クリスマスは、デザインがすごい教会めぐりはいかが?

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クリスマスは、デザインがすごい教会めぐりはいかが?(画像提供:カトリック東京カテドラル関口教会)

もうすぐクリスマス。日本ではイベント扱いのクリスマスだが、本来はイエス=キリストの生まれた日。教会のミサ(礼拝)に行くという方もいらっしゃるかもしれない。

さて教会といえば、特徴的な建物が多いことをご存じだろうか。都内にも、目をひくデザインの教会がたくさんある。例えば、カトリック東京カテドラル関口教会の「聖マリア大聖堂」は、東京都庁やフジテレビ本社を設計した丹下健三氏の設計である。そこで関口教会の油谷弘幸神父様に、大聖堂のコンセプトについて伺った。「丹下さんは設計にあたってキリスト教について大変勉強されたそうです。建築解説によると、キリスト教やユダヤ教の源流になった遊牧民たちが、砂漠で祈りを捧げたテント(幕屋)をモチーフにしたと言われています」

具体的には、どのような特徴があるのだろうか。「内側はヨーロッパの伝統的な教会建築によく見られる工法(HPシェル)で、幾何学的なカーブを描いた壁面が特徴です。心も体も上に引き上げられる感覚、つまり天と地上が結ばれるような感覚を感じられるように工夫されています」

“天と地上が結ばれるような感覚”とは、どんな感覚なのだろうか。ここはひとつ実際に行ってみて、体感したいところだ。ところで、大聖堂は上から見下ろすと十字形になっているが、やはり十字架を模してのこと?「上から見た形を特に意図していたかは分かりません。そもそも教会の形は、4~5世紀にローマの建築様式である縦長の建物に、脇(の建物)を付け加えた結果、十字になったとされています。しかし、大聖堂の中から上を見上げると、十字が浮かぶつくりになっているのです。これこそ、丹下さんの天才的なインスピレーションによるものでしょう」

このほかにも、興味深いデザインの教会はたくさんある。いくつかご紹介しよう。

■東京聖十字教会(世田谷区若林)

フランク・ロイド・ライトのもとで学んだアントニン・レイモンド氏による設計。「柱状合板」使用の「合掌造り風」のものとしては日本最初の建築といわれる。ちなみに同様に色ガラスを使ったデザインが美しいカトリック豊島教会も、彼の手による設計である。

■カトリック神田教会(千代田区西神田)

フランス人宣教師シェレル神父の構想、スイス人建築家マックス・ヒンデル氏の設計による。ロマネスク様式とルネッサンス様式を融合させた建築である。

■東京キリストの教会(渋谷区富ヶ谷)

幕張メッセや六本木ヒルズなどを手がけた槇文彦氏による設計。礼拝堂に光を採り入れるため、全面が窓になっている。平日に建物の見学時間を設けている。

このほかにも、印象的なデザインの教会がたくさんある。今年のクリスマス、教会を訪ねてみてはいかがだろうか。ただ、油谷さんによると、「信者(クリスチャン)でない方も、ミサに出てかまいませんが、礼拝は信者のためのもの。服装は自由ですが、ふさわしいものでお願いします。教会ではアナウンスに従ってください」

とのことである。あくまで敬虔な気持ちを持って訪れたほうがよいだろう。●取材協力
カトリック東京カテドラル関口教会
HP:http://cathedral-sekiguchi.jp/
・東京聖十字教会 HP:http://www.nskk.org/tokyo/church/seijuji/
・カトリック神田教会 HP:http://catholickandachurch.org/
・東京キリストの教会 HP:http://tccnet.org/
元記事URL http://suumo.jp/journal/2014/12/24/74899/

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