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【全文書き起こし】 ガラポンTV座談会「テレビの未来」―ひろゆき、竹中直純、保田歩

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こちらの記事では2017年10月16日(月)に東京・秋葉原のガジェット通信フロアで行われました「ガラポンTV 新モデル発表会+新提携サービス発表会」における座談会「テレビの未来」の様子を全文書き起こしの形でレポートいたします。

この座談会にはガラポン株式会社 代表取締役 保田 歩氏、有限会社未来検索ブラジル 代表取締役 竹中直純氏、そして2ちゃんねる創設者 西村博之氏(ひろゆき)が参加。ガラポンTVとMiyouTVがもたらす「新しいテレビ視聴とライフスタイル」について意見を交わしました。

※第一部、第二部の全文書き起こしはこちら。

「不便なテレビと、面白いコンテンツっていうのが完全に乖離している」

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保田:では、本日の出し物の第三部の座談会を始めたいと思います。テーマはですね……改めて。本日の最後の出し物であります、対談会を始めたいと思います。テーマはですね、「テレビの未来」と大上段で構えてしまったんですが、特に打ち合わせを……

ひろゆき:してないですね(笑)

保田:してないので(笑)ぶっつけ本番です。話していきたいのですけれどもまず、ひろゆきさん、日本に住んで……?

ひろゆき:最近フランスに住んでます。

保田:テレビ、観られてます?

ひろゆき:日本のテレビは全然観なくなった、っていう体なんですけど、大体YouTubeとかで観てます。

竹中:え、出てるのに? (笑)出てるのに観ないんだ。

ひろゆき:その、テレビの話というか最近の若い人と話をしてても番組って大体ネットで観てるじゃないですか。YouTubeだったり。

保田:そうですね。

ひろゆき:で、それってやっぱりいかがなものかな、法的にはいかがなものか、って話じゃないですか。でもそれが当たり前になっちゃって。で逆にテレビも早送りも巻き戻しもできないし観るためにはその時間に目の前に居なきゃいけないしっていうので、すげー不便なテレビっていうのと、面白いコンテンツっていうのが完全に乖離していて。で面白いコンテンツはYouTubeで観るけど違法みたいな。なんか変な状況だなーとは思ってるんですよね。

保田:変な状況ですよねえ。

ひろゆき:テレビ、だんだん若い人観なくなった観なくなったって言われてても、テレビのコンテンツ自体は面白いので、ネットで観てるんですよね。だからそのテレビの未来というかコンテンツ自体は価値あるけど、同じ時間に家の前に居ないと観れないテレビという構造が問題かなーと思う昨今なんですけど。

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保田:ああ、私ももう、完全agreeで、それでガラポンTVを作ったわけですよ。しかもあの私、人と好みが違うんで、ドキュメンタリーが好きだったりするんで。ドキュメンタリー上がんないんですよね、なかなかYouTube。

ひろゆき:無いっすね。

保田:で、探すの大変だし確実に保存されてればいいじゃないか! みたいな発想からガラポンTV作ったっていう経緯があります。

ひろゆき:ドラマとか上がりやすいですけど、お昼とかの番組が無いんですよね。YouTubeで『(笑って)いいとも!』が観れなかったっていう。

竹中:バラエティーもね、上がりやすいですけどすぐ消されたりとかしますよね。

保田:消されますね。

竹中:SNS上でせっかくシェアされても、権利関係みたいななんか良くわからない……いや、良くわからなくは無いんですよ(笑)。良くわからなくはないんですけどなんか建前優先過ぎて。それはテレビ局だったり制作した人だったり、出てる人にとって明らかなメリットにも関わらず消されるっていうような状況がずっと続いているので。そこはやっぱり保田さんってチャレンジャーだな、って最初に話聞いた時から思っていました。

保田:ありがとうございます。本当、観てもらわないと。袋小路に入って行っちゃう可能性がありますので、合法的に観れた方が良いですよね。

ひろゆき:実際今、テレビ番組見るかどうかって、ネットで話題になったから興味があってみる、っていう、後になってから話題になったものを観たいっていう事情の方が結構多いと思うんですね。ただそれを合法的にやろうとする手段は今までどこからも提供されてなかったっていうのが、すごい不思議な状況で。そこをようやく提供する気になった保田さんが早何年?

