【京都ガジェット観光】『カード塚』でカードのお祓い!?(市比賣神社)

歴史ある社寺仏閣が多く、年間約5000万人もの観光客が訪れるという京都は、いわば社寺仏閣トレンドの最前線でもあります。女人守護の神社として有名な『市比賣神社』には、なんとお世話になったカードをお祓いする『カード塚』まであるんですよ。

こちらが『カード塚』です。落ち着いた雰囲気の境内に、さんぜんと輝く銀色のオブジェに注連縄(しめなわ)がかけられ、足もとのクリスタルの瓶には、多種多様なカードが入っています。それにしても、女人守護の神社になんで『カード塚』?

実はこの『カード塚』、もとはといえば『市比賣神社』で人気のカードタイプのお守りを納めるために作られたものだったそうです。でも、だんだんクレジットカードや会員カードなどを入れる人が増えてきたので、神社でも「じゃあそれも一緒に感謝してお祓いしましょう」ということになったのだとか。現在は、毎年9月に『カード感謝祭』も行っているそうです。

お財布に入れていたお守りカードを神社に納めにきた人が、「そういえば、こっちのカードも供養してもらおう」と一緒に納めてしまったのでしょうか。でもたしかに、カード類ってお財布と一緒に「肌身はなさず」持ち歩いていますよね。近ごろではお財布がカードでパンパン……! という人も少なくありません。さんざんお世話になったのに、いらなくなったらチョキンと切ってサヨナラっていうのも薄情なのかも。長年共に暮らしたカードにはちゃんと感謝してから、新しいカードを持つようにすれば、もしかして新たな幸運に恵まれるかも!?

というわけで、たいした謎解きはなかったのですが(すみません)、せっかくなので『市比賣神社』のご案内を。実はこの神社、京都の社寺の中でもその歴史は古く、創建は795年。「鳴くよ(794)うぐいす平安京」の桓武天皇が、平安遷都とほぼ同時に市を守護する神社として作ったと伝えられています。当時の境内はなんと1300坪もあったそうですが、現在はマンションの中庭のような場所にこぢんまりと建っています。

境内に湧く『天之真名井』というご神水は、歴代天皇の産湯に使われたそう。名水として茶事で使われることも多く、境内でも飲むことができます(コップは持参で)。また天皇家や公家の子供の生後50日目に授ける『五十日餅』の神事を行ったことでも知られ、現在の「お食べ初め」のルーツとも言われています。これらのことや、母神が童神を抱いた姿のご神像があることから、市の守護だけでなく女人守護の神社として信仰されるようになったようです。

ちなみに、井戸の上に置かれている、赤いだるま型の小さいお人形は『姫みくじ』(300円)。人形のなかにおみくじが入っていますので、持ってかえってお守りとして部屋に飾ってもよし、背中に願い事を書いて『天之真名井』のそばに納めてもよし。


一つひとつに、なにやらかわいらしいお願い事が書かれているようです。

■市比賣神社(いちひめじんじゃ)
下京区河原町五条下ル一筋目(市姫通)西入ル
http://ichihime.net/

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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