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【画像多数】衝撃の光景に絶句!! イギリス戦車博物館に行ってみた・後編

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イギリスにある世界最大級の規模を誇る戦車博物館。前編ではWW1時に起きた軍馬から戦車への移り変わりの様子、そして博物館内に大量に展示してあるWW2戦車の紹介をしました。

【画像多数】ガルパン戦車も大集合! イギリスの『タンク・ミュージアム』に行ってきた・前編
http://getnews.jp/archives/1423907 [リンク]

後編では、紹介しきれなかったイギリスやアメリカの戦車、そしてWW2以降の戦車の展示を中心に紹介していきます!そして予想だにもしなかった衝撃の光景も大公開!さっそく見ていきましょう。

博物館最深部に進むと、”あの”超戦車がいた


時折、我々の想像力を超えたモノを作り出してくる事で有名なイギリス。
この博物館にも、その「英国面」を垣間見る事ができるトンデモな戦車が博物館の奥に展示してありました。ちなみに、上の画像に写っているのですが、見つける事が出来るでしょうか?


それがこの『TOG2』。この『戦車博物館』の中でも現代の戦車も含め最も重い80トン、10m超えの全長を誇る超巨大戦車です。ちなみにTOGとは”The Old Gang”の略だそうです。
大きさは圧倒的で、近くからは全くフレームに収まらないほど。にも関わらず、博物館の奥の方に押し込められるように展示してありました。戦車3輌分の幅ほどの長さがあることが、上の画像からも視認できます。


当たり前ですが、その他にもイギリス戦車は非常に豊富に展示してあります。
こちらはWW2最終局面で作られた『センチュリオン』。その後世界中で活躍した車輌です。


『ティーガー』に対抗するべく、強力な砲をチャーチル戦車に搭載した『ブラックプリンス』。車体も一回り大きく、百年戦争で活躍した『エドワード黒太子』の名にたがわぬ精悍な黒さです。


親子?と一瞬思ってしまうほどパッと見似ているドイツの『ヤークトパンター』と『ヘッツァー』です(右から)。体感的には倍くらい大きさが違いました。ヘッツァーは想像以上にかわいらしい大きさです。


また博物館内には、戦車の合間合間にこのような”シューティングゲーム”(1回1ポンド)が置いてあります。実銃とほぼ同じであろう重さとリアルな外観で、実際にやってみると難易度もかなり高かったです。BGMや演出も一切無かったので、本当に訓練用なのでは、と思うほど。種類も豊富で、上の『ブレンガン』や『L85』などがそこら中に設置してあります。難しいです


アメリカ戦車の存在も忘れてはなりません。
こちらは大戦末期に開発された『M26パーシング』です。近くにあるドイツの戦車たちと比べると、どうしても影が薄め。


アメリカ戦車といったらコレ!というほど大量生産されたシャーマン戦車・『M4A2E8』です。
砲身を見てお気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、なんとこの戦車!あのブラッド・ピット主演ハリウッド超大作『FURY(フューリー)』でも使用されたものらしいです!
博物館内には映画内の雰囲気を再現した実物大ジオラマが組んであり、実際に役者が使用したプロップなども展示してあります。敵役の『ティーガー』も実物が数十メートル先に置いてあるので、映画を観た後に来ればその驚きも倍増すること間違いナシ。

アフガニスタンの基地が再現!体験コーナーもあるよ!


『TOG2』の横には比較的新しい展示として、イギリス軍のアフガニスタン駐留部隊の前線基地を模した展示がありました。こちらは現在進行形で展開しているイギリス軍の様子なので、ピリピリした空気……かと思いきや、その実、案外親しみ易そうな雰囲気だったのが印象的でした。2014年に戦闘部隊を撤退させた後も、引き続き支援部隊を駐留させているイギリス軍。報道によれば2016年も継続するとのことです。


近年公開された映画『RUSH』のポスターが同時代感を演出しています。ほぼ忠実に基地の様子を再現しているとの事なので、自分も使っている白いIKEAの収納グッズを発見した時は感慨深かったです。


