スバルの“アイサイト”自社開発を終了し、モービルアイ製にくら替え!?
▲次期レガシィ&アウトバックに採用される、アイサイトバージョン4。2022年には、サプライヤー2社のカメラを用いて三眼化されるようだ
自社開発、事実上の終了へ
衝突被害軽減ブレーキの分野で先鞭をつけて、高い知名度を誇っている、スバルのアイサイトが曲がり角にきている。
同社は、1999年に前身のアクティブドライビングアシストを、ステレオカメラで実現して以来、18年にわたって市販車に使い続けており、その間に精度を上げるなど、熟成を図ってきた。
「アイサイトをください」と言って、ディーラーを訪れるユーザーが存在する逸話も聞くと、積み上げてきたものが小さくないことが、実感できる。
大ざっぱにアイサイトについて説明すると、ステレオカメラが捉えた映像を画像処理システムが解析し、障害物を認識。距離も算出して、衝突の恐れがないかを監視している。
レーダーの類は使われていないため、逆光や霧に見舞われて、視界が悪くなるような条件下では、本領が発揮できなくなるという弱点も持つ。
今現在は、まだJNCAPで他社に大きく見劣りしない成績を残しているものの、この先も「安全性能の高いスバル」を標榜するため、大きく舵を切ることにしたようだ。
具体的には、アイサイトの自社開発を中止し、外部サプライヤーから調達することが決まった。
第3のカメラはモービルアイ車製を採用
アイサイトの外部調達。その大きな理由のひとつは、コスト削減。
独自に開発するよりもサプライヤーが作ったデバイスを調達してきた方が安上がりだからだ。北米を中心に販売が好調で、右肩上がりに見えるスバルも、ひと皮むけば利益至上主義にすぎないというわけか。
スバルがバージョン4から用いるカメラは、スウェーデンのサプライヤーである、オートリブ製だ。2020年に実用化される計画だというから、搭載車の第1弾は、次期レガシィ&アウトバックか。
ただし、このオートリブ製のステレオカメラには視野角が狭いという弱点がある。より広い画角で横からの歩行者飛び出しが検知できる広角カメラが欲しいところだ。
そこで、スバルは2022年までにアイサイトをバージョン4.5に進化させる。バージョン4との大きな違いは、さらに単眼カメラが追加されて、トリプル化が図られる点にある。
第3のカメラの調達先は、ほぼモービルアイに決まりそうとの有力情報もある。これに伴って、画像処理ソフトも自社製からモービルアイ製に変更されて、技術の手の内化に終止符が打たれる。
ならば、カメラは3つも必要ないのではないか。日産のように、モービルアイ製の単眼カメラでも性能は確保できるはずだ。
ステレオカメラの役割はといえば、障害物との距離を測るためだけに残される可能性が高く、他社がレーダーで行っていることをスバルはステレオカメラで実践するというわけだ。
自社開発に見切りをつけて、積み上げてきたノウハウも捨ててしまう判断はスバルブランドにとって、本当に正しい選択なのだろうか。
▲モービルアイの単眼カメラが採用され、視野角は大きく広がる。ステレオカメラは、障害物との距離測定用として残され、他社がレーダーで行っていることを実践
※2018年1月7日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2020年
■全長×全幅×全高:4850×1845×1600(mm)
■搭載エンジン:2L 水平対向4気筒
text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、スバル
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