KDDIの電子書籍サービス『LISMO Book Store』が12月25日スタート 専用端末は関西・沖縄地域から順次発売へ

KDDIの電子書籍サービス『LISMO Book Store』が12月25日スタート 専用端末は関西・沖縄地域から順次発売へ

KDDIは、電子書籍配信サービス『LISMO Book Store』を12月25日に開始することを発表しました。専用端末『biblio Leaf SP02』向けに開始し、2011年4月にはスマートフォン向けにも提供を予定。専用端末はサービス開始当日に関西・沖縄地区で発売し、以降順次発売していきます。

携帯電話向け電子書籍の不満を解消

12月21日に開催された発表会では、同社グループ戦略統括本部 グループ戦略統括本部 新規ビジネス推進本部の雨宮俊武氏がサービスの概要を発表。国内の電子書籍市場は携帯電話向けを中心に規模を拡大している一方、携帯電話ではユーザーに「画面が小さい」「バッテリーがすぐ切れる」「目が疲れる」という不満があり、同社が発売する『biblio Leaf SP02』は携帯性を持たせたまま専用端末化したことによりこの不満を解消するとコンセプトを明らかにしました。

『biblio Leaf SP02』は、6インチの電子ペーパーディスプレーを搭載。目が疲れにくく、1回の充電で約50冊程度、1万3000ページの長時間使用を実現しています。本体メモリーは2GBで、約3000冊程度の書籍を保存可能。月額使用料は2年契約で525円、通常契約の場合1575円(いずれも税込み)の定額でサービスを提供します。本体はオープン価格で、予想される価格は「1万円半ばでは」(雨宮氏)とのこと。ほかに新規契約の事務手数料が2835円(税込み)かかります。12月25日のサービス開始当日に発売するのは関西、沖縄地区のみで、関東地区では1月上旬ごろ発売の見込み。

『LISMO Book Store』は、ブックリスタが提供する2万冊をラインアップし、2011年度中には約10万冊に拡大していく予定。パソコンを経由することなく、端末から書籍を購入、ダウンロードできます。書籍ラインアップは小説、ビジネス書、実用書など文字コンテンツ主体のものが中心。『青空文庫』の無料書籍2000冊も併せて配信されます。書籍の価格は100円から2000円程度までとのことで、auユーザーは支払いにキャリア決済『auかんたん決済』を利用可能。購入代金の3%をポイントバックするポイントプログラムも実施します。ユーザーレビューや試し読み、作家名や作品名、ジャンルなどによる検索といったサービスも提供予定。2011年4月にはauのスマートフォン『ISシリーズ』向けにもサービスを展開します。

明るい場所でも見やすい電子ペーパーディスプレー

タッチ&トライコーナーで実機を触ってみました。太陽光をイメージしたライトの下での展示では、スマートフォンのタッチパネルと比べて屋外で見やすいことが実演されていました。ちなみに、本体にはソーラーパネルが搭載されており、明るい場所での電力消費を抑えています。

文字サイズは調整可能

ボタン操作により、文字の拡大・縮小も可能。ユーザーの読みやすさに応じて調整できます。

一部タッチペン操作も可能

基本操作は本体のボタンを使用しますが、書籍を選択するライブラリ画面などでは付属のタッチペンを使った操作も可能。スマートフォンなどタッチパネル端末のように、ページをめくる操作ができないのが、個人的には残念に思いました。とはいえ、単機能に絞って安価に端末やサービスが提供されるのは魅力的。スマートフォンを使わないユーザー層に広く普及する可能性を感じました。電子ペーパーディスプレーには好みが分かれそうですが、専用端末向け電子書籍サービスでシェアを伸ばしていくことができるのでしょうか。

女性にも持ち運びやすいサイズ

『biblio Leaf SP02』主な仕様
通信方式:CDMA 1x EV-DO Rev.A(CDMA 1X WIN)
無線LAN:IEEE802.11 b/n/g
サイズ:約W198×D129×H9.8mm
重量:約282g
連続閲覧:約1万3000ページ
カラー:ホワイト
ディスプレー:電子ペーパー
画面サイズ:約6.0インチ
画面ドット数:SVGA(800×600)
本体メモリー:2GB
外部メモリー:microSD/microSDHCメモリーカード
付属品:ACアダプター、ブックカバー、スタイラスペン、USBケーブル

■関連記事
12月10日発売のシャープの電子書籍端末『GALAPAGOS(ガラパゴス)』はAndroid端末ではない?
業界最多2万点以上 ドコモのAndroidタブレット『GALAXY Tab』に電子書籍リーダーを標準搭載
文庫本サイズ ソニーから紙のように読みやすい電子ペーパー採用の電子書籍リーダー2機種発売へ
Android向け電子書籍サイト『電子貸本Renta!』のサービスをパピレスが開始
ダウンロードゲームの新しいプロモーション手段?! 電子書籍で『Wiiウェア』のオフィシャル攻略本を出すNIGOROの挑戦

  1. HOME
  2. デジタル・IT
  3. KDDIの電子書籍サービス『LISMO Book Store』が12月25日スタート 専用端末は関西・沖縄地域から順次発売へ

shnsk

宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

ウェブサイト: http://mogera.jp/

TwitterID: shnskm

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。