東京再開発マップ2020<品川>品川再開発の全貌に迫る!
2020年の東京五輪開催に向けて都心部の各地で大規模再開発が計画されているが、そのなかで最も大きく変わるのが品川エリアだろう。過去2回にわたって
「JR山手線の新駅が誕生(http://suumo.jp/journal/2013/11/22/55368/)」
「品川が日本の中心に!?(http://suumo.jp/journal/2014/01/21/57189/)」などの記事を書いたが、東京都が策定した「品川駅・田町駅周辺 まちづくりガイドライン2014」によって全貌が見えてきたのでリポートする。東京都の“お墨付き”で再開発が進む品川エリア
品川エリアの再開発が注目されるのは、ある種、東京都の“お墨付き”で再開発が進むからだろう。東京都の気合いの入れようは、都が策定した「品川駅・田町駅周辺 まちづくりガイドライン2014」を見れば分かる。最後にリンク先を紹介しているから見てほしいが、ガイドラインは108ページに及び、1冊の本になるほどのボリュームがある。「今後、このガイドラインに沿って品川の再開発を進める」と東京都都市整備局都市づくり政策部の鈴木理課長は話す。
同エリアの再開発の中核となるのが、JR品川駅と田町駅の間にできる山手線・京浜東北線の新駅だ。今年6月に発表されたJR東日本のリリースによると、新駅は品川車両基地の見直しで生じる約13haの広大な敷地の中につくられ、駅の建設は品川駅から約0.9km、田町駅から約1.3km付近の場所で予定されている(図1)。東京五輪開催にあわせて2020年の暫定開業を目指しており、それ以降も敷地一帯の再開発を進めてマンション、オフィスや商業施設が入る高層ビルを建設する予定だ。「オフィスや商業施設だけではなく、居住用マンションをつくるのは、品川を無味乾燥な街にしたくないから」(鈴木さん)という。
今の品川は交通の便は極めて良いが、商業施設や住居は少なく無味乾燥としていて、街全体の広がりや奥行きを感じられないところがある。「新駅と品川駅、さらに都営地下鉄泉岳寺駅の2階部分を歩行者専用デッキでつなげて、1つの街のように回遊できるようにして、街全体の魅力を高めたい」(鈴木さん)とのことだ。
【図1】JR品川駅・田町駅間の新駅と創出用地の予定位置再開発工事の多くが完成するのは2027年以降
品川の大改造は、都心部のメインターミナルとして使う京浜急行電鉄でも行われる。東京五輪には間に合わないが、2027年にJR東海のリニア中央新幹線が開業することも踏まえ、現在2階部分にある品川駅のホームを1階に移設することを計画。それに併せてホームを2面3線から2面4線とし、羽田空港への輸送力を強化する。「開かずの踏切」として有名な品川第一踏切も解消される予定だ。
大規模再開発で生まれ変わる品川エリアだが、注意したいのは再開発工事の多くが完成するのは2027年以降になること。「東京五輪開催の2020年までは6年を切っており、できる工事は限られている。2020年時点では、JR新駅は暫定開業されるだろうが、街全体の再開発は2027年が目標」(鈴木さん)。
2027年と聞いて、まだまだ先の話と思う人もいるかもしれない。しかし、「まちづくりガイドライン」では「海外へのアクセスが良い品川を大手町、丸の内、有楽町に並ぶ拠点に格上げし、日本の成長をけん引する拠点にする」と位置付けている。絶対はないものの再開発が約束された同エリアの資産価値向上は長期にわたって期待できるだろう。
新駅付近の再開発地区にできる住居は外国人や富裕層向けの高級マンションが主体となるだろうが、大規模再開発によって京急やJR京浜東北線など沿線の資産価値向上も期待できる。再開発後の品川をイメージして、品川へのアクセスが良い沿線で住まいの購入を検討する価値はありそうだ。●品川駅・田町駅周辺 まちづくりガイドライン2014
HP:http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2014/09/DATA/20o9m102.pdf
元記事URL http://suumo.jp/journal/2014/12/05/74431/
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