信用なき点数! 『ファミ通』クロスレビューを改善する方法はコレだ!

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『週刊ファミ通』関連のゲーム雑誌には、ゲームを実際に遊んだ感想と点数をつけるクロスレビューといわれるコーナーがある。ゲームは10点満点で採点され、ひとつのゲームを4人のゲーム雑誌編集者やライターがプレイし、批評していく。多くの読者は、レビュアーの批評と点数を参考にゲームを買ったり購入を見送ったりしていると思われる。つまりそれは、評価内容がゲームの売り上げに大きく影響するということである。2年かけて作ったゲームが3~4点だった日には、開発者も浮かばれまい(まあ、つまらなかったら何年かけて作っても3~4点は妥当な点数なのだろうが)。

しかし、最近はクロスレビューの点数が「正当な評価なのか?」と疑問に思われることが多く、2009年8月に発売されたWii専用ソフト『モンスターハンター3』は4人の批評家全員が10点満点をつけたものの、発売から10日ほどで値崩れし、中古ソフトも多数出回るという事態に発展した。

また、Xbox360用ゲームソフト『ドリームクラブ』は、『週刊ファミ通』では4人全員が6点という評価だったにもかかわらず、『ファミ通Xbox360』では8点、9点、7点、8点という評価となっており、『週刊ファミ通』と『ファミ通Xbox360』とでは、批評家によって点数に大きな差が出ている。クロスレビューに対する不信感が読者に出てきているのも事実。秋葉原のゲームショップ『メッセサンオー』スタッフ・稲越さんも、クロスレビューの点数に疑問を持っているような内容のコラムを掲載していた。

ということで、いろんなジャンルのいろんな皆さんに、クロスレビューをもっと良くするにはどうすればいいのか、ご意見をいただくことにした。どうすれば、僕らはクロスレビューの批評を信用できるようになるのか? 

・オレたちにレビューをさせろ!
ゲームラボ URL: http://www.sansaibooks.co.jp/glabo/
ぼくたちのへんしゅうぶはまだまだこどもなので、おもったことはおもったとおりにいってしまいます。ほかのへんしゅうぶはみなさんおとななので、いろんなおとなのじじょうがあるのではないでしょうか。なので、げーむめーかーさんがあまりなかよくしてくれない……私たちゲームラボに任せていただければ、適切なレビューが行えるのではないでしょうか(ゲームラボ編集部)

・エンタメと割り切るしかない
Kotaku JAPAN URL: http://www.kotaku.jp/
レビュー記事はエンタメと割り切って、自身の選択眼をひたすら磨くべし! 結局、十人十色。好きなレビュアーがオススメする作品であっても自分の好みに合わないものもあるし、その反対のことだってありえるわけですから。と、思うんですけどねぇ……(Kotaku JAPAN / プロデューサー長田真)

・レビュアーの好みを明確に
らばQ URL: http://labaq.com/
ゲームは人を選んだり評価が分かれることの多いジャンル。万人受けする評価は難しいと思うので、レビュアーの好みや、過去にどんな評価してきたかを目立たせる方が有意義だと思います(らばQ / ぜろんぱ)

・レビュアーのデータを公開
らばQ URL: http://labaq.com/
レビュアーを大勢揃え、過去のレビュー、採点履歴を公開する。読者には過去に遊んだゲームとレビューの採点結果が近いレビュアーを選んで見れば、とても参考になると思います。ゲームの面白さは直感的なもので、人によって感じ方が全く違うし、正確さや信用を求めるのはそもそも無理ではないでしょうか(らばQ / こうし)

・1000人ぐらいでレビュー
オレ的ゲーム速報@刃 URL: http://blog.livedoor.jp/jin115/
『ファミ通』はメーカーと癒着していますから正当な評価なんてできるわけが無いのです。そもそも『ファミ通』という雑誌は80年代後半のファミコンブーム時代に『Login』から独立した雑誌で、同期に『ファミリーコンピュータMagazine』や『マル勝ファミコン』というファミコン雑誌があった中で一番情報量の少ない雑誌でした。その代わり無駄にコラムが多く、読者はゲーム情報そっちのけで楽しむ事ができました。他社の雑誌は廃刊されましたが『ファミ通』だけは生き残る事ができたため、自動的に業界最大手のゲーム雑誌になってしまいました。

