VR空間でモノに触ってみたい方必見!リアルな手ざわりを体感できる夢のデバイス「HaptX Glove」が登場

シアトルのスタートアップ、HaptXが仮想現実(VR)の世界をよりリアルに近づける技術を開発中だ。

VRヘッドセットのHTC Viveと同社の開発するグローブを装着して、そこに映し出されるものを触ると、重さや温度、手ざわりなど特性に応じた触覚が得られる。

この「HaptX Glove」、現時点では家庭で使うにはゴツすぎて、まだまだプロトタイプの段階だが、技術が成熟すればエンターテイメントのみならず、製造、医療をはじめとするあらゆる産業にインパクトを与えるだろう。

・雨の一粒一粒まで感じられるリアルさ

HaptX Gloveで採用されている触覚技術では、仮想オブジェクトのサイズや重量、温度や手にぶつかった感触が得られて、あたかもVR空間にある物体を実際に触っているように感じられる。

その仕組みを簡単に説明すると、グローブ上にある100点以上の小さな気泡が、仮想オブジェクトの特徴に応じて膨らみ、動きに合わせて膨らみが移動することでリアルな触覚フィードバックが得られるというもの。

雨の一粒一粒や穀物、クモ、手のひらに乗るキツネなどに触れられ、それぞれの特徴が再現されるようだ。

・トレーニングでの活用にも焦点

触覚の再現というと、ゲームなどエンターテイメント分野での活用がすぐに思いつくだろうが、HaptXが想定するビジネス領域はこれだけにとどまらない。

今後の展開において、同社が焦点を当てている領域のひとつに「トレーニング」がある。

VRを活用したトレーニングは学習速度を上げ、理解度を深めるが、触覚をVR空間に加えることで、物の処理のシミュレーションが可能になる。

例えば軍事産業。HaptX Gloveを導入することで、現在使用されている軍事訓練用シミュレータよりもコストが抑えられるほか、ソフトの入れ替え、持ち運びなどの点でもメリットが大きいと考えられ、広く採用される可能性があるだろう。

・将来的には全身スーツも

手術や航空機を保守、車を設計などあらゆる産業のトレーニングで触覚再現が有用だと考えられ、同社の技術への注目が集まるのは当然だ。

現在同社は、グローブの開発を進め量産化を目指している段階だが、ゆくゆくは全身用の触覚再現デバイスの開発を目指す。

技術の開発が順調に進めば、VR技術の活用範囲がいっきに拡大すると見込まれ、HaptXはゲームチェンジャーになり得るだろう。

参照:HaptX reveals high-tech haptic gloves that let you feel and touch in virtual reality/GeekWire

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