〈追跡レポ番外編①〉忘れらんねえよ、下北沢にて本気のメッセージを叫ぶ
忘れらんねえよが11月30日(日)に開催された〈THEラブ人間決起集会「下北沢にて’14」〉に出演し、いつも以上にアツいメッセージを込めたライヴをおこなった。
忘れらんねえよが出演する会場、CLUB251は入場規制となる大盛況。会場スタッフが1人でも多くの観客に入場してもらおうと、大声で場内整理をしている。しばらくするとBGMにSEKAI NO OWARIの「RPG」が流れる中「フロアの後ろから失礼します! ラブ人間だけに、DJ LOVEです!」とボーカル・ギター柴田隆浩と思わしき人物が登場、フロアが一気に爆笑と歓声に包まれる中、観客をかき分けてステージへ。
「あらためまして、忘れらんねえよです! 今日は祭りですよ!」と、下北沢にてバージョンのコール&レスポンス「金田!」「康平!」で観客を煽ると1曲目は「ばかばっか」でスタート。初っ端からヘドバンで盛り上がるフロアは凄い熱気だ。続いて「CからはじまるABC」。今日の忘れらんねえよはなんだか演奏が荒々しい。いつもよりもとんがっているような印象のまま、サポート・ベーシストのアベマコト(挫・人間)と共にガンガン突っ走るように「中年かまってちゃん」へと突入。柴田のギターソロでは空間系のエフェクトで幻想的な瞬間を作り出した。
「下北沢にて、今年で出させてもらうの3回目なんですけど、スゲエ嬉しい。このフェスはラブ人間が本当に自分たちの力だけでやってるんだけど、すっごく大変なんですよ。だから俺たちは最高の演奏をして、あんたらと一緒に最高の空間を作りたいんですよ!」とのMCに続き酒田耕慈がリズムを刻み出すと「ヨッサホイ ヨッサホイ ヨッサホイのホイ!」と大先輩フラワーカンパニーズの「真冬の盆踊り」の一部を借りてパフォーマンス。会場中が陽気に踊ったかと思えば、次の曲はバンドを愛する人間たちの心のテーマ曲「バンドやろうぜ」、そして「忘れらんねえよ」を歌いだすと自然とフロアは左右に腕が振られて一体となる。後半、ドラムとベースだけになり柴田がステージを降りて合唱したりヘドバンしたりフロアを巻き込んだパフォーマンスを見せると観客たちは笑顔で大喜びだ。
「北極星」「この街には君がいない」と定番の高速ナンバーを立て続けに演奏してから、『あの娘のメルアド予想する』収録の人気曲「体内ラブ」を披露。タテノリからヨコノリへと、シンプルな3ピース編成ながら楽曲の幅が広い忘れらんねえよの真骨頂を見せてくれた。曲が終わると、柴田が息をはずませながら語り出す。
「さっきツイッターで友達のバンドが解散するっていうのを見たんだ。バンドは色々あるよ。本当は自分たちがこういう音楽をやりたいと思って純粋な気持ちでバンドを始めたのに、気付いたら誰に抜かれたとか誰を抜いたとかさ。この前キュウソにすげえ抜かれたなとかさ(笑)。みんなバンドの解散については意見が色々あると思うけど、俺はそれでもやれば良いと思うけどね。バンド始めたときの、今歌った鼻歌すげえカッコよくないかとか、この歌をバンドで鳴らしたら多くの人がニコニコになるんじゃないかとかさ。たぶん、そういう思いだけで良いんだよ。そこは歯を食いしばって、腹の底から湧き出る衝動に任せれば良いと思うよ。ラブ人間はそれをずっとやってるから俺は凄く尊敬していて。そんなラブ人間の心のこもったイベントに出させてもらって幸せです。俺もライヴが終わったら“今日失敗したなあ”とか、“あいつの音源かっこいいな、くそー”とかすぐ思っちゃうんだけど、この瞬間、本当に心の奥からの高鳴りを信じて、最後の曲を歌います。」
ワンマン・ライヴでも聴いたことがないくらいに長く、静かにメッセージを込めたMCを終えると、最後の曲「この高鳴りをなんと呼ぶ」を声を枯らして何かにぶつけるかのように叫ぶ柴田。オープニング時のお祭りムードとはうって変ったシリアスで胸が締め付けられるような歌声に、グッと身を乗り出してステージを凝視する観客の姿が印象的だった。
〈ツレ伝ツアー〉以外の充実ぶりも、是非その目で確かめに行って欲しい! (次回の追跡レポに続く)
取材・文・写真:岡本貴之
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・〈ツレ伝ツアー追跡レポ~Road to 赤坂BLITZ~予告編 11月17日(月) 北浦和KYARA〉
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・〈ツレ伝ツアー追跡レポ①~Road to 赤坂BLITZ~埼玉編完全版11月17日(月) 北浦和KYARA〉
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・〈ツレ伝ツアー追跡レポ②~Road to 赤坂BLITZ~新潟編11月19日(水) 新潟 CLUB RIVERST〉
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