こちらのコーナーでは、イギリス軍兵士が実際に使用している防弾チョッキやヘルメットなどを試着する事ができます。直接体感することで、手っ取り早い理解に繋がるということでしょうか。ヘルメットはそんなに臭くありませんでした。

実戦さながらの車長体験もできる!?”輪切り”にされる戦車


日本の博物館と異なり、展示物には積極的に触らせて実際に体感させよう!という基本理念が浸透している博物館先進国イギリス。体感型の展示も多岐にわたり、戦車博物館ならではの斬新な展示がありました。それがこの輪切り戦車で戦闘訓練体験コーナー! 


徹頭徹尾、見事に一刀両断された戦後のイギリス戦車『センチュリオン』があります。前方の大型スクリーンには車長視点の訓練動画が流れており、バカスカ主砲を発射しています。大声で操縦手や砲手に指示を出している様子が大スピーカーを通じて聞こえるので、臨場感はさながら戦車の中にいるよう!戦車の中に組み込まれた人形の表情も妙にリアルです。


装填手さんも大忙し。やたら叫んでいます。赤く強調された断面を見ると、どの部分の装甲が分厚く(=重点的に守られているか)、どこが薄いかも一目瞭然。と同時に、車内の狭さに驚きます。


また近くにはなかなかお目にかかる事の出来ない、スウェーデンのStrv.103こと『Sタンク』がちんまりと置いてありました。その近未来的フォルムは退役した今でも人気が高い事で有名です。

戦車保存館の衝撃の光景に、体の全細胞が沈黙する


古今東西のあらゆるクラシック戦車を間近で見学する事ができ、外のホールに出ても興奮冷め止まぬ筆者。なんとなく廊下にあったイベントボードを見てみると、なんとも魅力的な掲示を目にしました。「14:00からVehicle Conservation Centre(車輌保存センター)にてアクティビティ」の文字。同時に館内放送も入ります。「博物館の膨大なコレクションを見たい方は14:00に車輌保存センターまで来て下さいー」。これはもう行くしかありません。


壁に貼ってあったコレだけは見逃すな!マップにも書いてあります、ビーグル・コンサベーション・センター。ちなみに輪切りセンチュリオンも入っています。


一旦博物館の外に出ます。車輌保存館に近づくと、道に戦車が通過した跡を見ることが出来ます。まだかなり新しい・・様に見えました。


そしてこちらの堂々たる建物が『ビーグル・コンサベーション・センター』です!かなり新しい建物に見えます。
入り口の受付にいるおじさんにチケットを見せます。ここへの入場はチケットに含まれているので、見ないと損!らしいです。
このスタッフの人はやたらフレンドリーで、近くに演習場があるから偶に音が聞こえるんだ!とか色々と教えてくれます。明らかに戦車を極めた風格の英国紳士でした。
その後3人ほど人が集まり、いよいよツアー開始です。この時、どんなツアー内容なのかは全く知りませんでした。


おもむろに2階にあがります。すると開けた空間が目に飛び込んできます。

おやッ?何も展示されていない?と思い眼下に目をやるとそこにはなんと!!

見渡す限りの戦車がッ!!

崎陽軒のシュウマイのように所狭しと建物一杯に詰め込まれているではありませんかッッ!!

チャーチル、マチルダ、クロムウェル、センチュリオン、パーシング、シャーマンetc…レオパルド1も複数確認できます。
古今東西、あらゆる戦車が一堂に会しています。

派生型がとにかく多いチーフテンの砲身がずらり。

あまりに予想もしていなかった光景に、しばし言葉を失う筆者。
こんな光景、本当に初めて見ました。圧巻とはまさにこの事。


しかも見たことも無いような珍しい戦車もチラホラ。
こちらは水陸両用戦車『L1E3』。上から見るとボートにしか見えませんが、実際にスクリューが車体下部に装備されています。


この光景に見とれている間、アクティビティは始まっていました。2階部分から戦車を眺め、その間先ほどの戦車おじさんが45分ほど戦車の解説とQ&Aをしてくれる、というもの。「あの戦車何?」とか「マーダーはどこ?」など質問すると即答してくれるほどの濃密な戦車トークが繰り広げられています。なんでもここに存在する100輌以上の全ての戦車を把握しているんだとか。

ブリティッシュ・ジョークを交えながらも、こなれたトークで戦車ネタを淀みなく披露する姿は一見の価値があります。もし博物館を訪れたなら、この車輌保存館は絶対に見逃せません!

