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まだあった!隠された世界版「WSPEEDI」の情報など――内閣官房参与小佐古敏荘氏の辞意表明から読み取れる多くのこと

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4月29日、小佐古敏荘氏(放射線安全学)が、その活動も一段落したとして内閣官房参与を辞任されましたが、その辞任会見の際の「辞意表明」がNHKかぶんブログに掲載されています。その内容のポイント要約を以下に記します。

●福島県の小学校の校庭利用の線量規準が年間20mSvということに対して強く抗議。再度の見直しを求める。通常の放射線防護規準に近い年間1mSv、特殊な例でも年間5mSvで運用すべき。

●国際原子力機関(IAEA)の調査団の4回の調査報告会開催報告が外務省から官邸に入ってなかった。原子力外交の機能不全である。

●SPEEDIが法律通りに運用されていない。結果が迅速に公表されていない。

●小児の甲状腺の等価線量については、30km圏のみではなく、福島県全域、茨城県、栃木県、群馬県、他の関東、東北の全域にわたって、隠さず迅速に公開すべき。

●WSPEEDI(第2世代SPEEDI)の結果も隠さず公表すべき。

●文科省において緊急時被曝限度について250mSvと決定したプロセスが不透明で「モグラたたき」的、場当たり的、行政上の手続き無視。

官房参与が辞任・記者会見資料を全文掲載します
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/80519.html
を参考・引用

特に最初にあげた小学校の校庭利用の線量規準。これは近隣にお住まいの方々は非常に気になっている点だと思います。小佐古敏荘氏は、国が定めた規準に「待った」をかけています。この点に関しては見直しが進む可能性がありますので、現時点では用心するに越したことはないと思います。今後の動きを注視しましょう。

上記ポイントはどれも気になりますし、上記ひとつずつでもニュース一本ずつ書けるくらいニュースバリューがあると思うのですが、特に気になるのが情報隠しの件。先日SPEEDIの情報が過去の分まで公開されましたが、小佐古敏荘氏が指摘しているのは頭に「W」がついた「WSPEEDI」の情報。これが隠されているらしいです。以下は、WSPEEDIについての説明から引用です

 日本原子力研究所では、1987年から2000年にかけて第2世代SPEEDIの開発を行い、海外で発生した原子力事故に対応するための世界版SPEEDI(WSPEEDI)の整備を行いました。

 WSPEEDIは、これまでのSPEEDIの予測機能の強化に加え、国外で原子力事故が発生した場合の放射性物質による日本への影響を評価する機能や、放出源情報が不明な場合に国内のモニタリングデータから放出源や放出量を推定する機能を有しています。

WSPEEDIについて
http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/030108.html

小佐古敏荘氏によれば、WSPEEDIを使うことにより、「数10kmから数1000kmの広域をカバー」でき、「福島県、茨城県、栃木県、群馬県のみならず、関東、東北全域の、公衆の甲状腺等価線量、並びに実効線量」を開示できるとのことです。というわけで文部科学省は一刻も早くこれらの情報を公開して欲しいと思います。一体どれだけの情報を隠しているのでしょうか。


●参考リンク

WSPEEDIについて
http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/030108.html

官房参与が辞任・記者会見資料を全文掲載します
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/80519.html

内閣参与に放射線遮蔽に関する研究等をおこなっている小佐古敏荘氏を任命 – ガジェット通信
http://getnews.jp/archives/104822

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記者:

ニュースサイト『ガジェット通信』発行人。未来検索ブラジル代表。東京産業新聞社代表。ハリウッドエンターテイメントビジネス誌『Variety Japan』Senior Editor。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラクターに興味がある。好きな食べ物はシュークリーム。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

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