ファン待望!『聖闘士星矢』劇場版5作品が完全ブルーレイ化!
あなたが最も好きだったアニメは何ですか。
そう問われたら、私は迷うことなく『聖闘士星矢(セイントセイヤ)』と答えます。
このアニメがあったからこそ、私は星座に興味を持ち、神話に親しみ、あげく占い師になったと言っても過言ではありません。
原作を全巻そろえるのはもちろん、テレビアニメは毎週録画し、ビデオが擦り切れるほど観て、劇場版が公開された時には何度も映画館に足を運んだものです。放課後、友人たちと、「オーロラエクスキュージョン!」「降伏か死か……スカーレットニードル・アンタレス!」などと必殺技の真似をして遊んだのも、昨日のことのように思い出せます。
その『聖闘士星矢』の劇場版5作品が、『聖闘士星矢 THE MOVIE Blu-ray BOX 1987~2004』というセットで、ブルーレイになってよみがえるというのですから見過ごせません。さらに、記者会見の場には、初代星矢の声優をつとめた古谷徹さん、同じく初代城戸沙織(女神アテナ)の声優をつとめた潘恵子さん、そして劇場版では3作品を手がけた山内重保監督がいらっしゃると聞いて、いてもたってもいられなくなった私。
他の仕事もそこそこに、いそいそと記者会見会場へ行ってまいりました。
左から、潘恵子さん、古谷徹さん、山内重保監督。
古谷さんは、なんと星矢の普段着のコスプレで登場。髪形まで完璧に星矢になりきっていました!
潘さんはとにかくお美しくて、まさに女神アテナのイメージ!
大柄な山内監督は古谷さんと共に、撮影から会見にいたるまで天然っぷりを振りまく潘さんのツッコミ役になっていました。
質疑応答
――『聖闘士星矢』という作品が、25年という四半世紀もの間、世界中の人に愛されてきた魅力は何だと思いますか。
古谷:正義、友情、勇気、そして愛という熱血ヒーローの定番であることはもちろんですが、神話や星座といったスケールの大きいロマンがあることも魅力のひとつだと思います。また、この業界の巨匠が数多く関わり、声優陣が自分の役を活かしきっていたことも作品に生きていたと思います。
潘 :神話や星座などをモチーフにしているので、神秘的で男女問わず楽しめる作品。新鮮で、荘厳で、ドラマチック。(実写の)映像ではできないことをアニメではやっているのも、魅力ですね。
山内:(古谷さんと潘さんに)みんな言われちゃった(笑)。今のようなデジタル技術がなかった時代、小宇宙(コスモ)を燃やして一生懸命作っていたからこそ、長年愛されてきたのだと思います。
――古谷さんにうかがいますが、四半世紀、星矢というキャラが愛されてきたことについては、どのように感じていますか。
古谷:本気で演じたキャラだから、(星矢が)愛されているのは、ものすごくうれしい。
――(長い年月の間にキャラ特有の)声の出し方などを忘れることはなかったのですか。
古谷:(ポスターを振り向き)こうしてキャラを見れば、気分や(星矢というキャラの)トーンが細胞に記憶されていて、すぐに再現できます。
――今回のブルーレイディスクにつくボーナスディスク(古谷さん、潘さん、山内監督のスペシャルインタビュー&対談)の見どころについて。
潘 :当時、初めて出逢った時のエピソードが。
古谷:青銅聖闘士(の声優)は、みんなオーディションで決まったのに、潘さんは違ったことを、今回初めて知ったんですよ!
潘 :でもオーディションで役を勝ち取っていくのって、すごいことですよ。ねぇ?(と、記者陣に同意を求める)
古谷:他には(見どころとして)星矢と沙織の関係についても、ね。聖闘士と女神ってだけじゃなく、男と女としてどうだったのか……ファンの皆さんも気になるところだと思います。
――古谷さんは、潘さんがオーディションではなかったことを今回初めて知ったとおっしゃっていましたが、逆に潘さんが今になって初めて知ったことは何かありますか。
潘 :逆に、オーディションしていたって知らなかったんですよ。もし(城戸沙織役が)オーディションだったら、私はかえって(沙織とは)違うタイプを演じてしまったと思います。「こんなにタイプは違うけれど、それでも私の声を使ってくれる?」って……上から目線(笑)。
――今後もしまた『聖闘士星矢』という作品の話がきたら?
山内:星矢はいつきてもやりたいですね。
――今回のBlu-ray BOXは、劇場版が5本収録されていますが、その中で一番好きな作品と、その見どころを教えてください。
古谷:『真紅の少年伝説』ですね。見どころは星矢が波止場で号泣するところ(笑)。
山内:『神々の熱き戦い』は一気に(物語が進んで)いけるのが良かった。
潘 :『天界編 序奏』。最後の場面は(答えがないので)見た人ひとりひとりが自分で考えるというのが素敵。
――この映画の役作りで苦労された点はどこでしょう。
古谷:究極まで小宇宙を燃やす時(笑)。究極の小宇宙を燃やす時って星矢はボロボロになっているので、ボロボロなのに究極の小宇宙を燃やすという相反する演技が難しかったですね。
山内:『真紅~』とか、フラフラだったもんね(笑)。
古谷:千鳥足だったね(笑)。劇場版の(収録の)後は、寿命が縮まるくらい(笑)!
――最後にファンの皆さんへひと言お願いします。
古谷:荒木伸吾の作画、横山菁児の音楽、山内監督、そしてもうそろうことのない演技派声優たちが、情熱をかけて作った作品が、最新の技術、映像、サウンドでグレードアップされています。ぜひ味わってください。
――ありがとうございました。
実は、古谷さんのこの最後のひと言に、うるっときてしまいました。
「もうそろうことのない演技派声優たち」という言葉は、亡くなられた、ドラゴン紫龍役の鈴置洋孝さん、牡羊座ムウ役の塩沢兼人さん、双子座サガ・カノン役の曽我部和恭さんなどのことを暗におっしゃっていたのでしょう。
この商品のために描き下ろされたジャケット用のイラストからは、各声優さんたちがなりきっていたキャラクターたちが、「星矢!」と呼ぶ声が今にも聞こえてきそうです。
商品概要
<初回生産限定>『聖闘士星矢 THE MOVIE Blu-ray BOX 1987~2004』
発売日:2011年11月21日
価格:1万7850円(税込)
発売元:集英社・東映アニメーション・東映ビデオ
販売元:東映
COLOR/本編295分(予定)/本編(blu-ray:2層)3枚組+ボーナスディスク(DVD)片面1層/1.リニア PCM(モノラル)2.ドルビーTrueHD(5.1ch)※DISC3のみ 1.リニア PCM(ステレオ)2.ドルビーTrueHD(4.0ch)16:9【1080p Hi-Def】/BSTD03460
●ボーナスディスク付き(DVD)
●ブックレット付き(8P)
●擬似5.1ch化音声も収録
収録作品:
■DISC1『聖闘士星矢 邪神エリス』(1987年07月公開)『聖闘士星矢 神々の熱き戦い』(1988年03月公開)
■DISC2『聖闘士星矢 真紅の少年伝説』(1988年07月公開)『聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち』(1989年03月公開)
■DISC3『聖闘士星矢 天界編 序奏~overture~』(2004年02月公開)
【ボーナスディスク収録内容】
●スペシャルインタビュー&対談2011(古谷徹・潘恵子・山内重保)
●25th 特別プロモーション映像
TwitterID: nikolaschka0815
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