保田:早7年かかってますね(笑)。逆に、ガラポンTVご紹介いただいたので、MiyouTVに至る流れって、なんでMiyouTV作ろうと思ったのか、とか。

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MiyouTVを開発したきっかけ

竹中:かいつまんでですか?

ひろゆき:最初に竹中さんとその話をした時のプロジェクトのコードネームが、アテネだったんですね。

竹中:Athína(アスィーナ)ですね。

ひろゆき:アテネオリンピックの前ぐらいに2ちゃんねるの実況のコメントとテレビ番組って一緒に観れたほうが便利だよね、ってコンセプトがあって。で、全然別の会社さんの全録の機械のときにそのコンセプトの話をしていたら……

竹中:一応、仁義切ってあるからもう言っていいんじゃないですか?

ひろゆき:あ、ライブドア?

竹中:いやいや、ああ、ライブドア、ライブドアね(笑)。ライブドアとも話してました。あの、PTPという会社の、業務用ではデファクトスタンダードなっている『SPIDER』という機器がありまして。

ひろゆき:全録の機械ですね。

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竹中:はい。これをコンセプトレベルで話し合ってるときからひろゆきと僕は関わっています。

ひろゆき:その当時のライブドアと一緒にやろうとしてて、堀江さんとかもそこに居たりしたんですけれど。

保田:あ、そうだったんですね。

竹中:そうですそうです。

ひろゆき:で、そのライブドアが……

保田:いろいろありましたねえ。

竹中:いろいろありましたねえ。

ひろゆき:いろいろありまして。結局、SPIDERはただ全録するだけでコメント載せるって方向にはいかなくなったっていう。

保田:なるほどなるほど。

ひろゆき:テレビ番組それ自体で面白いっていうのはあるんですけど、ま、ニコニコ動画がなぜ流行っているかっていうのと一緒で、動画それ自体はそれはそれで面白いんだけどコメントあった方がもっと面白いよねっていう文化に割とみんな慣れてきてるので、もう一回そこに立ち戻ってもいいんじゃないかな、っていう。

保田:なるほどなるほど。

ひろゆき:で、MiyouTVが4年前から?

竹中:そうっすね、そうですね。

保田:どういう風に使われると嬉しいんですか? どういうジャンル?なのかわかんないですけど、どういう場面でどういう人が

ひろゆき:別になんか、便利だと思う人が使えばいいだけで、別に僕、使ってほしいという気も無い。

(一同笑)

ひろゆき:「コレ便利でしょ、楽しいでしょ」って言って「そうだよね」っていう人が使えば良くて。これ面白いと思わない人って使う必要ないと思うんですよ。ニコニコ動画のコンセプトで「動画の上にコメントが載る」っていうのがやだ、っていう人が居て。そういう人は別にYouTubeで構わないと思うので。なので別になんか無理して「これ面白いよ」って言わなくてもわかる人は「あ、これ面白いね」って見ただけで多分わかってもらえると思うんですよ。そういう感じでいいのかなーという気はするんですけど。

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「全録の壁」とコメントがもたらす「ゆるい共時性」

竹中:このガラポンTVとMiyouTVとコメントの合体したコンテンツというのは2つ超えなきゃいけない観る側の意識があって、ひとつは全録の壁なんですよ。

保田:ほう

竹中:全録なんか何がいいんだ、ってことは繰り返し言われてきていて、でも持ってないとわかんなかったり、体験しないとわかんなかったりするんです。

保田:そうなんです! それです!

竹中:で、もう一つの壁が、なんだっけ、もう一つ言おうと思って忘れてるぞ俺。

(笑)

保田:“書く壁”かなあ。コメントを。

竹中:そうですね、コメントが上にのっかるときの一体感ですね。スポーツとかで観てると、やっぱり雄叫びみたいな意味のないコメントでも自分が参加している感じをそのコメントから受けたりするんですよ。この感じを面白いと思うかどうかって言うのは、やっぱり壁として有って。で、この二つをクリアできるとこの環境は非常に楽しいものになると思います。テレビっていうものと、――番組もありますし機材としてのテレビもありますけど、距離感が個人として変わるんですよね。

保田:確かに変わりますね。一方通行だったのが双方向になってる感がある。双方向と言ってしまうとコンテンツに別に参加してるわけじゃないから違うんですけれども、横のつながりみたいなのを非常に感じると思います。

竹中:ニコ動の黎明期にさんざん言われた「ゆるい共時性」というものがテレビでも実現できるということが、さっき話したアテネオリンピックの前から話をひろゆきとしていて。はい。

ひろゆき:アテネオリンピックの時に発表する予定だったんで、コードネーム「アテネ」だったんですけれども。オリンピック3つくらいやりましたね(笑)。

竹中:4つとかじゃない?

