採血が不要に!血液データをスマホに送信するインプラントタイプのバイオセンサー

EPFL

医療分野におけるIT技術の浸透はすさまじい。

このほど開発されたのは、皮膚の下に埋め込んで生体データを測定するチップ。

測定したデータをワイヤレスでスマートフォンに送り、充電も皮膚の上から行えるという画期的なものだ。

・大きさは1平方センチ

スイスのローザンヌ連邦工科大学(EPFL)がこのほどチップのプロトタイプを完成させ、マウス実験で良好な結果が得られたと発表した。

チップはわずか1センチ四方と小型。グルコースやコレステロールといった生体データを測定できる埋め込みタイプのものとしては世界初という。

・状態をリアルタイムに把握

このチップ開発の目的は、発作や症状の悪化を早めに感知したり、薬の濃度などをチェックしたりして、適切な治療に役立てること。採血などする手間が省け、必要に応じていつでも測定できるというメリットがある。

例えば、糖尿病患者は指先などから血液を採取して血糖値を測定する必要があるが、このチップを埋め込んでいれば手軽にそしてリアルタイムに血糖値チェックができる。

EPFL2

測定したデータはBluetoothでスマホに送られ、患者はデータをスマホで管理でき、またかかりつけ医との共有も簡単だ。

チップの充電も皮膚の上から専用のバッテリーを置くだけとワイヤレスで行える。

開発チームによると、今後3〜5年内に臨床実験を行い、実用化を目指すという。

糖尿病患者は世界的に急増傾向にあり、実用化すれば意外に早くこのチップは普及するのかもしれない。また、他の病気への応用も期待できそうだ。

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Techable

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