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なぜ「なぜ堀江氏は有罪になったのか」が分からないか

メカAGさんのブログ

今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

なぜ「なぜ堀江氏は有罪になったのか」が分からないか

みんな「どうして堀江貴文氏が有罪なのか」分からないと口にする。そりゃ、無罪を主張する堀江貴文氏側からしか、言い分を聞かないからじゃないかと(苦笑)。kawango氏(ドワンゴの会長ですな)が、遅ればせながら堀江氏擁護を始めた。

「ライブドア事件は粉飾なのか?」 2011年06月21日 『はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記』
http://d.hatena.ne.jp/kawango/20110621

擁護するならもっと最初から擁護してあげてればよかったのに。kawango氏に限らず、現在堀江氏を擁護している人たちのどれほどがライブドア事件当時、おそらく堀江氏が最も辛かった時期から堀江氏を擁護していただろうか。

  *  *  *

堀江氏がドワンゴの『ニコニコ動画』の番組に頻繁に出演するようになってから、ドワンゴの会長が堀江氏擁護に乗り出すというのは、いかにも“大人の事情”を感じてしまう。こういうのを見るとインターネットのメディアにも幻滅を感じざるを得ない。

既存のメディアが旧権力にこびて都合のいい報道しかしないように、インターネットのメディアも話題を呼ぶ堀江貴文氏に出演してもらったり対談してもらうために彼にこびる。既存のメディアが主たる視聴者である高齢者が喜ぶ報道しかしないように、インターネットメディアはインターネットの住人が喜ぶ報道に力をいれる。

まあ、メディアとは結局“力”あるものに擦り寄るしかないのかもしれない。そして大衆迎合に走るしかないのかもしれない。別に個人的に堀江氏が好きだというのは構わないし、自分の信念にしたがって擁護するのも良いと思う。問題は「右へ習え」で世論も報道も一色になってしまうことだ。

物事には様々な見方があり様々な意見がある。それら多種多様の意見をくみ上げ報道するのがメディアの正しい姿であり、まさにそういう点において新興のインターネットメディアは旧来のメディアを批判していたのではなかったのか。

  *  *  *

今回の堀江氏擁護一色の報道を見て、インターネットメディアもメッキがはがれたなと感じる俺であった。むしろ未熟な“若者”にこびている分、頭の硬い“高齢者”にこびる旧来のメディアよりも危うい感じがする今日この頃。

既存の仕組みを“ぶち壊す”のはいいけど、そろそろ“ぶち壊した後何を作るか”を同時に考える時期だと思うのだよね。「何もかも気に入らない、すべて壊れてしまえばいいんだ!」みたいな中高生の時期は終わった。壊すなら再建を考えてきちんと壊す(=革命)べき……。

既存メディアを批判していたインターネットメディアが既存メディアの劣化コピーでは、そろそろ先が見える人間はインターネットメディアに失望し始める頃だろう。案外“今”がインターネットメディアのピークかもしれないよ?

  *  *  *

企業の経営者が堀江貴文氏を擁護するというのは、俺から見ると結構思い切ったことだと思う。ようするに堀江氏のしたことは犯罪ではない、自分も同じ価値観を持っている、同じ状況なら自分も同じことをするかもしれない、と言ってるわけだから。まあそれだけ強く堀江氏の正当性を確信しているのだろうから、そこから先はその人の自由だが。

しかし単にインターネットの世論に迎合してる気がしないでもない。その方が得だと計算してる点が、まさに堀江氏と同じタイプの危うさを感じる。

上記のリンク先のkawango氏の記事、彼自身が注記しているように堀江氏のこれまでの主張をそのまま繰り返しているだけだ。「たまたま利益が上がったのであって、損する可能性もあった」というのが、そもそも間違いで、資本取引に得も損もないのだ。頭から利益だという考えだから、“損する”という話になる。

この件(自社株売買)、堀江氏は本当に触れられたくないらしく、これまで話題になるたびにことごとく「この件は単なる書類上のミス」と、あっさり流していた。そして他の罪状についてのみ力説していた。堀江氏はこういう部分が本当にうまいと思う。本当に触れられたくない部分は「それはたいした問題じゃない」といって、スルーするわけだ。そして堀江氏にとって多少なりとも有利に戦える部分に戦場を限定する。

  *  *  *

実はkawango氏が堀江氏を擁護すると聞いて、結構期待した。堀江氏擁護はインターネットに腐るほどあるが、どれも陳腐なものでしかない。kawango氏なら全面的に賛同できなくても「ほう、なるほど、一理あるかも」と俺が思うような主張が聞けるのではないか、と。

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