保田:やっぱり、一体感っていうのはずっとひろゆきさんも竹中さんも追い求めているテーマ?みたいなものなのですか?

竹中:2004年とか3年のころにはそういうものが結構大きかったと思うんですけれども、その15年くらいたった現状だと、世の中自体が変わってしまってますね。で、その世の中って言うのはおそらく、観る側の、日本だと何千万人かいるテレビ視聴者がどういう風にテレビを見ているかというものが変わったわけです。前提そのものが変わったので、当然番組の作り方も変わりますし。そうなったときの今、テレビというものを2004年当時の感じで観れるのかどうかって言うのはまだ答えが無い状況だと思います。

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ひろゆき:あの当時はまだネット上でテレビ番組の動画がサイトにあがるみたいなのが無かったので、YouTube全盛みたいなのがみんな想像してなかったので、そういう意味ではテレビで何か話題になったものを観たかったらもう全録いくしかなかったっていう時代の更盛があって。そのあと今、違法な形であればネットで観れるという謎の期間があって(笑)。それはそれで便利なんですけど、合法的な形で関係者、――テレビ局含めて――が幸せになる形にしたほうが、長期的には永続するんじゃないかなあという気はするんですけども。

保田:そうですね。作り手さんが増えなくなっちゃったらそれはもう仕組みとして瓦解しちゃいますから。

ひろゆき:今、YouTubeで観てもYouTubeの広告がYouTubeに落ちて、別にあのテレビ局側には一円も入らないっていう謎の状況じゃないですか。そういうのはやっぱり改善していった方が長期的にはいいと思うんですけれどもね。

竹中:収益化しているYouTubeのチャンネルって無いの?

ひろゆき:ああ、そのテレビ番組上げて広告出して、自分の懐に入れてる人っていうのは結構いると思うんですけれど。

竹中:個人のそういうセコい活動しかないの? テレビ局がオフィシャルにやってるわけではないの?

ひろゆき:テレビ局でオフィシャルでやってるのもあるんですよね。僕が前、テレビ局の番組で出てたやつが、なぜか必ず消えて無くて。

(一同笑)

ひろゆき:テレビ局の局としてOKして上げてるわけではないのですが、現場レベルではプロモーションになると思って微妙な形で存在しているみたいな。そういったものとかはあったりするんですけれども。

保田:観てもらわないと、知らないで終わっちゃったりしてますからね。だから番宣としては出した方がいいですよね。

ひろゆき:前に僕がニコ動で関わった時も、メーカーさんの上がっていて「これは消すべきだよ」って消したら後でメーカーさんから怒られるっていう。

竹中:ああ、消すな、って?

ひろゆき:プロモーションで上げてるんだから、みたいな。

保田:なるほどなるほど

権利と“適正なお金の流れ”の食い違い

竹中:出る側からすると、僕もNHKの番組にいくつか出させてもらってた時期があるんですけれども、ある時期からNHKなんですがNHKオンデマンドの契約を別途取れ、って紙を渡されるんですよ。未来永劫、そのインターネットで公開します。それに関してお金がいくら、って決まってます。それにサインしてくださいって言うんですけど、ギョッとしますよね。

保田:演者としての。配信権の。

竹中:そうです。で、テレビ局とか制作の現場では厳密すぎるほどそういう権利に気を遣ってそれをお金で解決するみたいなことが起こってるんですけれど、そんなことをしてる割にはYouTubeが、個人によってあげられたテレビ番組で収益を上げて、個人になぜか、作ってない人に対してフィードバックというかお金が渡るみたいな、ものすごい変な構造になってるんですよ。

ひろゆき:ただ、権利処理も難しいんですよね。要はテレビ局で撮ったものって出演者さんとか効果音とかいろんな人とかいて、テレビで放映するっていう契約しか結んでないので。

保田:そうですね、放送と全然違いますからね。

ひろゆき:テレビ局の一存で上げようとすると、ネットに置くなんていう契約してねえから使うなって今度テレビ局が怒られるみたいのがあって、それでテレビ局の人たちって多分黙認という形でプロモーションで出すしかないっていう構図だと思うんですね。結果として一般視聴者はそれで便利になるんですけど、けどそういう形じゃなくてガラポンだったりを使って、そこでスポンサーのテレビCMを見て、その結果、テレビ局にもちゃんとお金が戻るっていう構造にしてった方が良いんじゃないかなあ、って話に戻ったところで、どうでしょう?

