クリスマスにちょっと知っておくと面白い豆知識

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そろそろまたクリスマス・シーズンです。というより、すでに街中はクリスマス・イルミネーションやクリスマス商戦やらでにぎわっています。
この“クリスマス”について、少しだけ面白い豆知識を今年は仕入れておいて、パーティーなどで薀蓄(うんちく)を披露してみてはいかがでしょう。

クリスマスは12月25日?

これは実に素朴な疑問です。キリストが生まれた日が25日だから、前夜祭の24日を“イブ”として祝っているのですが、実は、キリストの誕生日は“不明”。諸説(10/1、5/29、4/19、3/28、1/6)ありますが、いずれにしても、“12月”ですらない。もともと、バラバラだったので困った法王庁が、ローマの太陽神崇拝の祝日に合わせて“決定”したのが12月25日。

ちなみに、生年も、当時の暦のカウント方法がいい加減だったため、実は紀元前8年から紀元6年の間という推定。紀元前(BC)って、ビフォー・クリスト、つまりキリスト生誕前って意味ですよね? それなのに、キリスト生誕が、紀元前だったり紀元後だったりというのは……。

どうして“イブ”にお祝いなのか?

“イブ”を前夜祭だから、としてお祝いしていると思いますが、実はそういう理由ではなく、当時は日没とともに日付が変わる、とされていました。そのため、24日の夜は、25日扱いだったということです。だから、24日の昼間っからお祝いするのは、おかしいことになります。

X’masとは?

キリスト(christ)を礼拝(mas)するのに、なんで“X”を用いるのかと思ったことありませんか? これは、キリストのギリシャ語表記が“Xristos”だからです。

日本のクリスマスはいつから?

古い記録では戦国時代の1552年からとされています。しかし、これほど盛んになったのは、60年代高度成長期。サラリーマンがキャバレーなどでクリスマスにかこつけてホステスたちと大騒ぎしたものが、不景気で“家”での行事に移行したものという俗説があります。昔の漫画などで、クリスマスの夜に酔っ払いサラリーマンがパーティー用のとんがり帽を頭にフラフラ帰ってくる姿が描かれていますが、あれがクリスマス=パーティーとなった走りだとか。今では66%の人が“家でのクリスマス”だそうです。

クリスマス・プレゼントはいつ渡す?

これも国によっていろいろとあります。12月6日のところもあります。日本の12月25日は、イギリス・バージョンみたいです。これがアメリカ経由で日本に定着したものです。

子どもにとっては素晴らしい日なのですが、国によっては1年間良い子にしていた子どもだけがクリスマス・プレゼントをもらう権利があるとして、悪い子には、プレゼントに“石炭”を送る風習もあったようです。悲しいクリスマスですね。自業自得ですが。もっとひどい場合、木の枝で打たれるケースもあるそうで、クリスマスが恐怖の日に暗転することもあるとか。とんでもない悪い子なんでしょうね。

サンタの服はなぜ赤色か?

これを決めたのは、なんとコカ・コーラ社です。それまでは、サンタは妖精だったり、子どもだったり、コスチュームもまちまちでした。それをコカ・コーラ社が、自社のイメージ・カラーの“赤”を全面に出してのマーケティング戦略を展開し、世界的にサンタの服は“赤”になったのだとか。ただこれは俗説なので、物知りから突っ込まれる可能性もあります。コカ・コーラの宣伝は1931年ですが、それ以前にも赤服サンタは存在しているのです。キリスト教の司祭服由来、というのが正式見解。ただ世界的普及効果はコカ・コーラの戦略という見方です。

そもそも、クリスマス・カラーは“赤”と“緑”なのですが、この“赤”が象徴するのは、キリストが十字架で磔刑(たっけい:はりつけの刑)に処されたときに流した“血”です。

リースって何に由来?

クリスマスに玄関口などに掛けるリース飾り。正月の松飾なみに日本でも盛んに飾られていますね。しかし、なんと、これは、ある意味で、拷問器具。十字架のキリスト像をよく見ると、頭に冠を被っています。これは、実はイバラで、そのトゲが頭に刺さる苦痛を味わわせるためのものです。それが転じ、魔除けとしてヒイラギの葉が飾られることになったようです。

そもそも十字架自体が、磔刑(たっけい)の刑具なわけですから……。

「きよしこの夜」はいつから歌われたのか?

この讃美歌は、1818年に作曲されたもの。オーストリアのある教会で、クリスマス前日にオルガンが壊れて、あわててギター伴奏で歌えるものとして作曲を依頼されたグルーバーが、「ギターじゃまずいだろ?」と思いつつも急いで書き上げた曲です。それが、どうして全世界に広まったかというと、あのドレミの歌で有名な映画『サウンド・オブ・ミュージック』にも出てくるトラップ一家が、亡命先のアメリカで、トラップ・ファミリー合唱団としてコンサート・ツアーをして、十八番だったこの曲が大評判となって、広まったものです。

クリスマスは祝日にならないの?

12月23日が天皇誕生日ですし、その日が休日ならば24日にずれて、このクリスマスが祝日になれば3連休。しかも、25日給料日のサラリーマンなら25日が祝日になれば給料日も24日になり、イブの資金繰りが助かる、という人も多いでしょう。ですが、これは無理。憲法に“政教分離”があるので、かなり難しいのです。

クリスマスはいつまで?

当然、日本では、25日にはすぐにツリーもリースも撤去ですよね。イルミネーションはそのままのところも多いですが。すぐに正月飾りの準備という具合に、日本は和洋折衷で忙しいのが通常です。しかしドイツやフランスでは1月6日までがシーズンになっていて、その日まで飾りも撤去しません。

キリスト教徒でもないのに、メリー・クリスマスって?

「メリークリスマス!」と乾杯するたびに、心のどこかで、「キリスト教でもないくせに……」と思ってしまう人は多いと思います。でも、クリスマスは“愛を与える日”として成立しています。不特定多数の人への無償の愛です。他者への親切や慰労や援助、そんな気持ちや行為を尊ぶという心が宿っている人はすでに、日曜礼拝に行かなくても、洗礼を受けていなくても、聖書を読んでいなくても、立派な“キリストの愛の申し子”です。堂々とお祝いしましょう。

※画像:『写真素材 足成』より
http://www.ashinari.com/

※この記事はガジェ通ウェブライターの「pape.佐野」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
30年のサラリーマン生活後、心理カウンセラーとしてNPO法人東京カウンセル設立、無料のメール・カウンセリングを行っています。「無料」そして「匿名メール」という気楽さから、多種多様な年齢層の恋愛問題から精神疾患まで、現代の「悩み」「トラブル」「精神医療の実態」全般に精通しています。日々の事件報道も、関わる個人の心理に踏み込んで行くと、物事の真相が理解でき、また悪いことも善いことも、共感の中に消化できるものです。少し違った視点からの記事をアップしていきたいと思います。

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