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【モゲラプロジェクト】Flashゲームクリエーターインタビュー powered by 0stage 第5回:宮澤卓宏(中編)

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Flashゲームクリエーターへのインタビュー第5弾は、宮澤卓宏(タカヒロウ)さんの2回目。仕事として制作するゲームと、個人で発表するゲームには、どのような違いがあるのでしょうか。制作スタイルやモチベーションについて語っていただきます。(編集:未来検索ブラジル、インタビュー・写真:0satage 星野健一)

クリエーター: 宮澤卓宏(タカヒロウ)
SKT-Products(http://www.skt-products.com/)において、「モアイまわし」など不思議な世界観を提示するオリジナル作品を発表するかたわら、企業キャンペーンサイトなどでもユニークな作品を多数制作するクリエーター。最近では初監督となるショートフィルム「簀巻きマン」を発表し、その活動のフィールドを広げている。

(前編はこちら

■個人から複数人のプロジェクトへ
星野 開発の規模っていうのはどんな感じですか? 大きなプロジェクトとかもあります?

宮澤 規模は本当に色々で、一人で全部やるプロジェクトから、最近は大きなプロジェクトに参加させてもらうことも出てきましたね。

ただ、プロジェクトが大きすぎると、創るものが本当に一部のパーツになってきちゃうんで、そうなってくると、本当に仕事と割り切ってやる感じになっちゃいますね。

仕事でもやってて面白いのは「全部任せた」って言ってもらえるようなそういう仕事ですね。

星野 ディレクションっていう役割もありますよね。声や音を創ってもらって合わせていくっていう。

宮澤 そうですね。仕事としてもそうですし、後輩を育てるみたいな意味でも。自分の周りにフリーランスの人が多いっていうのもあって、一緒にやらない?って声かけたりしてやってるんで、まとめていく役割はありますね。

星野 スクリプトあるいはFlashの部分も分業することってよくあるんですか?

宮澤 FlashはAS3(編集部注:Flashのスクリプト言語、Action Scriptのバージョン3)でなければ一人で創る方が楽なんで、デザインとスクリプトは基本的には自分一人ですね。

モアイの塔』は、塔が動くシステムの部分のスクリプトを作ってもらいました。塔のエンジンは結構ややこしい計算してて、さすがに自分ではできなくて揺れる仕組みだけは創ってもらったんですよ。

星野 モアイの塔はAS3ですか?

宮澤 あれはAS2ですね。

星野 AS2でもモジュール化は普通にできるんですね。

宮澤 でも、やりやすくはなかったですね。Flashで使える物理演算ライブラリ『Box2D』とか3D描画ライブラリ『Papervision3D』とかも使ってるんですけど、ちょっとやりにくい。

星野 なんでしょうね。インタフェースが直感的じゃないところなんですかね。

AS3が出てきてからのFlashの話しを聞いていると、その辺のギャップが大きくなってる印象がありますね。Flashが持っていたお手軽でとりあえず動く的なよさがAS3にはなくて、その溝が埋められないまま発展してきちゃっている印象がありますよね。

■3人体制が中心に
星野 仕事も個人作品も含めてなんですけど、自身が中心になって制作するときは、大体どのくらいの人数がかかわっているんですか?

宮澤 いつものメンバーってなると、歌担当と声担当と自分の3人が多いですね。あとは『Mr.Sweets』で歌ってるネット声優さん。

星野 Mr.Sweetsの曲はいいですよね。音以外は基本的には自分でやるっていう感じなんですね。

宮澤 そうですね。曲も自分で創るんで、声だけはお願いして。自分以外の声は自分ではどうにもならないんで(笑)。ギリギリまで自分で創ってますね。

星野赤白黄色』も同じ方ですか?

宮澤 そうですね。Mr.Sweetsが結構よかったんで、もっと曲ジャンジャンやろうっていって、創ったのが赤白黄色だったんですよね。毎回ジャンル変えるんで、最初「無理です」って言われるんですけど、「いや、いけるいける、大丈夫」って言って(笑)。本当はいろんな人の曲を入れられたらと思ったんですけど、それはなかなか難しくて。

星野 落ちものゲーとしても面白いですよね。

宮澤 本当はこれもマウスだけでできるゲームにしたかったんですけど、キーボードの方がプレイしやすいゲームになっちゃったんですよね。

■個人制作と仕事で異なるモチベーション
星野 自分の作品と仕事での作品の違いをもう少し聞きたいんですけど。

宮澤 誰に喜んでもらうかっていうのが、一番大きな違いなんじゃないですかね。仕事はやっぱりクライアントさんを第一に考えて二番目がプレイヤー、最後が自分。自分の作品はまず自分が納得行くかどうかなんで、そこの優先順位がやっぱり違いますね。そのうえで目的が色々なんで、例えば、コンテストに出すためのゲームだったら、そこで目立つものっていうのが最初にあるし、赤白黄色は気持ちよく曲を使えるっていうのがって。

星野 個人制作は自分のためっていうところで、コンテストに出すっていうのも、自分のために仕事に繋げるっていところでしたよね。コンテストに出して評価をもらって、そこで繋がりを創っていくっていう。

宮澤 そうですね、そこで営業しちゃえっていう。

星野BROSTA TV』だけじゃなくて、他にも『OCNxなつゲー FLASHゲームコンテスト』とか、『FLASH GAME FESTIVAL』は’06でしたっけ。これからもコンテストとかには出していくんですか?

宮澤 出して行きたいですね。自分がまだ通用するかがハッキリする場所でもあるし。自分の作品だけでみても分からないですからね。もっと出したいんですけど、Webのゲーム系だと、今はBROSTA TVぐらいしかコンテストがないんですよ。本当は他にもリクルートさんの『1-click Award』とか、アドビさんの『CUBE AWARDS』とか出してるんですけど、BROSTA TVは、クリエーターとクライアントを繋ぐっていうスタンスでやってるんで、結果的にBROSTA TVへの出品が多くなりますね。

星野 「1-click Award」のこのコンテンツ(『視力検査』)面白いですね(笑)。フィルタの効果的な使い方ですよね。

宮澤 審査員受けも会場受けも良かったんですけど、落ちちゃったんですよね。ワンクリックじゃなかったから、かなぁ。

第6回に続く)

0stage 星野健一 プロフィール:
ゲーム業界で開発に携わりながら個人でもウェブゲームを製作。
「オフィちゅラブ」で「OCNゲームxなつゲー Flashゲームコンテスト」グランプリを受賞。
現在は個人や同人で活動するクリエイターや、それを目指す人たちをサポートするためのウェブサービス提供に向けて活動中。
ブログ:
0stage-blog

※このインタビューの全文は、0stage(http://0stage.jp/)でご覧いただけます。

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記者:

宮原俊介(編集長) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

ウェブサイト: http://mogera.jp/

TwitterID: shnskm

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