保田:(笑)

竹中:あと出る側のそういう契約書見たときの心持ちっていうのは、普段契約とか慣れてる僕でもちょっと怖いんですよ。なんか、時限付きじゃない契約書にサインするんですよ? (笑)

保田:悪い意味で有名になった直後とかやっぱり「出たくないな」って思いますもんね。

竹中:それが消えない、みたいな。好きに使われるかもしれないとか。そういうのは想像するとちょっと怖いっていう場面があって。そこはちゃんとストレートに、きちんとみんなのメリットになるようなやり方を、法整備も含めてやった方が良いと思う。

ひろゆき:でもガラポンが普及すれば別に出演者さんの契約は今まで通りで十分で、テレビで放映しますと。

竹中:そうですね。

ひろゆき:テレビで流されたデータに関して個人宅で保存して観る分には著作権法上、何の問題も無いという形なので。あと現行法 一切変えないで出来る、一番きれいな形はそこなんじゃないかなと。

竹中:かもね。

保田:あとはガラポンが業界へお返しできるところまで作ればちゃんとworkすると思うんです。あとは広告、番組を作った人に関連させるだけではなくって、広告主さんにとっても、例えば――いい意味でですよ、テレビ番組のCMがニコニコ実況かぶせて話題になった、あるいはガラポンTVの口コミサイトで話題になって「このCMのこの商品良いんだよ! このCMやばい」っていってシェアされるようになれば、それが一番良いスポンサー還元までの……

竹中:理想ではありますよね。

保田:そう、理想ではありますよね。(笑)

竹中:あの、(ガラポンの最大保存可能時間が)160日っていう日数をさっき聞いたんですけど、外部ハードディスクをつなぐと。

保田:4TBつなげば160日です。

竹中:その元々、2004年当時に考えてたシステムというのはハードディスクの容量なんかもう本当ショボかったんで、一週間をどうやったら実現できるか、ってことを一生懸命考えたんですけど、今そんなこと考えなくても済みますよね。

保田:はい。

竹中:160日のテレビアーカイブが手元にあるっていうことは、またそれはそれで全然違う意味を持つと思うんです。シェアするやり方とかさっきの収益モデルの話しなんかでも。

保田:はいはいはい。

竹中:もっといい方にテレビを使えるし、消費者側も使えるし、作る側ももっと違う活用法思いつけるような気がするんですけど。

ひろゆき:まぁでもコストが下がってくる考えは多分5年10年したら、その1年とか2年とか保存できるとか、ものすごく安い値段で保存できるのが当たり前になって、テレビっていうのは家に蓄積され続けて残るものだよね、っていう時代になる気がするんですけど。

竹中:それがだから“全録の壁”を超える必要のない社会じゃないですか。

保田:まあ、そうですね。各家庭に録画するっていうのは資源的には無駄なので、今のは「結局同じじゃん」てことでクラウドで全番組が観られて、ちゃんとビジネスモデルが回るっていうところまで行ければ一番ベストですよね。

竹中:今はね、法律がそれを許しませんけどね。

ひろゆき:まあでも、難しいんじゃないですかねえ。

竹中:あの、各家庭に蓄積しない以外の形での、ってことでしょ?

ひろゆき:えぇ、えぇ。テレビ局側の契約の問題もあるし、著作権法上の問題をどうするかみたいので。多分、日本てそういうところの法律を変えるのすごく大変なので、多分実質的にガラポンがすげえ普及する、の方が早いんじゃないかなー、って気がするんですけど。

保田:そうしたらいいですねー。あともう一つ、市場が大きいですよね。まだやっぱり一兆八千億円の市場があって、インターネット広告がやっと一兆円付近ですので。それが完全にITベース、ネットのコンテンツとしてテレビ番組が観られても、一兆八千億円追加で稼げるかって言ったら絶対稼げないじゃないですか。そう考えると、さっき私が言った、完全にweb化しちゃえば、みたいなゴールっていうのはますます遠いんだろうな、っていう実感はありながらやってますけどね。

竹中:そうすると離島とかのコンテンツの差、っていうんですかね、東京に居るのとどっか、どこですか、わかりませんが、種子島と全然違う、みたいな、そういうのも解消できるはずですよね。

保田:そうですね。場所の不利は解消したいです。あとは国のディバイドも解消出来たらいいですね。

ひろゆき:保田さん的にはそのNetflixみたいな、テレビっていう枠に縛られてるわけじゃなくてすげえ予算でネットで観られる面白いものがどんどん合法に増えていきますよ、っていうパターンはどう思うんですか?

