四万十川友美が“悪い芝居”!? 3rdアルバムを引っさげラジオ出演も

四万十川友美が“悪い芝居”!? 3rdアルバムを引っさげラジオ出演も

大阪出身のシンガー・ソングライター四万十川友美が、2015年6月8日~6月14日の1週間、YES-fmの音楽番組「24wagon」にてコメント・ゲストとして出演、愛してやまないサウナについて語っている。

また、劇団「悪い芝居」が結成10年の節目に贈る公演「キスインヘル」に客演として招聘され芝居へ挑戦することも発表された。大阪、東京の2公演に向け、京都に1ヶ月住み込みで稽古をしている四万十川。どのような演技を見せるのか注目が集まる。また、7月から再開するライヴ活動において今回の役者経験が彼にどのように影響してくるのかが期待される。

そんな四万十川が5月1日に下北沢風知空知で行なった3rdアルバム『しまんとがワン!』のリリース記念イベントのライヴレポートをこのたび掲載する。これを機に四万十川友美に注目してみてはいかがだろう。

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大阪出身シンガーソングライター、四万十川友美の3rdアルバム『しまんとがワン!』のリリース記念イベントが2015年5月1日下北沢風知空知にて開催された。

天井についた大きな二つのスピーカーと下手には数々の本やCDに囲まれた独特のステージを暖色のライトが照らし、まず現れたのは坂口喜咲。「退屈だ」という言葉から幕を開けたステージ。「壊れたサマー」「ハト」などウィスパーな声でありながらも緩急のある歌い方で、聴く人を一気に惹きつけた。

「四万十川友美、アルバム発売おめでとうございます! 四万十川とは18、笹口さんは20くらいから知り合いなんですけど、ライヴは四年振りとかです。好きな人たちに呼んでもらって本当に嬉しいです。四万十川友美を初めて見た時感動して涙したんですよね」と四万十川とは友達でありながらも、尊敬の念を表した。

MCの後1曲目は四万十川の「嘘」をカヴァー。可愛らしくも、本人に劣らず力強く歌い上げ、嬉しそうに曲を終わらした。その後は先日解散したHAPPYBIRTHDAYの代表曲であり、恋愛中の女の子心情を包み隠さず歌った「あの子の彼氏」や「しゃかいのごみのうた」など泥臭さの中にも一つの芯が通った強さ持つステージング、その姿はゴミと言うにはあまりに輝いていた。

「友達の少ないわたしと仲良くしてくれてありがとう」最後は6月に出すアルバムから「心臓に愛をおくりたい」を演奏。激情に駆られ、日々の鬱積を晴らすような歌い方が良さでもあるが、歌い切った後には笑顔が見えた。

続いて2人目は笹口騒音。ジョンレノンの「イマジン」から始まり、昨今の音楽へのアンチテーゼを歌った「おんがくのじかん」、そして「夏町~Oh,my summar town~」ではコールアンドレスポンスを要求するもその日のお客さんは反応できず、会場からは笑いが漏れた。

ライヴ中盤では妹の笹口騒音(さわね)も登場し、四万十川友美と坂口喜咲を絶賛。「四万十川という言葉が唯一歌詞にある曲をやります」と「天然うなぎのうた」を披露し、ここでも笑いを取っていたが本人的にはさわねの件で笑って欲しかったそうだ。終盤では笹口がステージから降り、シールドが抜けるほど歩き回ったりと圧倒的なライヴ運びであった。歌とギターとハーモニカで作りだす非常に直情的な音楽、そして笹口とリスナーとのコミュニケーション。これが本来あるべき音楽のライヴだというのをひしひしと感じた。ラストは「SAYONARA BABY BLUE」で綺麗に四万十川へと繋げた。

第2ボタンまで開いた黒のYシャツと黒のスキニーで登場した四万十川友美。「お願いします」と一言。2ndアルバムでも1曲目に収録されている「DI DAN DON」「あやふやな犬」座りながらも身体全体を使ってリズムを取り、全身全霊で歌っていた。「まぁ嫌われもんなんですけど、一生懸命やります。新しいアルバムメインでやります」と指弾きでありながらもベースが目立つ「こぼれたスープ」「孤独な夜のココアとギター」「sorry」、2ndアルバムのリード曲でもある「鳥」を披露。少し微笑みながら歌う四万十川は子供のように無邪気で、誰もが忘れていた幼心を思い出させてくれた。

