってなるじゃないですか。でも、会社っていろいろな問題がありますよね。私は採用の相談を受けても、いつも一度引いて上から会社全体を見てみて、その問題をクリアするために必要な別のところの問題の解決からアプローチしていくんです。
ただ、そうなるとお客様にとって奇想天外な話になってしまいがちなので、そういうこともあって私の情報をウェブ上などで事前に出してしまっています。そうすれば、自分のことを頼って来てくれる人は、そういうことを込みで相談に来るので、逆にワクワクしてくれるんですよね」

村上「あー、なるほど。そう考えること自体がなかなか難しいんでしょうね。表面上に見えている問題って、より深い次元で起きている問題に起因されていることが多いんですよね。だから、その深い部分で起きていることに対処しなければ、いくらでも表面に浮かびあがってきてしまう。見えているものだけが答えじゃないし、やっぱり一歩引いて上から見てみるという発想は大事だと思いますね」

石原「村上さんはそれをどうスタッフの方や経営陣に伝えているんですか?」

村上「例えば話しているときに、その問題の原因はどこにあるのと問いかけたりしますね。問題の特定って意外と難しくて、例えばカスタマーサービスの対応が遅い場合、問題の原因を突き止める能力が大事だというのがあって、対応スピードを上げるという改善法もあるし、仕組みそのものを変えるのもあります。いろんな方法がありますから」

石原「意外と、そもそもやらなくてもよかったかもしれないことをやってしまったりするんですよね」

村上「そうなんですよ。だから、そこまで落としこんで理解してもらうために、よく話しています」

石原「何度も話すことで、そういう感覚を身に付けられますよね。また、視点を一歩引いてやるにしても、どこまで引いていいのかも分からないという人も多いです。だからこの本でどういう立場が何人称なのかというようなことも説明したかったんです」

■「会社をつくりたいと思ったきっかけはドラゴンクエストVでした」

石原「村上さんが自分のことを客観的に見られるようになったのはいつ頃ですか?」

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