そんな雑誌ですから正当な評価を求める事自体が間違っています。さて、「どうすればもっと正確で信用できるレビューができるか?」についてですが。それは、より多くの人がレビューする事で相対的に正しい評価点に辿り着くと思います。例えば『Amazon』で話題になった『ドラゴンクエストIX ~星空の守り人~』のカスタマーレビューですが、現時点で1,096件のレビューがあり、結局評価は真ん中ぐらいになりました、実際に僕も『ドラクエIX』をやってますがこのゲームはこのぐらいの評価が妥当だと思います。

その他にも色々なゲームサイトのレビューと評価点をみますが、いわゆる大作と呼ばれ何万本も売れたゲームはそれだけプレイしている人も多く、評価する人も多いのでレビューサイトでも賑わっています。それらのゲームは自分のプレイした物をみると驚くほど大体が適正値です。というわけで「正確で信用できるレビュー」をするには、レビューする人の数を増やせば相対的に適正な評価に近づくであろうというのが結論です。『ファミ通』のクロスレビューも1000人ぐらいでレビューすれば「正当な評価」に近づくのではないでしょうか。できるかどうかは知りませんけど(オレ的ゲーム速報@刃 / jin)

・批評家の人数を増そう
小太郎ぶろぐ URL: http://www.kotaro269.com/
そもそもゲームの好みなんて人それぞれなんだから、クロスレビューの総合得点で判断するのはおかしい。自分とゲームの趣味が似ている批評家がどう評価しているかの方が重要。クロスレビューはあくまで特定の個人4人の判断になるから偏ってしまうわけなので、単純に批評家の人数を増やせば、読者が『自分と趣味が同じ批評家』の評価を参考にしやすくなるはず(小太郎ぶろぐ / 小太郎)

・ゲームへの熱中度を数値化!
あきばお~ URL: http://www.akibaoo.co.jp/01/main
ゲーム好き被験者10名にゲームを始める前に大ジョッキでコーラを飲んでもらいます! さあ果たして何人の人が、どれくらいの時間、トイレに行くのを我慢できるのか!? その平均値を数値化してゲームの熱中度を割り出すというのはどうでしょうか。同じ方法論で、『空腹を我慢してしまう』『睡眠時間を削ってしまう』というのを数値化するのも面白いと思います。やはり本当に面白いゲームというものは、ついつい寝食を削ってしまいますからね(あきばお~ / 田中)

・レビューの広告色が強くなっていった
2ちゃんねる辞典 URL: http://www.media-k.co.jp/jiten/
『ファミ通』創刊号の頃から購入し続けていた(現在は購入してない)私だが、当初は『ファミ通』のレビューが一番信用できる情報だった。当時はそれこそ10点なんてのは滅多に出ず、8点や9点が出たら御の字。10点なんか数年に一度あるかないかだった。初めて10点満点を獲得したゲーム、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のレビューを見たときは目を疑った。そして雑誌を二度見ならぬ三度見した。

しかし、レビューもいつしか広告色が強くなり、次第に10点満点のインフレ。10点満点が出るゲームも偏りつつあり、任天堂、スクウェア・エニックス、バンダイナムコ(旧ナムコ)、セガなどがこぞって10点を取っていく。昔『ファミ通』で「どのようにしてレビューを決めているのか?」というコラムに「レビュアー4人で相談して決めます」と書いてあった。だから3人が10点で1人だけ6点とか偏ったスコアは出にくいようになっている(昔は9点、9点、6点、9点とかあったんだけどね)。もっとガチでレビューしてほしいものだ。匿名でも良いから好きなこと書き放題っていう。ただそれがエスカレートするとAmazonレビューになっちゃうわけで……。もしもあれが広告モデルなら成功なんだろうなと(2ちゃんねる辞典 / KEN)

多くの人たちが今回の取材で言っていたなかに、「もっとレビュアーを増やしたほうがいい」というアイデアがあった。確かに、レビュアーそれぞれに趣味趣向があるとしても、ひとつのゲームを4人で批評するのは少ないかもしれない。また、アクションゲーム好き、RPG好き、レースゲーム好きなど、それぞれのレビュアーにもっと個性があったほうが、正しい批評をできるのではなかろうか。

イラスト: 見ル野栄司

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