100誌の編集長+100名の書店員が選ぶ『雑誌大賞』はじまる
電子化の波が押し寄せ苦境にあえぐ雑誌業界――雑誌大賞実行委員会は、雑誌本来の魅力を改めて伝えることにより、雑誌およびその周辺業界の“ブームアップ”を目指す『雑誌大賞』を設立しました。第一回『雑誌大賞』は3月28日発表予定です。
インターネットコンテンツの充実と情報検索力に押されるようにして、ここ数年は雑誌の休刊が相次いでいます。さらには、電子書籍も急速に普及しつつあり、雑誌界の未来は決して明るくありません。そこで、改めて雑誌本来のパワーの根源であり役割でもあった「情報発信力」「目利き力」「コンテンツ創造力」を訴えるべく、100誌の雑誌編集長と100名の書店員が投票により選考する『雑誌大賞』を設立しました。
賞は、「この一冊は凄かった」という雑誌に贈る『雑誌大賞』、世の中の流行に関して「その流行元はこの雑誌だ!」という雑誌に贈る『TREND MAKE MAGAZINE賞』、そして新創刊雑誌のなかで最も世の中をにぎわせた雑誌に贈る『雑誌新人賞』の3種類を用意。第一回『雑誌大賞』は、2010年下半期(2010年7月~12月)に刊行された雑誌を対象として行われ、2011年3月28日に発表予定。第二回は、2011年上半期(2011年1月~6月)に刊行される雑誌を対象にして行い2011年9月に発表予定です。
しかし、雑誌に勢いがなくなったのはインターネットや電子書籍のせいだけなのでしょうか。「情報発信力」の面ではインターネットや電子書籍の速度に劣るとしても、「目利き力」や「コンテンツ創造力」は媒体を問わないもののはず。ネットユーザーによるコンテンツの魅力に雑誌が追いつけていないのでは? という気もします。『雑誌大賞』の主催は雑誌大賞実行委員会、協賛は大日本印刷、凸版印刷(「本屋の歩き方」事務局)、協力は富士山マガジンサービス、後援には社団法人日本雑誌協会が名を連ねています。
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京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。
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