保田:それは大歓迎ですし、AbemaTVはじゃんじゃんやってほしいなって思ってます。ただ、一方「やっぱりテレビ面白いじゃん」みたいなところもすごい強く思ってまして。例えば一次情報ですね、スポーツの試合を、アテネオリンピックとか、ああいうのは国単位で買いに行かないとどうしてものっかってこないようなものは、テレビでやったりとか。あと、ちゃんとチェックされてますから、その安心感です。偏ってるとか言う人も居るんですけど、一応、すぐBPO審査になるぞ、みたいなのも業界全体で意識して出来る限り反対意見も取り上げようと、そういう複数チェックが入っている安心感。労力かかってるって知ってると、Netflixはどっちかといったら「作品作り」みたいな形だと思うんですけど、テレビっていうのは情報伝達の役割を持ってて、そっちの役割はなかなか代替できないと思うんです。

竹中:ビジネスモデルの違いですよね。

ひろゆき:子供に安心して見せられるNetflixの作った映画がどれくらいあるかって結構微妙なところなんですけど。

保田:無いですね。

ひろゆき:とがったものがNetflix得意だから。

竹中:確かにね。

保田:逆にMiyouTVが今までひろゆきさんとかが掲示板も動画コメントサービスも流行らせてきて、MiyouTVが流行っていくシナリオって竹中さんってどんな風にイメージされてます?

ひろゆき:全録の機械が安く家庭に普及するかどうかが多分ネックになっていて、まあ、MiyouTVってPC自分で組んで録画しなさいってかなりハードルが高いモデルなので、そんな一般に普及すると思ってなかったんでそういうハードウェアっていうの、ガラポンみたいなのが普及した上で多分動くソフトウェアだと思ってるんですよね。なのでそっちが先かな、と。

保田:なるほど。

竹中:ガラポンも昔、というか四号機伍号機の時代から、Windows上でオーバーレイでニコニコ実況を乗っけるようなのもありましたけど。

保田:はいはい。Windowsだけで。

竹中:やっぱり、ワンクリックとか文脈中で番組を選ぶみたいなことと、それからニコニコ実況のアプリをわざわざ持ってきて、わざわざ重ねるみたいなことって、天と地ほどの差がありますよね。それをパッケージ化したかったっていうのはMiyouTVの結構大きなモチベーションだった気がします。

保田:あ、ちょっと説明しますと、ガラポンTVの参、四、伍号機ではですね、ガラポンTVサイトの高機能プレイヤーの一つのボタンを押すと、ニコニコ実況のアプリケーションが、Windowsだけなんですけど立ち上がりまして、動画の部分は透過になっているプレイヤーです。それをガラポンTVでブラウザー上で再生している上にちょっとコントロールしてかぶせてください、というような

竹中:手動で。

保田:手動で。そういうサービスをやってました。一部の人は「これじゃなきゃ観れない」という意見もあったんですけれども、今おっしゃったように使いやすくしたのが今回の発表に繋がる流れです。

竹中:ですね。

合法的に過去のテレビコンテンツを楽しめる環境へ

ひろゆき:はい。なんか、話さなきゃいけないテーマとかあったりしたんですか?

