いつもと違う渋谷を走る「人が少ない」「大型ビジョンが消えている」

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渋谷を走る

車も人もまばらな渋谷の街、『ZARA渋谷店』付近にて。

震災から四日目、まだまだ不安と混乱の東北関東地域。東北に比べれば人的被害は少ない東京も、交通規制やダイヤの乱れ、原発問題に計画停電(輪番停電)など、経済の中心地であり人の移動量が桁外れに多い地域ならではの障害は続いています。

3月14日 月曜、バイクでの移動で見たスナップをまとめてみました。渋谷区代官山の事務所からバイクで『代々木公園』へ。撮影の仕事が中止になったのでロケ撮影許可申請を出していた公園事務所に、許可の取り下げに行きました。電話でも良かったのですが、11時の時点で全然繋がらなかったので直接事務所にて手続きをしに行きました。

駅に向かう道は平日・休日を問わず軒並み渋滞というのが渋谷の交通事情ですが、14時時点での車はいつもに比べて体感で半分ほどの交通量で、まるで早朝か深夜のよう。人通りも少なくハチ公口駅前や公園通りは、通行人も待ち合わせをする人もまばらに感じます。

いつもとは違う渋谷

いつもとは違う渋谷の「顔」。

液晶は消えていた

こちらも表示は無し。渋谷駅前スクランブル交差点のランドマーク、ツタヤやスターバックスが入る『Q-Front』はビル前部に広がる液晶画面が有名ですが、節約のためか映像は流れていませんでした。同様に液晶は他にも3つ程 周辺ビルに設置してありますがこちらも停止状態。いつもなら大音量と共に広告などが流れていますが、人通りの少なさと共にあらためて非常時という印象が残ります。

給油を待つ車

給油を待つ車が連なります。公園事務所に寄った帰りに給油しようと思ったのですが、渋谷宮益坂のガソリンスタンドは14時時点で在庫切れと思われる閉店。NHK近くの店ではまだ営業しているものの、レギュラーガソリンのみの20リットルまでという制限付きです。並んでいる車は10台程度、途中で在庫切れになってもご了承ください、との説明を受け列に入りましたが20分程度で無事満タンに。16時頃には並木橋近くのガソリンスタンドも在庫切れ閉店していました。

バイクを停めるのも大変

6台ほど並ぶバイクの列、駐輪場管理人が話し相手に。その後渋谷駅前の駐輪場へ行くと、普段はすぐに停められるのですがここでも順番待ち。常に5〜6台は待っている感じです。鉄道ダイヤの乱れを予想したバイク通勤・通学者が多かったのでしょうか? 20分程待ってようやく駐輪出来ました。

シャッターが降りている西武渋谷

シャッターがおりている渋谷西武。

貼り紙が

シャッターには休業のお知らせが。『渋谷西武』は臨時休業で、地下の食料品売り場のみ営業とのこと。西武内にある三井住友銀行のATMは利用可能でしたが、人はまばら。30機程度あるATMに5〜6人しかいませんでした(15時5分頃)。

その後はスーパーの『ライフ 渋谷東口店』に。さすがに震災から4日目とあってほとんどの棚は空。通常25時までの営業ですが、今日は17時に閉店だそう。日持ちする食料やトイレットペーパーなどの日常必需品が無くなるのはわかりますが、食用油もほぼ品切れ(高級オリーブ油等は残ってました)だったのが意外でした。油はどの程度のペースで消費するのかわかりませんが、やはり蓄えておきたいという気持ちからなのでしょうか。

今日は通勤困難者などは自宅待機とする企業や学校も少なくなかったようで、私の友人知人も会社まで行けなかった人や、休校になったとの声も聞かれました。その事もあってなのか渋谷の街はとても静かでした。寂しげな街がとても切なく心に残る一日でしたが、今晩も帰宅困難者が出ることも予想される模様で、気が抜けない日々はしばらく続きそうです。

※この原稿はガジェット通信一芸記者「unit3」さんが執筆しました。
unit3さんプロフィール:音楽、写真、映像、舞台、デザインなどの活動をしています。記事では、作品寄りだったり、実験的な事について紹介出来ればと思います。他にはマンガ、アニメ、ゲーム、オートバイ、レース(F1、MotoGPなど)、ガジェット関係等も興味があります。

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