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【ここは法廷だゼ!】裁判所のランチ事情・埼玉地裁のおせっかい食堂

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現在、首都圏連続不審死事件の公判が行われている、さいたま地裁。浦和駅から徒歩10分ほどのこの裁判所にも、食堂はある。ただ、なかなか個性豊かな食堂であり、傍聴人によって、好き嫌いが分かれる状況となっている。

まるで水戸地裁の食堂と間違えてしまいそうになるほど狭い食堂は、テーブル席が10もなく、あとはカウンター席がいくつか。この狭さは、思いっきり昼時に訪れると非常に危険である。

そしてなんと言っても注目なのは、この食堂の職員さんたちの、すさまじいやる気だ。昼時ならずとも常に「いらっしゃいませ〜どうぞ〜!」と入り口付近で呼び込みを行っており、食堂前に置かれている本日のメニューを見るためにちょっと近づくだけで、この呼び込みの洗礼を受ける事になる。こうなると逃げづらい。

肝心のメニューは日替わりが2種類のほか、食堂の定番である麺類などもそろっている。が、こちらが珍しいのは、食券販売機だ。見ると、あからさまに「職員専用」「一般の方」とボタンが分かれており、値段が50円ほど違っている。考え方を変えれば、なかなかオープンな裁判所とも言えるだろう。日替わり弁当は380円で職員さんも一般人も同じ値段なので、あまり腹が減っていないときはこれがオススメだ。

食堂の中は、例えば寂れた地方都市を旅行中、ふと目に入った古めかしい喫茶店に入った時のような……とにかくちょっと不思議な空間である。カウンター席の壁面には、アフリカなのかよく分からないが、シマウマなんかの野生動物の写真が等間隔に置かれており、同じく壁面に、その野生動物の写真よりもはるかに大きな絵がいくつも飾られている。絵は誰が描いたのか判然としないが、タイトルが付けられているものもあり「白い花の咲く頃 II」など名付けられた絵については、「Iはどこにあるんだ……」と食べながら思わず気にかけてしまう。

筆者が訪れたのは、日替わりメニューが中華の日だった。食べている最中も、食堂の職員さんが「レンゲがあると食べやすいと思いますんで、どうぞご利用くださ〜い!!!」と、中華定食を頼んだ人に対して延々と叫びまくっており、その声は食堂の外、裁判所のロビーにも響き渡っていた。おせっかいにも程があるが、仕事への意欲も感じられるため、なかなか悩ましい。

この食堂が肌に合わないという人は、近隣の飲食店で食べることをおすすめする。幸い、ちょっと駅の方に戻れば、ファストフード店からファミレス、喫茶店などそろっているほか、テイクアウトのお店もいくつか並んでいるので、そこで購入して裁判所ロビーで食べるのもよいだろう。また、裁判所向かいには県庁があるので、そこでランチをするのも良いのではないだろうか。

カテゴリー : 政治・経済・社会 タグ :
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記者:

傍聴人。近著『木嶋佳苗 危険な愛の奥義』(徳間書店)、『木嶋佳苗劇場』(宝島社)ほか古くは『霞っ子クラブ 娘たちの裁判傍聴記』(新潮社)『あなたが猟奇殺人犯を裁く日』(扶桑社)など。好きな食べ物は氷。

ウェブサイト: http://tk84.cocolog-nifty.com/

TwitterID: tk84yuki

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