保田:いや、我々が「テレビの未来」に(ついて話すという)(笑)

ひろゆき:こんな感じで大丈夫ですか(笑)。ただその、今っていうのがネットで違法な形で観られるんですけど、それがいつまで続くかわからんっていうのが多分大きいと思うんですよね。まあ違法なんで。そうするとやっぱ合法な形でやるものが残ると僕は思っているので。ちょっと前までWinnyっていうソフトがあったじゃないですか。あれでゲームとか映画とか落とし放題だったんですけど、やっぱり社会的にいかがなものかとかいろんな問題があって、Winnyってあんまり使われなくなったわけじゃないですか。そんな感じで多分YouTubeもそのうちいろんな、その違法なテレビ番組観るっていうのは使えなくなる構造にならざるを得ないと思うんですよ。法治国家じゃないですか、先進国って。

竹中:そう信じたいですね。

ひろゆき:なので、それがなくなってきた時に、ガラポンみたいなちゃんと合法的な形のものが普及するのかなあー、っていう。

竹中:そうですね。AIの発展とかが、テレビ局が作ったものを自動的に消すみたいな未来って多分10年くらいですぐに出来ると思うんですよね。

保田:もう、そうですね。

竹中:今の音声認識とかも割と良い、音楽を探査するって言うんですかね、自動的にクロールするみたいなのが。そういうのも既に実用化されてますし。そういうのを考えたときに法とサービスという関係を考えると、違法なものは排除されざるを得ないっていうような流れを考えたときの抜け道をきちんと作っておくとか、それをちゃんとビジネスにするっていうのは当然ながら我々、ひろゆきと僕たちは考えなくちゃいけないことですし(笑)。

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ひろゆき:僕は起きた出来事に対して「こうなったんだ」って行くタイプなので。例えば今日本の話してますけど、スイスって違法なものでもダウンロード合法なんですよね。

保田:あ、そうなんですね。

ひろゆき:アップロードは違法なんですけど、ダウンロードするのはどんなものでも合法って国だったりするんですよ。

竹中:わざわざそう言ったんです。

ひろゆき:なので国によっては、日本で言う違法ダウンロードと呼ばれるようなことも合法だったりするので、そうするとそっち側が普及するのかなっていう気がしないでもないんですけど。

保田:なるほど、そこは注意深く見守っていくしかないですね。社会の仕組みをね。いまちょっとニコ生のコメント気になったんですけど、地方は見殺しか、みたいなのがあって。地方ってダメなんでしたっけ?

竹中:MiyouTV自体は使えます。ですが……

保田:ガラポンも大丈夫です。

ひろゆき:番組表が都内の人たちが見ているものと違うものが出てくるって言うだけで、基本、流れている映像が記録されて番組表なってクリックすると観れるっていう構造自体は一緒です。

保田:じゃあ全く問題ないですね。地方でも使えます。

ひろゆき:ただ、その地方で流れていない番組は観れないですよ。

保田:それはそうです。それは当然ですね。

竹中:地上波が2波とか3波しかない場合は、その範囲で観るっていうことです。

ひろゆき:東京MXTVを岩手県で観たいって言われてもそれは無理だよ、ってことですね。ネットテレビでそのフジテレビがめんこいTVか何かで流れてるんですよね? って感じでネットされているやつはめんこいTVが録画されるので。

保田:なるほどなるほど。それは良かったですね。

ひろゆき:なので別に地方とか都会とかあまり気にしなくていいはずです。

竹中:ただまあ、Radikoみたいにお金を払うと、FM東京とかがどこでも聞けるみたいなサービスを、テレビ局も前向きに検討してもらえば、さっきそのニコ生、中継のコメントで言ってたような、オレ、田舎だから全然番組観れねえわ、みたいなのは解決する方向に向かうと思うんですけど、残念ながらまだそういう時代になってないですね。

保田:一応あるんですけど、TVer。ああいう感じで一週間だけ、どの番組がアップロードされるかはあちら側が決めることで。自分が好きな番組を確実に視聴できるっていうことではない。

竹中:そこで難しいのはテレビっていうのが宣伝も兼ねてるものなので、周りの人が全然見ていないようなドラマを自分だけ観るみたいなことが価値を感じるような人がどれくらい居るかとかいうことですよね。で、じゃあ、昔の『24 -TWENTY FOUR-』って海外ドラマがあった頃に、日本ではまともに観れないような状況の時に、Bittorrentとか使って『24』とかダウンロードしてみせる人がどれぐらいありがたがられたかって考えると、“変り者”だったわけですよ。(笑)ちょっと変わった人で。『24』面白いよ、って言っても誰も観れないわけですよね。このジレンマみたいなものを地方に居る方は、残念ながら現状では解決することができないですよね。みんなに宣伝されないから観れない、amplifierされないので、その番組観ても面白いと思える要素が一つ減るってことですよね。みんなが観てるから、っていうのが無くなっちゃうっていう、すごい残念な状況ではありますね。

保田:(ニコニコ生放送の視聴者の)コメントでは(テレビのモデルを変革するのは)難しい、難しい、って言われるのは百も承知でやってるんですけどね。

ひろゆき:でもガラポンをレンタルしているお客さんの中で、設置自体ができませんでした、って言ってる人って、いるんですか?

