これが、ヒゲドライVANだ!──ヒゲドライバー’s バンドの1stライブに潜入!
「ヒゲドライVANの助手席空いてますよ? Vol.1」
インターネット発のクリエイターとして、チップチューン等ピコピコ系サウンドを武器に活動してきた、ヒゲドライバーさんのバンドプロジェクト・ヒゲドライVAN。
その活動の第一歩として4月に発表した『Kiss me EP』のリリースイベント「ヒゲドライVANの助手席空いてますよ? Vol.1」が、下北沢ERAにて行われた。
チケットはすべて完売。用意された当日券も若干数のみと、ヒゲドライVANへの期待値の高さがうかがえる滑り出しとなった。
開幕はチップチューンライブスタイル
ステージは、ヒゲドライバーさんの生誕ストーリー上映から始まった。スクリーンには、ヒゲドライバーさんの幼少時代から学生時代、ファミコン音源に出会うまで、今の「ヒゲドライバー」ができるまでのひと通りのストーリーが映し出された。
そしてスクリーンがひっこむと、まずはヒゲドライバーさんソロのチップチューンライブからスタート。今回はDJではなく“チップチューンライブスタイル”ということで、時折MCをはさみながら進行。
パフォーマンスは初期の曲から順に演奏され、代表曲「ukigumo」が流れたところで会場のボルテージは最高潮に。インスト曲ながら、ファンと共に拳を振り上げる、ロック感溢れるアクトとなった。
魅せた! ヒゲドライVAN!
続くヒゲドライVANのステージも、ムービー上映からスタート。何度も音楽を辞めようと思ったことなど、この日このステージに立つまでのメンバーの苦悩や努力の日々がリアルに映しだされた。
上映が終わると、バンドの1stシングルとなった「Kiss me」からスタート。ファンからは悲鳴にも似た絶叫が飛び交い、メインメロディの“Kiss me”というフレーズでは、会場全体での大合唱。中には涙を流す人もちらほら。
間髪入れずに続いたのは、ニコニコ動画で40万再生を超え、ヒゲドライバーさんの地位を確たるものとした「マイティボンジャック」。力強い“Hey,ジャック!”の掛け声と、ヒゲドライバーさんの優しい歌声が会場に響いた。
MCを挟み、「閃光」、「透明少女」とロック色の強い楽曲が続くが、今回唯一のバラードである「ココダヨ」で会場の雰囲気は一転。しんみりとした空気に包まれるなか、「会場に母が来ています」とヒゲドライバーさん。
そして「遠く離れた土地に、あなたの大切な人はいるでしょうか?」と語りかけたあと、「東京ソーダ」が始まる。地方出身者にはたまらない、故郷を思い起こすような歌詞が響き渡ったかと思うと、続いて切れ味鋭いカッティングから始まる「ホログラフ」を演奏した。
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この4人が、ヒゲドライVANだ!
会場がまた暖まりだしたところで、各メンバーの紹介。Drのハードスタイルさん、Baのプロさん、Gtの社長さんと紹介が続いたあと、メンバー選定の経緯や、ヒゲドライバーさんの過去をひと通り掘り返す社長さん。
そしてVoのヒゲドライバーさんまで紹介し終えると、「この4人が、ヒゲドライVANだ!」の掛け声を合図に、アーケードゲーム「ガンスリンガーストラトス」BGMにもなっている「close」を演奏。
激しいハードロックが終わり一転、ポストロック色の強い人気楽曲「春夏秋了」を披露した。
ここで「最後の曲です」と告げられると、お約束の「えー!」という声。「もっといけんだろ!!」というヒゲドライバーさんの叫びが会場に響くと、アニメ『機巧少女は傷つかない』ED曲で、iTunes Store総合1位も獲得したヒット曲「回レ!雪月花」を、バンドバージョンで披露。
サークルモッシュをはじめ、“回レ”コールで盛り上がるなか、ヒゲドライバーさんが客席にダイブするなど、この日一番の盛り上がりを見せ、本ステージは終了した。
鳴り止まないアンコール ラストははじまりの曲で
鳴り止まないアンコールに応え、再びステージに現れたメンバーは、ヒゲドライVAN Tシャツを着用して登場。
ファンと共に記念写真を撮影した後、ヒゲドライバーさんの売れなかった頃の悶々としていた思いを、社長さんが代弁する場面も。
MCが終わると、某洋楽バンドのオマージュ曲「マジョリティ」が演奏された後、この日最後の1曲であり、はじまりの1曲でもある「Kiss me」を会場の大合唱と共に演奏し、ヒゲドライVAN初のライブは静かに幕を閉じた。
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