【タイレポート2014】タイ三大祭りの一つ「象祭り」

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 日本でも三大祭りとして挙げられることが多いが、タイでも三大祭りと称される祭りがある。一つは「ロイクラトン」。陰暦12月、収穫に感謝を表すために川に灯籠を流すイベントだ。もう一つはウボンラチャタニー県にて最大規模で催される「ろうそく祭り」。仏教僧が寺院からの外出を禁止されるカオパンサー(7月初旬)に、繊細に彫刻された蝋製の像の数々が街をパレードする。そして三つ目が今回紹介する「象祭り」である。場所はバンコクからバスで6時間ほどの場所にあるスリン県。カンボジアとの国境を有しており、人口100万人強ほどの県で開催される。観光スポットなど特にないスリン県は、「象祭り」の時期だけ街の様子ががらっと変わる。タイ三大祭りと称されるだけあり、訪れる人の数が半端ない。どこのホテルも特別料金として部屋代が通常の倍近くになり、しかもほぼ満室になるほどの人気っぷりなのだ。今年2014年に催された象祭りの期間は、11月13日から16日。象祭りの本番は朝9時から始まる。会場となるのはスリン市街地のやや南に位置する「Elephant Festival Round Up」。普段は競技場として利用されている会場に、スリン県だけではなく、タイ全土から象が集結。その数、なんと200頭以上にものぼるという。
祭りでは象のショーやサッカー競技以外に、アユタヤ時代の戦闘を再現したシーンなどが催されるため、出演者もかなりの人数になるのだ。
世界中にいる象の種類は大きく分けて、アフリカ象とアジア象の2種類。アフリカ象は一般的に体が大きく気性が激しいが、アジアに分布するアジア象はアフリカ象に比べ脳が発達しており、人からの指示を理解し的確に行動することが出来るため、高度なパフォーマンスを披露することが出来るのだ。
祭りの最後に催された、アユタヤ王朝時代のビルマ軍との戦い。牙を残した巨大な象が組み合い、戦いを演じるのだ。この演目を最後に、3時間ほどの象祭りは幕を閉じる。
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この象祭りは、ギネスにも登録されている。2003年に参加した象の総数269頭が、現在のギネス記録なのだという。来年2015年はその記録更新を狙っているそうだ。次回の象祭りは、例年以上の話題を提供してくれるだろう。
(Written by 西尾康晴)
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