保田:レンタルを始める前までは、あんまり居なかったです。要は自分でweb上からガラポンTV見つけてきて。『ガジェット通信』とか見て。

ひろゆき:あー、はいはい。で、買ってくる。じゃあ割とハイエンドなお客さんしか居なかった。

保田:自分で勉強して、設置できるかな? までちゃんとわかって買ってきたんですけど。

ひろゆき:ポート開放なんぞや、って言われて100%わかってる人しか買わないみたいな。

保田:そうそうそう、そうですね。「なんだよー、80番使っちゃうのかよー」みたいな。ほかにも持ってるんだけど、みたいなそういう方が多かったんですけども、去年からレンタルを始めて月額制にしたら、――月額制でも自分で読んだ人はいいんですけど、代理店さんが売る、ケータイショップで販売するとか。ISP契約したらこれもどうですか? 無料ですよ、って入ってくるんですよね。そうすると説明書も読まないですし、そうなってくると「設置できませんでした」って人が非常に増えた。だから今回も簡単にしたっていうのがあります。

ひろゆき:簡単なバージョンでどれくらい減るか、ですよね。

竹中:何がですか?

保田:できない人ですよね?(笑)

ひろゆき:できたものの、何をしたらいいんだろうって人がどれくらい減るのかなあ、って。それは0.01%以下とかになるといきなり普及する可能性があると思うんですよね。

保田:そうですよねー。

全部録ってあれば『けもフレ』も『おそ松さん』も最初から楽しめる

竹中:なんか、難しかったっていう話よりは、例えば4TBの外部のハードディスクを繋いどくと160日録れるって、僕、さっき言ったその通りだと思うんですけど、例えば、ドラマの1クール全部見忘れてても、後でNetflixみたいに観れるんですよね?

保田:そうですそうです。

竹中:それってユーザーにとって、すごいメリットだと思うんですよ。

保田:特に『けもフレ』とかがそれに――『けものフレンズ』って7話くらいから超話題になったみたいな、社会現象になったものを1話から掘り返せる。

竹中:『おそ松さん』のシーズン1の1話とかは、どこでも今、観れませんからね。

ひろゆき:あ、そうなんすか?

竹中:うん、なんかマズすぎたみたいな。

ひろゆき:あー、なんか揉めてましたよね!

竹中:全部録ってあれば観れるわけですよ。

ひろゆき:確かにあの、消えちゃうものってあるんですよね。『妖怪ウォッチ』も確かアニメ版で消えた話があるんですよね。

竹中:あったあった。パロディ版で消えたやつ、怒られて消えたやつ。

保田:ありましたね。

ひろゆき:なので、割とあるのでそういうのが家にあるといいんじゃないかと(笑)。

保田:ちょっとマニアックかもしれないですけど。やっぱり頼りになるの自分だけじゃないですか。違法モノも頼りにならないし。

ひろゆき:再放送できないようなのがありますからね。

保田:そういう意味では自分の手元に持っておく、自分の本棚が広がるっていう意味ではいいですね。

竹中:そういう明確なメリットを、ガラポンTVのトップページとかにボーンと載せる、っていうのはどうですかね(笑)。

保田:載せたいです。Facebook広告でもターゲッティングして、アニメ好きな人にはアニメ1クールとか、全部うたってきてるんですけど。やっぱり反応としては、テレビって自分のちっちゃいころから存在してたものじゃないですか。「テレビね、知ってる知ってる」そして「観ない観ない」みたいな。そういう反応が一番多いですね。テレビって聞いた時点でもう、情報吸収シャットダウンみたいな。

ひろゆき:はいはいはい。

保田:そういうしょんぼりする反応に悩まされてる、っていうのがあります。

竹中:良質な番組もいっぱいありますし、それを作ろうっていう制作側の気持ちもあると思うんですよ。それになんか、壁打ちみたいな状態で制作側が感じるような環境が今の状況で。そんな中ですごく面白い番組を作り続けられるスタッフってすごいなと思うんですけど、多分、このまま10年とか経つともうダメになると思うんですよね。そういう意味で、合理的にテレビを観られる環境、――合法で、かつお金がちゃんと回るような環境っていうのは、何でもいいから作りたいんですよね。
ひろゆき:アニメ好きな人って1話も全部、HDDレコーダとかで自分で録るじゃないですか。で、観るんですけど『けものフレンズ』って一話、超つまんないじゃないですか。切っちゃったものってあると思うんですよ。

竹中:一話って、第一話?

