政府の規制改革会議が提言、風営法からダンスを対象外へ
多くの報道機関が報じているところによると、政府の規制改革会議は5月12日の会合で、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、いわゆる風営法において、クラブを規制対象から外すよう提言をまとめた。
「ダンスがビジネスとして行われれば、経済活性化につながる」として、規制改革会議は、2020年の東京オリンピックに向けた海外観光客の誘致などもにらみ、クラブを対象から外し、深夜営業が出来るよう、風営法所管の警察庁と協議した上で、来月にまとめ答申に盛り込む方針のようだ。同会議の議長、岡素之(住友商事相談役)が会合後に記者会見し、同規制に関して「時代遅れだ」とコメントした。
これに関連し、菅義偉官房長官は12日の記者会見で風営法改正を前向きに検討する考えを表明している。
この提言は、いわゆる風営法において風俗営業に指定され、都道府県公安委員会の営業許可がいる2つの営業、クラブなど客にダンスと飲食をさせる営業=3号とダンス教室=4号の2種類の営業を風俗営業から外すよう求めたものだ。
いわゆるクラブ営業を取り締まる3号営業を巡っては大阪にて、つい先日、NOONの元経営者の同報違反の裁判において、無罪判決が言い渡されている。
とはいえ、クラブの営業に関しては酒類飲食提供の事実を鑑みて、「深夜酒類提供飲食店」という届け出制の同法の枠組みに準じたなんらかの規制、さらには騒音やごみ、暴力トラブルなどに関しては、「新たな規制が必要」と指摘している。
また飲食を提供しないダンス教室は風俗営業から外し、必要最低限の規制にすべきだと提言した。
現在、超党派の国会議員による「ダンス文化推進議員連盟」が今国会の改正を目指しているが、その改正はいよいよ現実味をおびつつある。
(河村祐介)
・大阪NOONの元経営者に風営法違反罪裁判で無罪判決
http://ototoy.jp/news/75386
・同提言を報じる日経新聞のニュース
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1204F_S4A510C100000 0/
・風営法とクラブを巡る問題はコチラが詳しい
LET’S DANCE ダンスカルチャーを守るために
http://www.letsdance.jp/
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