「ギターに初めて触ったのが中学の時の勉強合宿なんですけど、そこからギターを始めて、清志郎、サザン、奥田民雄、ローリングストーンズ、とかコピーしてて、ギター弾いてると人に会えるんですよね。そんで人に会いたかったんですよね」
「昔きいちゃんがやってたバンドが主催した企画で笹口さんのバンドともやってて、当時呼ばれてよくやってたちょんぼという曲やります」

続いて「悲しい話はやめよう」、インストの「わん」、先月MVが公開された今回のリード「変な人」や彼が愛してやまない「サウナ」と会場は彼の持つ世界に確実に引き込まれていった。「ここレストランなんでみんな食べて帰って、みなさん本当にありがとうございました。」とライヴハウスへの感謝も忘れない。今回のイベントの終わりを悔やむような最後の曲は「彼方へ」。歌詞の通り、夜がもうすぐで終わろうとし、メロディーは彼方へ消えていった。

アンコールでは「アンコールあったらやろうと思ってたんですけど、清志郎のカバーやります。明日は清志郎の命日なんです。もともと清志郎になりたくて音楽始めて、細胞単位で清志郎になりたくて、でも無理でした」と前置きをし、忌野清志郎へのリスペクトとして「ヒッピーに捧ぐ」をカバーした。ラストは「鬼」。つぶやくように、それでいて気迫に満ちた歌い方。リスナーと真っ直ぐに向き合って歌う四万十川友美。音楽が距離を繋ぐ。僕の言い訳を、歌を聴いてほしい、そして会いたいと叫び続け、この日の終わりへ向けてひたすらギターをかき鳴らした。人と繋がりたいという彼が歌っている「君」はもしかしてリスナーである私たちなのかもしれない。四万十川友美の続ける音楽の行く末をこの先も注目していきたい。(陣内直樹)

〈劇団「悪い芝居」の公演「キスインヘル」に客演として招かれ〉
・大阪公演 : 2015年6月17日(水)〜23日(火)
「HEP HALL」(大阪府大阪市北区角田町5-15ヘップファイヴ HEPFIVE 8F)
・東京公演 : 2015年6月26日(金)〜30日(火)
「赤坂RED / THEATER」(東京都港区赤坂3丁目10-9)

『キスインヘル』
作・演出 : 山崎彬
音楽 : 岡田太郎
キャスト: 植田順平 / 岡田太郎 / 北岸淳生 / 呉城久美 / 長南洸生 / 中西柚貴 / 畑中華香 / 山崎彬 / 渡邊りょう (以上、悪い芝居) / 四万十川友美 / 田中良子(ブルーシャトル) / 土屋シオン / 横田美紀
※詳細情報 : http://waruishibai.jp/KIH/index.html
(こちらからご予約頂けます。)

・ライヴ情報
2015年7月1日(水)THREE

〈四万十川友美『しまんとがワン!』発売記念公演~熊谷編〉
2015年7月3日(金)モルタルレコード
時間 : 開場 / 開演 18:30 / 19:00
料金 : 2000円+1ドリンク別途
出演:四万十川友美/望月秀則 (EHONN)/三上隼

〈思い出はシルクの糸のよう〉
2015年7月10日(金)ドレミファといろは(三重・四日市)
時間 : 開場 / 開演 18:30 / 19:30
料金 : 2000円+ワンオーダー
出演 : 四万十川友美 / 岡本雄基 / かみぬまゆうたろう

〈四万十ガラージ〉
2015年7月17日(金)BEARS(大阪・難波)
時間 : 開場 / 開演 19:30 / 20:00
料金 : 1,500円
出演 : 四万十川友美 / 恣意!

・『しまんとがワン!』はOTOTOYでハイレゾ配信中!
http://ototoy.jp/_/default/p/50968

・四万blog
http://blog.livedoor.jp/babynanimokamo/

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