ちゃんと電話だった!auの新スマートフォン『IS01』製品レビュー

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シャープのAndroid搭載スマートフォン『IS01』

シャープがau向けで6月上旬に発売を予定しているAndroid搭載スマートフォン『IS01』をお借りしました。au向けAndroid携帯が発売されると一部報道で報じられた当初は、Googleの『Nexus One』が発売されるのではとウワサになりましたが、実際に発売されたのは開閉式のボディにQWERTYキーボードを搭載した“スマートブック”と呼ばれるカテゴリーのスマートフォン。ユーザーが予想したものの“斜め上を行く”製品となったわけですが、実機はどのようなものなのでしょうか(すべての記事写真はこちらからご覧ください)


サイズをチェック

閉じた本体のサイズは『iPhone』の1.5倍ぐらい。厚さは2倍ぐらい

閉じた本体のサイズは『iPhone』の1.5倍ぐらい。厚さは2倍ぐらいになります。服のポケットに入れても違和感がなく、思ったよりコンパクトな印象です。

開くと大きなタッチパネル画面とキーボードが現れます

開くと大きなタッチパネル画面とキーボードが現れ、ネットブックのミニチュア版といったイメージに。解像度960×480ピクセルの画面は、ブラウザでPCサイトを開いてもほとんど横スクロールせずに閲覧できるサイズです。“スマートブック”というカテゴリーのネーミングがしっくり来ます。

では“スマートフォン”と“スマートブック”の違いって何でしょう?フルキーボードがつくことが条件という説もあります。ネット接続端末として大画面、フルキーボードを用意したものが“スマートブック”、もっと携帯電話寄りなものが“スマートフォン”というイメージがありますが、『IS01』は携帯電話として満足に通話できるのでしょうか?

ちゃんと通話できます

閉じても通話できます

答えはイエス。見かけによらずちゃんと通話できる、という印象を持ちました。実は『IS01』、閉じた状態で通話ができるのです。閉じると画面が露出しないので、街で閉じて通話していると「あの人なんでメガネケースと話してるのかしら」と思われかねないのが難点ですが……。

初心者は開いて通話がオススメ

開いた状態でも通話できるので、人目が気になる方はこちらをオススメします。スピーカー音量は大きめに設定しておきましょう。

マイクは、キーボード側の側面中央に配置されています

『IS01』のマイクは、キーボード側の側面中央に配置されています。閉じて通話する場合はマイクをふさがないように注意して、開いて通話する場合はマイクに向かってしゃべるようにすれば、相手側も聞き取りやすいことが分かりました。

本体の外装部分にはボタンがありません。通話するには、本体を開いて通話アプリを起動する必要があります。このため、閉じて待ち受け状態にしていると、着信→本体を開ける→画面をタッチして通話アプリを通話状態にする、というステップで操作が必要に。閉じて通話したい場合、さらに本体を閉じるという、もうワンステップ操作が必要になってしまいます。

タッチパネル式のストレートなスマートフォンと比べると、ちょっと通話の操作は面倒かもしれませんが、落としても液晶が守られているのはポイントが高いのではないでしょうか。別途ケースを購入する必要もありませんからね。

使いやすい入力インタフェース

机に置いてタイピング

キーボードはストロークが十分にあるパンタグラフ式。机に置いて快適にタイピングできます。矢印キーがついているのもうれしい。ブラウザのターゲット(カーソルを合わせた位置)を切り替えるのに活躍します。

ポインティングデバイス

球状のポインティングデバイスが右手で使う位置にあり、指先でコリコリしてカーソルを動かします。押し込めばクリック。タッチパネルと矢印キー、ポインティングデバイスの3通りの操作を組み合わせて、快適に操作できます。

両手で持ってタイピング

もちろん、両手で持って親指タイピングも可能。その昔、NECの電子メール端末『Mobile Gear』を愛用していた筆者には懐かしい感触です。キーストロークが確保されている分、ちょっと深めにキーを押し込む必要があるのですが、慣れればミスタイプなく、快適にタイピングできると思います。

OSはバージョンアップに期待
Android OSのバージョンは1.6。電源を入れて起動するのに、ちょっと時間がかかりますが、これはOSのバージョンアップで解決されるのでしょう、おそらく。

Androidアプリは、プリインストールの『Gmail』や『Twitter』クライアントなどを試してみました。閲覧は矢印キーとタッチパネルで、書き込みはフルキーボードでと快適に使えましたが、複数のアプリを立ち上げていると落ちることがあるので注意。こちらもOSのバージョンが上がれば解決されるのでしょう。

思ったより“携帯電話”なスマートフォン
“スマートブック”としての機能を見てきましたが、従来の携帯電話ユーザーになじみやすい機能をそろえていることにも注目できます。携帯電話向けワンセグ放送の視聴や赤外線通信、アドレス帳が利用できるのは、従来のauユーザーにはうれしいのではないでしょうか。8月下旬に予定されているアップデートでは、「@ezweb.ne.jp」のメールアドレスによるEメール、音楽サービス『LISMO』にも対応するとのこと。

画面右上にインカメラが

意外とポイントが高そうなのが、マルチタッチ画面側についたインカメラ。“自分撮り”に慣れた携帯電話ユーザーには、ないと不自由しそうですよね。このように『IS01』は、従来の携帯電話ユーザーがスムーズにスマートフォンへ移行できることを重視した、思ったより“携帯電話”なスマートフォンでした。スマートフォンへの乗り換えを検討しているauユーザーは、一度チェックしてみる価値はあると思います。

さらに、ことし後半にはAndroid向けFlash Playerもリリースされるので、『iPhone』『iPad』にはできない完全なウェブ体験が可能になるはず。Androidへの期待値も込めて、今後も楽しみなスマートフォンといえるでしょう。

『IS01』主な仕様
通信方式:CDMA 1x EV-DO Rev.A(CDMA 1X WIN)
サイズ:W83×D17.9×H149mm
重量:約227g(電池装着時)
連続通話時間:約310分
連続待ち受け時間:約200時間
充電時間:約210分
本体カラー:BLACK、LIGHT BLUE
ディスプレー:NewモバイルASV液晶
画面サイズ:約5.0インチ
画面ピクセル数:960×480
外部メモリー:microSD/microSDHCメモリーカード(最大16GBまで)
カメラ:有効画素数約527万画素オートフォーカス付きカメラ
無線LAN:IEEE802.11b/g
Bluetooth:2.1+EDR
外部インタフェース:microUSB

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宮原俊介(編集主幹) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長を務める。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

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