外人に“What’s your name?”が失礼なワケ
英語を話せる日本人が増えているとはいえ、依然として英語に苦手意識を持っている人が多いのが現状。街中で外国人に話しかけられ、パニックになってしまったり、思わず逃げてしまったという経験がある人もいるでしょう。
しかし、ほとんどの日本人は中学校・高校と6年間も英語を勉強しており、基礎的英語力は身についているはず。
それどころか、20年にわたり世界各国で英語を教えてきた英語教師のマット・カーターさんは、著書『なぜあの人は、中学英語でもネイティブと仕事ができるのか?』(伊東明/監修・翻訳、ソフトバンク クリエイティブ/刊)で、“特に英語の「文法」に関する知識と理解度では、日本人の平均レベルは、世界各国の中でも群を抜いている”と日本人の英語力を評価しているのです。
それにも関わらず、なぜ日本人は英語に苦手意識を持ってしまうのでしょうか。
カーターさんは日本人の英語習得を妨げる要因として、「完璧に話そうとしすぎている」ことを挙げ、「ミスのない英語」ではなく「好かれる英語」を推奨しています。
そこで今回は、本書の中からシンプルで好感を持たれる英語をいくつか紹介してみようと思います。
■“What’s your name?”は嫌われる?
初対面で、相手の名前を尋ねる時に使ってしまいがちな“What’s your name?”ですが、この表現は、言われた方からすると上から目線に感じてしまったり、尋問のように受け取ってしまったりします。
「○○してもよろしいですか?」というような丁寧な名前の尋ね方として“May I 〜?”を覚えておくと便利です。
この場合は“May I ask your name?”が丁寧で好ましい表現となります。
■ネガティブなコメントはオブラートに包んで
“欧米人は言いたいことをはっきり言う”というイメージが強いですが、それでもあまりに直接的なネガティブコメントは歓迎されません。似た意味の言葉でも、ニュアンスがやさしくなるように言い換えた方が、相手からの印象は良くなります。
たとえば、
“He(She) is not a good worker.” 「彼(彼女)はダメ社員です。」
ではなく
“He(She) might require more training.”「彼(彼女)にはもっと多くのトレーニングが必要なようですね。」
というように、少しでもポジティブに聞こえるように言い換えるというのは「好かれる英語」のテクニックの一つ。
■覚えておくと便利な「時間稼ぎ」の表現
英語ネイティブの人と話していて、すぐに答えられなかったり、言い方がわからない時につい言ってしまうのが「えー…」「あー…」。
こんな時に使う英語表現をいくつか覚えておくだけで、ぐっと知的な印象になり、好感度があがります。
“Let me see…”「そうだなあ…」
“How should I put it…”「どういえばいいかなあ…」
などは、覚えておくと使える場面が多いはずです。
日本人は平均で2000語の英単語を知っていると言われているにも関わらず、「英語なんて無理」と思いこむのはあまりにも勿体ないことです。
本書には、基本的な単語を使って英語ネイティブとも密なコミュニケーションをとるためのコツが紹介されており、中学校・高校で習った内容だけで英語表現のかなりの部分をカバーできることを気づかせてくれます。
(新刊JP編集部)
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