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「議事録がない」「動画も音声カット」原子力事故対策本部会議を可視化するための5つの方法

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●原発事故関連会議の内容はすべて公開されるべき

「福島原発事故対策統合連絡本部(以降、政府東電対策本部と略)」の様子を伝えるビデオが東京電力より公開されたので紹介します。本部長である菅総理は欠席されてます。ビデオには会議室の様子が映っており、副本部長の海江田万里経済産業相が挨拶する様子もビデオにおさめられています。肝心の内容に関してですが、音声がカットされていて、この編集されたビデオから内容を伺い知ることはできません。以前、東電勝俣会長が会見で、こういった会議の議事録の公開についてきかれ、「検討する」と返事したという経緯がありました。その後枝野官房長官はその件について「議事録は作成していない」と返答し、公開は見送りとなりました。本来、議事録を出したくないとすれば東電側なのに、何故政治がストップをかけたのでしょうか。なぜそこで「次回より議事録をつくって発表する」とならないのでしょうか。

●「議事録がない」というウソが何故必要なのか

この記事の写真と動画を見て欲しいのですが、もはやおなじみとなった政府と東電のそうそうたるメンバーが集まり、それ以外にも多くの人達がひしめいています。そして、これだけの人を集めて会議をおこなっているにもかかわらず、なんと議事録を作成していないということなのです。信じられますか。……いやいや、信じられるわけがないでしょう。どんな会社ですか、それ。政府と東京電力はすぐにそのようなウソをやめて、議事録を公開すべきです。本当に議事録がないのであれば、会議を記録したビデオや録音したものを今すぐ公開してください。と同時に、次回の会議から、ネット生中継のカメラもいれてください。この会議の内容を知りたいと思っている人は多いですし、政府と東電は公開する義務があり、わたしたちはそれを求めることができるはずです。政府と東電がこれを拒否できる理由はないはずです。

●「~本部を」仕分けしましょう

このような「なんとか本部」が複数あり、混乱をきたしているという報道もよくきくようになりましたが、まさにそのとおりで複数ある会議を一刻も早く「仕分け」し、一元化すべきではないでしょうか。法的に言えば、本来はこのような原子力発電所の事故に際しては上記の「政府東電対策本部」とはまた別の本部であるところの、「原子力災害対策本部」に一元化されるべきと決められている(「原子力災害対策特別措置法」)そうです。本来ならここが中心となって必要な措置をとる形となります。もう、法律なんてどうでもいいのかもしれませんが、法律ではそう決められているようです。……ともかく、名前は何でも良いので、情報伝達と決断、それをサポートするブレーンはひとつにまとめるべきではないでしょうか。複数の組織がバラバラに記者会見をしたり資料を公開するのをさんざん見せられてきましたが、まったく意味がありません。そのことは、関わっている人達が一番よくわかっているはずです。

●有事の際の情報公開

これらの事態を受け、すでに多くの方が情報公開の不透明さ、遅さ、会議の乱立等について指摘しておられますが、記者なりに今回の事故のような有事の際の情報公開はどうあるべきか、各所で読んだりきいたりしたことを今一度整理してみます。

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■有事の際の情報公開・透明化に関して今すぐやるべきこと

1. 情報系統、会議、ブレーン等を一元化
(統合会議は一つに。東電、保安院、官邸など別々のところから同じような情報を発表する状態をやめる。全員同席の上情報公開する)

2. 現場でやりとりされている情報をすべて即公開

3. あらゆる会議内容を透明化。会議内容はすべて即時オープンに
(ライブカメラの導入だけでも可。テキストおこしは有志でおこなうことも可能)

4. その他専門家グループによる会議内容も公開。議事録公開
(ライブカメラの導入だけでも可)

5. 複数ある専門家グループの再編成。一元化とメンバー公開
(東京電力、官邸、保安院、安全委員会などそれぞれに専門家グループが存在し
ていて、横のつながりがない。不透明かつ非効率なので解体して一つに再編成)
—–

これらは、強く求め続けなければ変化することはありません。実現のためにはわずかの可能性でも追って行く必要があるのではないかと思います。また、これらの問題に正面から取り組んでくださる人材に対しては、失敗があっても責任を問わないという対応も必要なのではないでしょうか。

●「政府東電対策本部」の様子を伝える動画

前置きが長くなりすぎてしまいましたが、「政府東電対策本部」の様子を伝える動画です。副本部長の海江田万里経済産業相が挨拶をおこなっている様子(挨拶のみ音声あり)、勝俣恒久東電会長、清水正孝東電社長、細野豪志首相補佐官などの顔ぶれが並び、資料などをプロジェクターでうつしながらなにやら打ち合わせのようなことをしています。音声がないので何を言ってるのかはさっぱりわかりませんが。一刻も早く透明化して欲しいものです。

※動画や参考リンクは、ガジェット通信サーバーの記事下でご覧ください。記事下のコメント欄で、みなさんからのアイデアも募集しています。

「福島原発事故対策統合連絡本部」4月15日会議の様子 ‐ ニコニコ動画(原宿)
http://www.nicovideo.jp/watch/1303174070

YouTube – 「福島原発事故対策統合連絡本部」4月15日会議の様子
http://www.youtube.com/watch?v=8UbHQfUr2mo

●参考リンク
「所有者」に任せるな:「原発危機対応」最低限の改善点(原英史)
http://www.fsight.jp/article/10387

asahi.com(朝日新聞社):枝野官房長官の会見全文〈30日午後5時前〉 – 政治
http://www.asahi.com/politics/update/0330/TKY201103300446_05.html

 「統合本部はいわゆる会議というより、会議を始めます、会議を終わりますというような会議体というよりは、随時関係者間で様々な議論や情報交換を行っている場だ。そのやりとりを、個人的に適宜メモしている方はいるかもしれないが、統合本部として、あるいは政府として議事録を作成をしているものではない。その議論や情報交換の中身については、すみやかに記者会見などで報告し、また質問にお答えして東電の方で発表させて頂いている」

【東日本大震災】枝野長官会見(2)東電との統合本部「議事録作成していない」(30日午後5時)+(3/4ページ) – MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110330/plc11033021070017-n3.htm

原子力災害対策特別措置法
http://www.bousai.go.jp/jishin/law/002-1.html

原子力安全委員会
http://www.nsc.go.jp/

東京電力
http://www.tepco.co.jp/index-j.html

原子力安全・保安院
http://www.nisa.meti.go.jp/

東日本大震災への対応 -首相官邸ホームページ-
http://www.kantei.go.jp/saigai/index.html

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記者:

ニュースサイト『ガジェット通信』発行人。未来検索ブラジル代表。東京産業新聞社代表。ハリウッドエンターテイメントビジネス誌『Variety Japan』Senior Editor。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラクターに興味がある。好きな食べ物はシュークリーム。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

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