日本に『Dropbox』のヘビーユーザーが多い理由は? ハウストンCEO「モバイル人口が多くて早くから受け入れられた」

access_time create folderデジタル・IT
dorpbox_b_01

オンラインストレージサービス『Dropbox』は、2015年4月7日に東京で開かれた発表会で、ソフトバンクグループでIT関連商品の流通・ソリューション事業を手がけるソフトバンク コマース&サービスとの業務提携を発表。特にビジネス向けの『Dropbox for Buisiness』の販売に注力していくと強調。今後5年間で100万ユーザーを目指すとしています。

この日来日したDropbox.incのCEO兼共同創業者ドリュー・ハウストン氏は「東京は大好きな都市。個人的にはカラオケの練習をするのも重要」と笑わせつつ、日本におけるDropboxのユーザー数が1000万に到達したと発表。ソフトバンクとの提携について「非常にワクワクしている」と期待を寄せています。

dorpbox_b_02

この日は、ソフトバンクC&Sとの提携に加えて、アイ・オー・データやサイボウズなど日本国内13社とのパートナーシップを発表しました。
アイ・オー・データはネットワーク接続型ハードディスク”NAS”との自動同期が可能に。サイボウズとは業務アプリ構築クラウド『kintone』と連携、監査ログやアクセス権への制御、遠隔削除などに対応して、業務の効率性を高めるのに役立てるといいます。
提携社の多くは、Webセキュリティや情報漏洩対策などのサービスを提供している企業。2014年に設立された日本法人の社長の河村浩明氏によると、「日本とアメリカではセキュリティ意識はかなり違う。製品の説明についてもSEを中心にお客様と対話するようにしている」と経営層やシステム担当者への理解を深める努力が重要だと強調。
また、ハウストンCEOは「私達は個人情報を扱っているので、信頼ベースでビジネスが成り立っている。非常に優秀なチームが社内に存在していて、Googleや他企業でセキリティを担当していた人材が集まっている。ネットを安心して使ってもらえるのか、業界でも取り組んでいる」と述べ、サイト上で「99.999999999%」とうたう耐久性・信頼性をアピールしていました。

dorpbox_b_03

興味深かったのは、日本の有償プランユーザーはアメリカと比較して約2倍、月間でファイルを追加しているという数字が出ているということ。ハウストンCEOは「『Dropbox』が早くから受け入れられたのはうれしいこと。日本ではモバイル人口が多く、積極的に活用してくれるユーザーが多い。他国でもそういう傾向があるが、生活の中に取り入れるとお金を使うことを厭わないユーザーが多い」と日本での手応えを述べています。

河村社長は「日本の生産性は世界一のノルウェーの半分。就業人口の約70%が中小企業なので、ここに徹底的にフォーカスして、日本の生産性向上をサポートしていきたい」と意気込みを語ります。個人ベースで利用しているユーザーの多い『Dropbox』だけに、ビジネスユースへの転換に向けての戦略に注目が集まりそうです。

dorpbox_b_04

ちなみに、発表会では出席メディアを対象にノベルティとしてシルバーのノートとボールペンが配布されました。ノートはロゴが透かしで入っていてクールなデザイン。非売品なのかしら……?

また、河村社長によると「アンバサダー・プログラムもやります」とのこと。ヘビーユーザーにとっては気になるところです。

ビジネス向け Dropbox
https://www.dropbox.com/business [リンク]

  1. HOME
  2. デジタル・IT
  3. 日本に『Dropbox』のヘビーユーザーが多い理由は? ハウストンCEO「モバイル人口が多くて早くから受け入れられた」
access_time create folderデジタル・IT

ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

ウェブサイト: https://note.com/parsleymood

TwitterID: ryofujii_gn

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。