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“絶対に穴の開かない金属”VS“どんな金属にも穴を開けられるドリル”解説

生活・趣味
無造作淑女

今回は製造現場ドットコムさんのブログ『無造作淑女』からご寄稿いただきました。

“絶対に穴の開かない金属”VS“どんな金属にも穴を開けられるドリル”解説

すでに切削加工業界に身を置く方々にとって、フジテレビの『ほこ×たて』の人気企画、“絶対に穴の開かない金属”VS“どんな金属にも穴を開けられるドリル”は有名ですが、とうとう日曜日のゴールデンタイムに放映されることになり、先ほど、日本タングステンに切削工具メーカーOSGが挑戦した様子がお茶の間に流れました。

“絶対に穴の開かない金属”VS“どんな金属にも穴を開けられるドリル”解説

皆さん、今までにない衝撃の結末に度肝を抜かれたと思います。冷静に考えれば、十分あり得る結果ですが、対決を見守っていたわれわれ業界専門記者軍団も驚きました。この対決、1㎜削るために要した時間はなんと4分以上! 1度目は13分を過ぎたころに材料が乾いた音を立てて割れました。今までにない展開にザワつく現場。再度、撮り直しをしたのですが、2度目も13分を過ぎたころにパシッという衝撃音が響きました。

結果は引き分けです――――。

そこで!
「材料を制するものは加工を制す」を口癖に、製造現場を追い求めて早十数年の私。放映が終わって「すごかったね~面白かったね~」だけじゃ済まされない……ということで、『製造現場ドットコム』ファンの皆さまに大サービスよ。解説をいたしましょう。

日本タングステン(通称:ニッタン)の中川内氏が今回持参した超難削材料はサーメットでした。よって超硬合金とは一味違います。超硬合金の材料はタングステン等の金属の炭化物で出来ていますが、サーメットは簡単にいうと、この超硬合金にセラミックを加えた複合材料です。
↓コレね

“絶対に穴の開かない金属”VS“どんな金属にも穴を開けられるドリル”解説

OSGは切削工具メーカーですので、材料の研究にも余念がありません。おそらくニッタンの得意とするブツを想像しながら工具の開発を進めてきたはずです。
「思ったよりも軽い」
これが対戦相手であるOSG執行役員デザインセンター長の大沢二朗氏の言葉でした。

さて、数々の挑戦相手をたたきのめし、加工不能とまで言わしめた超難削材に挑んだ、OSGの対決用工具が気になりますね。この工具の名称は、テレビでも流れましたが、『クロスエンドドリル』(特殊品)。工具径はφ20 #40(粒度)のもので、工具先端にダイヤモンドの粒子を電着させた特殊工具です。そもそも過去3回の戦いを拝見する限り、被削材は超硬合金と考えられていました。超硬合金の弱点はサーメット同様、割れやすい点が挙げられます。超硬合金もサーメットも超が付くくらい硬いのは変わりませんが、サーメットは耐熱性と耐摩耗性に優れています。

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