ヴェルヴェット・チルドレン? 京都の4人組バンドmy letter、1stフル・アルバムリリース&試聴もスタート
京都の4人組バンドmy letterが12月3日(水)にデビュー・アルバム『my letter』をリリースする。
my letterは、キヌガサ(Vo.&Gt.)、まつもと(Gt.)、おざわさよこ(Ba.&Key)、キャシー(Dr.)の4人からなる2007年結成のバンド。これまでの作品はデモCD-Rを3枚のみで、正式なリリースがなかった彼らだが、このたびデビュー・アルバムを発表することとなった。
セルフ・タイトルとなった今作は、女性によるリズム隊が生み出すグルーヴや艶やかなギター2本の絡みから、ヴェルヴェット・チルドレンとも言うべきUSインディー直系の香りを感じさせる全9曲を収録。現在、バンドのSoundCloud上では、アルバム収録の「アメリカ」、「夜は遠くから」の2曲の視聴が可能となっている。ときにアート・パンク・バンドとも評される彼らの魅力を存分に感じ取っていただきたい。
また今作リリースに際し、ライナーノーツを執筆する田中亮太(Jet Set)を筆頭に、音楽評論家の岡村詩野、飯田仁一郎(OTOTOY 編集長/Limited Express (has gone?)) 、ゆーきゃん(シンガー・ソングライター)らがコメントを寄せている。ぜひ作品の詳細とあわせチェックしてみてほしい。(鶯巣大介)
・my letter オフィシャルTumblr
http://myletterkyoto.tumblr.com/
・アルバム詳細
https://soundcloud.com/andrecords/my-letter-america
my letter / アメリカ
https://soundcloud.com/andrecords/my-letter-america
my letter / 夜は遠くから
https://soundcloud.com/andrecords/my-letter-yoruwatookukara
my letter / my letter
発売日 : 2014年12月3日(水)
曲目 :
01. アメリカ
02. 夜は遠くから
03. ルーザー!
04. どうしようかな
05. 壁
06. グッデイ
07. セブン
08. もうひとつの10月に
09. 車窓
解説:田中亮太(Jet Set)
価格、その他詳細はオフィシャル・サイトまで
・コメント
田中亮太(Jet Set)
「共感や慰み合いに奉仕する音楽が横行するなかで、
my letterほどハードコアにサディスティックなバンドがいるだろうか。
艶やかな2本のギター、ひたすら平熱のまま刻まれるリズム。静かに燃え上がるメロディ。
彼らのサウンドは、ここから連れ去ってくれる予感を漲らせている。
それは永遠に続く甘美な逃避行のBGMのようである。音が鳴っている限りは。
けれども、このバンドは無慈悲なまでにばっさりと曲を終わらせてしまう。
「逃げ場なんてない。今音楽が鳴っているのはここでしかない」と言わんばかりに。
だから、こんな言い換えも可能だろう。
my letterほど音楽を聴いている人々を信頼しているバンドがいるだろうか」
飯田仁一郎(OTOTOY編集長 / Limited Express (has gone?))
「my letter、爆裂に良い!!!!!!!
いつのまにか、こんなにええ曲が書けるようになってたんですね~なんか泣きそうになりました。
ここには”京都の音楽”が詰まっています」
岡村詩野(音楽評論家)
「my letterを聴いていると、セバドーやペイヴメントと出会った時のニヤニヤしたくなるような快感が甦る。あるいは、Limited Express(Has Gone?)やFLUIDといった彼らと同じ京都出身の先輩たちの登場時を…。キレイにトリートメントされている音楽ではな い。演奏も荒っぽいままだ。だが、現場で音が鳴っていることをたっぷりと実感させてくれる。my letterとはそんな存在だ」
小川智宏(ROCKIN’ ON JAPAN)
「my letterは優しいバンドだ。
どこからどう見ても文系だし、演奏している姿は楽しげだし、メロディも声も優しい。
でも、彼らの音楽は取り返しのつかないくらいに目の前の景色を変えてしまう、過激なバンドでもある。
優しさにまぎれている切なさや寂しさが、そのメロディとその声とそのギターの音色であらわになる。
朴訥としているように見えるけど、この時代朴訥としているにはそれなりの意思が必要だってことだ。
ポスト・パンクがパンクに対するパンクであったのと同じ意味で、
my letterはパンクだ。それこそ、京都の町が生んだ大先輩、くるりがそうであったように」
ゆーきゃん(シンガー・ソングライター)
「君たちの音楽が
いつまでも一人称の「マイ・レター」のままで
今夜
ベッドルームで膝を抱えるすべての若者たちの手に
ぎゅっと握りしめられている―
そんな夢を見ています」
山口将司(bed)
「「長い歳月に磨かれ、熟成してようやく本物になるのは酒も人間も同じだ」とは中国の諺だ。じっくりと年月をかけてじっと耐える中 で旨味とコクだけを増幅させていく、それはまるでmy letterを言い表しているようだ。疾走しているようでどこかに甘さを感じさせる ギターの音色やスパイスのように散りばめられた鍵盤、ハーモニーはすっかり角がとれ、すっと生活に染み込んで通り過ぎていく。 京都に来ればこんな音がそこかしこで流れている?否、そんなことはあり得ない。ここまでの彼らの、決して平坦で無く決して短くな かった道程、試行錯誤をも飲み込んだ力作。ラストの小澤嬢の歌声が彼らの今後すら想像させてくれる」
Jacob Lind (Marching Band from Sweden)
「京都でmy letterのライヴを観てる間、僕はそのサウンドと外見に圧倒されてたんだ。30分間、世界で一番最高のバンドを聴いて いる気分だったよ。アルバムの2曲目を聴くのは、宗教的な体験だね。& recordsが僕らをレーベルメイトにしてくれてとても嬉しい よ。また日本に行って一緒にツアーするのを待ちきれないよ!」
“During My Letter’s concert in Kyoto I was astounded by their sound and very appearance. For 30 minutes I felt like I was listening to the best band in the world. Song number 2 on their album “Nagai” is a religious experience to listen to. I am delighted that &records have made Marching Band label-mates with them and I can’t wait to go to Japan and tour together!”
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。