ひろゆき:第一話ね。多分その七話になって話題になって、「あ、最初から録画しておけば良かった」って後悔するわけじゃないですか。でも全録機ってそういうこと一切考えなくて、話題になってから見直すっていうことも出来るので、モノの見方自体が全然変わるはずなんですけど。

竹中:リスクを取らなくていいですよね。つまんないものを見る必要が無くなる。

保田:それ、体験しないとわかんないっていう。 そろそろ時間なので、最後に何か、各自、抱負?

(一同笑)

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竹中:抱負?!

ひろゆき:ちょっと今、寝起きで二日酔いなので、帰って寝たい(笑)。

保田:早く寝たい?

竹中:(笑)

コンテンツサービスはもっと変えられる

保田:竹中さん、何か。

竹中:これから4Kとか8Kとかなってくるじゃないですか。そういうのはみんな興味があって、メディアでも報道されるんですけど、コンテンツ側のなんていうんですかね、「こういう風に変えたい」みたいな、概念的な話をたくさん聞きたいんですよ。それによってサービスって変えられると思うんで。例えばコメントを受け付けない番組ができるとかね、なんかね。なんか、わかりませんけど、で、「聞きたくないんだ、俺は」みたいな事が、ミュージシャンとかあるじゃないですか。アンコールはしない主義とか。そういうのがテレビという場とかオンデマンドで配信するような場で、これはみんながこの監督だからこうならないとか、そういうのがリテラシー的に高まってくると、僕はもうちょっと面白いというか、コンテンツの底上げが出来るんじゃないかと何となく思ってました。

保田:制作者ももっと表に出て、声を出すべきだし。

竹中:それが了解されている世界が来るといいな、と思います。

保田:なるほどなるほど。今本当に数字、視聴率っていうのが唯一無二の指標になってしまって、ニコニコ実況で盛り上がったっていうのは全然評価にならないわけですけど、そこが評価されるっていう。

竹中:『けものフレンズ』で揉めたじゃないですか、この前。揉めましたよね。ああいうことって表になかなか出てこないわけですよ。あれは出てきたけど。で、ああいうことがわかってると、じゃ次の「この監督の面白い」、「作品はどうなんだろう」ってみんなが考えるので期待値が上がりますよね。期待値があがると集めるスポンサーとか中で扱うテーマとかも変わってくるわけですよ。そういうのが一切起こらないっていうのが今までの環境だとすると、――実際起こりにくかったと思うんですけど、そういうのが表に出るのがSNSの世界だし、そういうのがいい人は全部オープンにできるし、やな人はみんな了解の上で、なんかすごい作品作りに没頭するみたいな。そういう作品をつくるっていうことが当たり前にできるような事にならないかなあ、というのは思ってます。

保田:なるほどですね。作品ですよね、テレビ番組って本当に珠玉の作品だと思うので。

竹中:そこが広告モデルと絡んでどういう風な展開をするか、っていうのはパラメーターが多すぎて、ちょっと予測ができないんですけど、そこを変えるような部品として、社会的部品としてMiyouTVがあったりガラポンTVがあるとそれが僕が感じる面白みです。

保田:そうですね。

竹中:それが抱負ではあると思います。

保田:僕ら外野だから出来るっていうのは多分あると思います。

竹中:ありますね、そうなんですよ。僕もずっと外野なんで。

保田:外野だから言えるってことが。愛ですよね、やっぱね。テレビ番組、結局観たいし、それでダベりたい。だからこういうサービスを作ってる。以上外野からでした。

竹中:そうですね。はい。

保田:今日はこれで終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。

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※第一部、第二部全文書き起こしはこちら
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記者:

「予備校生のような出で立ち」で写真撮影、被写体(スチル・動画)、記者などできる限りなんでも、体張る系。 「防水グッズを持って水をかけられるのが好き」などの特殊な性質がある。 好きなもの: 食べ物の写真、昔ゲーム(の音)、手作りアニメ、昭和、穀物

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