世界初の戦車から最新戦車までを流れるように展示

戦車博物館の最後の紹介として、こちらの“世界の名戦車”コーナーを見てみましょう。
こちらのコーナーは今までの展示とは打って変わって、戦車を三次元的に展示しています。ゆとりのある広々とした空間に、戦車の歴史でも特に重要な戦車だけが集められた、まさに“戦車の殿堂”。このコーナーを見るだけでも、戦車のナンたるかを一から最後まで学べるワケです。
ちなみに上の画像はあのレオナルド・ダ・ヴィンチが発明したとされる”戦車”の模型。

最初にお目にかかれるのはこちら、イギリスの世界初の戦車『リトル・ウィリー』。トラクターに鉄のカゴが付いているだけにも見えますが、とにかくこれが世界初の戦車だそうです。周辺の解説を読むと、なぜ世界で初めて戦車がイギリスで生まれたかが良く分かります。


初期の装甲車両の砲塔。ジブリの宮崎作品に出てきそうです。


カモさんチームでお馴染み、フランスの『B1bis』です。丸みを帯びたシルエットが特徴的です。


ドイツの名戦車『パンター』。この博物館では特徴的な迷彩が目を惹きます。


ドイツが誇った高度な鋳造技術で作られた装甲。実際にギリギリまで近づいて見てみると、とても70年以上前に作られたとは思えないエッジがあります。


ロシアの量産車輌『T-34』。戦車史でも燦然と輝くこの名戦車は、車輌上部もじっくりと観察できるように踊り場が設けられています。


世界でもココだけにしか存在しない、唯一稼働可能な『ティーガー131』。フルレストア済みということで、毎年イベント時にはバリバリ動いています。それでもこの鉄の塊が本当に動くのか・・・?と正直疑うほど、重そうな印象を受けます。油が滴り落ちているのは生きている証拠。


その強力な攻撃力と重厚な装甲で、ソ連に大きな脅威を与えた冷戦期のイギリス主力戦車『チーフテン』。博物館のお気に入りなのか、ド派手なポーズで展示してあります。


現・イギリス軍の主力戦車『チャレンジャーⅡ』。今まで見てきた戦車と打って変わって、鉄の塊という印象は受けず、とてもシャープで洗練された外見をしています。


その他にも何故かガスマスク部隊が展示されていたりと、こちらはより博物館らしい展示が行われていました。なお、この戦車博物館、頻繁に展示替えをしているらしいので、将来はまた違った戦車に入れ替わっているかもしれません。
『車輌保存館』に展示してある戦車はどれも珍しい戦車ばかりで、それでも博物館に展示出来ないのは「とにかく展示スペースが足りない」からとのこと。

如何だったでしょうか、イギリス・ボービントンにある『戦車博物館』。実はこれでも全体の1/5くらいしか紹介出来ていません。装甲列車や大量の装輪装甲車、空挺戦車など紹介できなかった展示は枚挙に暇がありません。

他のお客さんが少なかった事が救いとなり、心ゆくまで戦車の見学を堪能することが出来ました。結局閉館まで残り、ほぼ1日滞在していましたが、大部分の展示は押さえる事が出来たと思います。しかし、この博物館で1日過ごす価値は大いにあると言えるでしょう。

ということで戦車に興味がある方、技術の歴史に興味がある方、ロンドンに訪れたならここは必見です。とにかく凄いですよ!
 

※画像は全て筆者撮影

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