話の引き出しが多い人が実践していることとは?

 ビジネスでもプライベートでも、話の引き出しが多い人は一目置かれます。商談から合コンまで、どんな話でも対応できる人にはそれだけ情報も集まり、いつの間にかみんなの中心にいることが多いものです。
 話の引き出しの多さは、自分の専門分野の領域以外の知識、いわゆる「雑学」の多さに比例します。知っていることが多ければ多いほど、そして自分だけの見方を持っていれば持っているほど、どんな話でも乗っていけます。

 雑学を増やすためには、本を読んだり、インターネットを通じて知識を蓄えたりすることも重要ですが、現場から情報を吸い上げて自分だけの知識にすることも大事なこと。ここでは『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち/著、こう書房/刊)から、話の引き出しが多い人が実践している方法をご紹介します。

■気になったことはすぐにメモを取る
 観察した内容を「引き出し」に定着させるには、アウトプットしておくことが効果的です。だから、常にメモ帳をもち歩き、気が付いたらメモを取るという習慣を身につけましょう。また、メモ帳代わりにカメラも効果的。言葉だけではなかなか表現できないようなもの、例えばお店の全体観ですとか、お客さんの様子なども後から細かく確認することができます。

■常に「なぜ?」「どうして?」を考える
 観察をしていて引っかかる事象があった場合、おそらく頭の中には「なぜ?」「どうして?」といった言葉が浮かぶのではないでしょうか。観察したものを雑学に変えていくために、この疑問はすごく大事です。「なぜ?」と思った事象に対して、自分で「仮説」を立て、そして調べ、検証する。調べたり、検証する行為は「なぜ?」がなければ出来ません。現場での「なぜ?」の数が、引き出しを多くするのです。

■自分とは異なる視点を持つ
 普段とは異なる視点から物事を観察することも大事なことです。例えば、異性の視点でものを見たり、子どもの視点で考えたり、海外の人の視点から観察するなど、自分とは違う立場の人を想像し、その視点から事象を観察するのです。
 こうした視点を持つには、実際に普段と異なる状況に身をおいて「観察せざるをえない環境」をつくってしまうことで磨かれるといいます。引っ越しや国内外の旅行、異業種交流会、別部門への異動など、環境を変えるためにはいろいろな方法がありますので、自分のできる範囲から試してみるのもいいかも知れません。

 専門知識を深めていくことは、自分の仕事を進めていくために必要不可欠なことですが、それと同時に雑学知識を身につけておくことで、より人生の質は高まるはずです。

 本書では、ここで紹介した「観察」以外に、本から雑学を身につける方法、「アウトプット」によって引き出しを整理する方法などがつづられています。
 まずは好奇心を持って、「なぜ」「どうして」をメモしながら、仮説を考えてみる。そこから始めてみてはいかがでしょうか。それを続けることで、頭の中の引き出しは自然と増えていくことでしょう。
(新刊JP編集部)



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