生産性を高めたら給料は下がるんじゃね?
今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
生産性を高めたら給料は下がるんじゃね?
アベノミクスは予想以上に成功している。にも関わらずそれを認めようとせず、真の景気回復のは構造改革による生産性の向上が必要だという。
具体的な内容のない「構造改革」って、単に「なにかしろ」といってるに過ぎないと思うのだが、一体何をどう改革するのだろう。また生産性の向上というが、生産性を高めたら給料は下がるよね?
生産性は生み出した価値とそれを生み出すためのコストで決まる。生産性を高めるには、同じ価値を少ないコストで生み出せばいい。同じコストで多くの価値を生み出してもいいが、結局は同じこと。
コストというのは原材料費と人件費なのだから、生産性を高めるということは、人件費を下げるということ。一人あたりの給料を下げるか、あるいは人員削減。
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同じコストでこれまでよりも高い価値を生み出す努力をしてもいいけれど、結局消費者が使う金が決まっているなら、高い製品を出しても売れる数は限られる。
むろん一つの会社の中で見れば、生産性向上は至上命題だろう。そうしなければライバルに勝てない。しかし国全体で見ればどの会社がシェアを伸ばそうが、どの製品が爆発的に売れようが、消費に回される金の量はそう変わるものではないのだから、逆に言えば生み出した価値(消費に回された金)の総量はそれほど変わらない。
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生産性向上によってたくさん作った製品を国外に輸出をすれば別だけど、あくまで国内の消費だけ考えればこうなる。なんかしらないけどアベノミクス否定派の人たちは、輸出が伸びることにも否定的なんだから、彼らの前提にしたがうなら国内だけを考えるべきなのだろう。
生産性をあげてどんどん海外に製品を輸出しましょうというならわかる。しかし日本経済は輸出型ではなくなったと主張し、なおかつ国内の生産性を向上せよというなら、結局は人件費削減ということになる。すると消費も減っていき、いわゆるデフレスパイラルですな。アベノミクス否定派の人たちは何がやりたいんですかねぇ。
執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年03月12日時点のものです。
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