ネット投票の問題点がわかってない人が多い
今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
ネット投票の問題点がわかってない人が多い
「投票率が天候の影響を受けるとか、どんだけ脆弱すぎるんだ」 2014年02月09日 『イケハヤ書店』
http://www.ikedahayato.com/20140208/3246893.html
どうもこれを読むとイケダハヤトも、投票をネット越しにした場合の問題点がわかってないように見える。本人確認を厳格化すればいいとか言ってるけど、そういう問題じゃない。
本人確認を厳格化すればいいなら、別にたいした問題じゃない。いくらでも方法はあるだろう。本人確認というのは、何らかの方法で別人が本人の代わりに投票してしまうのを防ぐこと。
もし誰かが俺のアカウントを盗んで俺の代わりに投票してしまったら、俺は自分の権利が侵害されたわけだから、激怒して警察に駆け込むだろう。
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本当の問題はそういう点ではなく、本人が脅迫や金銭によって、特定の候補への投票を強いられるのを、防ぐ方法がないこと。たとえば俺が誰かから100万円やるから候補者Aに投票しろと言われたとする。俺はちゃっかり100万円受け取って、実際には候補者Bに投票してしまう。
投票所で俺が誰に投票したかはわからないから、これが可能だ。逆に言えば誰に投票したか他人にわからないことが、買収や脅しの抑止力になっている。
俺がうまく振る舞えば、候補者Bや候補者Cの支援者からも100万円せしめることが可能だよね(笑)。買収する側も「こいつ俺たちの買収に乗るような人間なんだから、もしかして他にも…」と疑心暗鬼になってるかもしれない。
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これをネット越しにするとどうなるか。きっと俺が自宅で投票のためにパソコンを操作する時に、俺の後ろで見ていて、ちゃんと約束通り候補者Aに投票したかを確認したがるだろう。100万円払ったんだから、当たり前だ。あるいは組合や村の会合で、みんなが集まってその場で特定の候補に投票するとか。
こうしたことを防ぐ方法がない点が、ネット投票のブレーキになっているわけで。
執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年02月13日時点のものです。
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