天才ゲームクリエイター飯田和敏・インタビュー「ゲームじゃねぇんだよ!」

iidasang51

『ディシプリン*帝国の誕生』(以下、ディシプリンと呼ぶ)を8月25日からWiiウェアとして配信する予定のマーベラスエンターテイメントさんのオフィスで、飯田和敏さんを独占インタビュー! そう、飯田さんこそ『ディシプリン』のゲームデザインをした天才クリエイターその人なのである。

飯田さんの代表作として、『アクアノートの休日』や『太陽のしっぽ』、『巨人のドシン』などがある。どれも退屈なゲーム業界に大きな衝撃を与えた話題作であり、今遊んでも楽しめる傑作である。では、そんな飯田さんに対するインタビューをどうぞ。

記者  『ディシプリン』を少し遊ばせていただきました。ゲームに登場した、おしおき部屋が本当に嫌なんですけど(ゲーム中でミスを繰り返すと閉じ込められる、本当にプレイヤーが苦痛に感じる部屋)。

飯田 押尾学きたね。あれは、たぶんね、あれですよ。

記者  何のことです? 全然わたしの話を聞いてないですね。

飯田 あれが、またね。下着会社の社長のね。ブログ見ました? 下着会社の社長のブログ。

記者  ……もう消されている社長ブログの記事のことですか?

飯田  あれいいよねー。もう削除されたウェブサイト巡りって楽しいよね。キャッシュとか魚拓で残ってるよね。うへへ、最近は削除されたウェブサイト巡りが人生の楽しみですよ。イヒヒヒヒヒ!

記者  ……。

飯田  でも村上春樹さんに『ディシプリン』やらせたいね。

・ゲームじゃねぇんだよ!
飯田  前に『ガジェット通信』で僕のインタビューを掲載したよね。僕が作ったWii専用リモコンカバーの記事

記者  ええ。『ディシプリン』に登場する “youコン” をイメージして作ったWiiリモコンカバーですね。気持ち悪いデザインでした。

飯田  そのときにさ、『ディシプリン』は自分の液を囚人にぶっかけるゲームだって説明したでしょう? そうしたら、それ読んだ知らない女の子から「ぶっかけお好きなんですかー? キャハ」って、メッセージが届いたんですよ。

記者 さすが、女子にも人気の飯田さんですね!

飯田  ほら、『ガジェット通信』って『mixiニュース』にも記事配信してるじゃないですか。だから『mixi』のメッセージで届いたんです。あれはキタなーと。何かの世界に誘われているような感じがすごくしたんだけど……、ビデオドローム的な。

記者  何か返答しましたか?

飯田   「好きも嫌いも分からないんだけども、とりあえずこのやりとりをネットで公開してもいいかい」って返したら、「どんな形で公開するんですか」って返事がきたんです。だから「それはあなたのお望みの形で公開しますよ」って返しました。そしたら「じゃ、いいです」って。それ以来、音信不通で……。

記者  以上?

飯田  以上。

記者  冷やかしですね。

飯田  ええ、冷やかしですよ。本気で来いって!

記者  本気で来い?

飯田  ゲームじゃねぇんだよ! うお~!

記者  ……。

・自分はゲームのプレイヤー
記者  『mixiニュース』って、気になるニュースにリンクするかたちで日記書けるじゃないですか。それで、飯田さんが自分のニュース記事をもとに日記を書いた人に返答して話題になりましたね。

飯田  本当にねー、ああいうことをするのは、自分がゲームのプレイヤーだからです。

記者  作者じゃないんですか?

飯田  作者じゃない。

記者  作者でもあってプレイヤーでもあるという意味ですね。深いなあ。

飯田  作者じゃない。

記者  作者じゃないんですか?

飯田  作者じゃない。

記者  プレイヤーですか?

飯田  プレイヤー。

記者  ……。

・カンパください
飯田 本当はね、もうね、満身創痍なんですよ。いろいろともう……気が張っちゃって。……で、本当に疲れているし…。僕の仕事って開発なんで……。こんなことインタビューで言うことじゃないかな……(涙)。もう……、なんか疲れちゃって……動画共有サイトに怒られたり。

記者  いいですよいいですよ、なんかインタビューっぽくなってきました。

飯田  俺どうなんの……。あぁ……、あれ飲まないと。

記者  何をですか?

飯田  はいはい~、大丈夫です! インタビューいきましょう!

記者  飯田さんは『ディシプリン』のゲームデザインをなさったと思うのですが、マーベラスエンターテイメントのスタッフではないんですよね?

飯田  ええ、正社員ではありません。業務委託契約なんです。その業務委託の内容は、ゲームを作ることなんですよ。だからゲームができちゃった今、何をやってもフィーが発生しないんですよ。ゲームに関してコメントしたり、インタビューを受けてもね。何ももらえない。何も。

マーベラス……。

飯田  僕は今、『ディシプリン』という面白いゲームがあるよっていうのを、広く世の中に宣伝じゃない方向で伝えることに日々普請してる。毎日そのために時間を使っているんだけど、何のお金ももらえない。何ももらえない。何も。

マーベラス……。

飯田  でもクリエイターだし、いまそんなことを言えないんで、この記事を読んでいる人に、カンパをして欲しいと思う!

記者  カンパですか。

飯田  ゲームがいくら売れたところで、僕には何にも入ってこないんで。

マーベラス……。

飯田  本当にとっぱらいでカンパをして欲しい! 恵まれないクリエーターを支援するプログラムと連動させたい。

記者  恵まれないクリエーターなんですか?

飯田  恵まれていますよ、僕は。こうして嫌だ嫌だと言いながら、女子が聞きにきてくれるんですから。「キモイキモイ」って言いながら。そこで「キモイだろ」って、言えるわけなんで、そんな恵まれた環境ないじゃないですか。

記者  恵まれているならカンパいらないですよね。

飯田  ……欲しいよ。

記者  この続きはまた次回に。

飯田さんとマーベラスエンターテイメントの皆さんが命を削って作ったWiiウェア専用ソフト『ディシプリン*帝国の誕生』は、800円(800Wiiポイント)でWii経由にて購入可能だ。8月25日より購入可能なので、いまからおこづかいをためてダウンロードに備えておこう!

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