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「非弁活動容疑で逮捕」という誤報をおこない謝罪も訂正もしない『毎日新聞』

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シバキヨさんのマンガ

※この原稿は行政書士の柴田崇裕さんよりご寄稿いただきました

●「非弁活動容疑で逮捕」という誤報をおこない謝罪も訂正もしない『毎日新聞』
 敵は弁護士会だけのはずが、そうではありませんでした。毎日新聞という敵もいたのです。朝日新聞も非常に問題がありましたが、こちらについてはまた別の機会に……。

 2010年5月19日の朝、僕は自分の行政書士事務所に着くと待ちかまえていたTV局のスタッフによって、TVカメラとマイクを向けられ「特捜部が逮捕する方針ということですが、話を聞かせてください!」と詰め寄られました。その瞬間から日常生活は無茶苦茶になってしまい、妻と2人でいつ逮捕されるか分らない恐怖とマスコミからの取材攻勢に怯えながらの生活が始まりました。

 あとで知ったことですが、その日の朝刊で毎日新聞に僕が逮捕されるという記事が載っていて、その記事に基づいて他社も取材を開始していたんです。

 とはいえ、逮捕報道だけが突然されたわけではなく、その少し前の2010年4月14日に大阪弁護士会が記者会見を開いて、僕が弁護士法に違反する示談交渉(非弁行為)を行っていることを理由として大阪地検特捜部に刑事告発をしたと発表して、大手新聞各社が取り上げて記事にされていたんです。このときも混乱状態にはなりましたし、依頼者の方にも迷惑をかける可能性があると判断して、行政書士事務所を休業することを決めました。

 一般人に告発されたのではなく、相手は大阪弁護士会です。影響力が違います。

 このときの僕は大阪弁護士会という影響力のある団体が告発したら検察もすぐに動いて、逮捕されると思っていました。しかし、数人の行政書士や弁護士、鳥取県行政書士会の理事などに見解を求めたところ皆から僕の行った業務は「非弁行為にはならない」と言われたことと、弁護士からも「弁護士会が告発したからって、柴田さんのしたことじゃ検察は動かないよ」と言われて安心していたんです。そういうわけで、大阪弁護士会による告発の発表後、行政書士業は続けられなくなったものの、落ち着いた生活を続けることができていました。

僕の行った業務についてはこちらでも触れています

 しかし、冒頭でふれたとおり、約1ヶ月後の2010年5月19日に僕は逮捕されると報道されてしまったのです。

 この日を境に生活は一変しました。取材の電話は鳴り続け、事務所に行くとマスコミが待ちかまえていたりするので事務所に行くこともできず、自宅に妻と2人で引きこもっていました。

 弁護士事務所にもすぐに行き、今後の対応などを弁護士とも話し合いましたが、弁護士も「なんでこれで検察が動くんだ!?」と不思議がっていました。

 逮捕されると報道されたとはいっても、検察からは何の連絡もありませんし、いつ逮捕されるのか?どこで逮捕されるのか?もわかりません。下手に外出すると逃げたと思われてもいけないかと思って、外出は近所までに留めていました。

 また、現実的な問題として生活費も足りなくなる可能性がありました。弁護士によると逮捕された後の保釈金が300万円程度はかかるだろうということでした。このとき僕ら夫婦の貯金は約600万円ありましたが行政書士事務所は休業していましたし、弁護士費用も含めたらあっという間に貯金も底をついてしまって生活も破たんしそうでした。

 ちなみに妻はこのトラブルに巻き込まれる前からうつ病を患っていて、1週間の半分はほぼ寝たきりのような感じで、働きに出られるような状態ではなかったんです。

 仲間の行政書士がカンパを募ってくれるという申し出をしてくれましたが、これだけに頼るわけにはいきませんし、カンパを募る以上は僕ら夫婦が財産を残す訳にはいきません。そこで、逮捕されたときは妻にすぐに車を売る手続きをするように伝えて、僕の生命保険も解約するために保険会社に必要書類の手配をお願いしました。

 こんな感じで逮捕報道から6日間を過ごしていました。

 新聞に逮捕報道が出るくらいですから、すぐにでも逮捕されると思っていたんですが、逮捕されるわけでも検察から連絡がくるわけでもなく既に6日が経っています。

 そんな中、6日目の夜に依頼している弁護士から電話がありました。電話にでると

「毎日新聞の逮捕報道は誤報だったことが分りました!」

……逮捕報道は誤報だったんです。

 6日間という短い期間だったんですが、逮捕に怯えながらの生活というのは本当にきついものでした。
 ただ、これで全て問題が解決したわけではなくて、毎日新聞は僕が逮捕されるという報道を訂正しませんし、謝罪もありません。

今年になって妻がこれまでの経緯をまとめた「明日、夫が逮捕されちゃう!?」(扶桑社)を出版して、その本の中でも毎日新聞の誤報について触れているのですが、現在まで謝罪も訂正の報道もありません。この本は現在ヒットしているとは言い難い状況なのですが、本が売れてなくて影響力が小さければこのまま無視すれば良いと思っているのかなと感じます。

 毎日新聞さんこの記事を見ていたらぜひ自発的にご連絡ください。

誤報と分かった経緯など更に詳しく知りたい方はシバキヨの「明日、夫が逮捕されちゃう!?」をどうぞ 一部無料公開中です。

「明日、夫が逮捕されちゃう!?」

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記者:

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