無料化の落とし穴

無料化の落とし穴

今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

無料化の落とし穴

政策として、福祉予算を充実させ待機児童の解消を図ることや、75歳以上の医療費無料化、消費税増税後の都営交通の運賃据え置きなどを挙げ、財源は「予算の組み替えで対応できる」とした

「待機児童解消や75歳以上の医療費無料化 宇都宮氏が詳細政策発表」 2014年01月21日 『msn産経ニュース』
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140121/elc14012120250002-n1.htm

多分この人は、無料化するとそもそも受診する人数が増えることを考慮してないんじゃなかろうか。いま受診している高齢者の人数に診療費をかけて必要な予算を出していると思うんだよね。

でも無料なら受診する人は増える。当然上記の計算よりも多くの予算が必要。だいたいそんなことしたら日本中の高齢者がみんな東京に集まってくるんじゃ…。

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フィンランドは医療費が無料だが、そのため公営の医療施設は順番待ちでかかれないという。

教育以外では、社会保障の充実とその裏返しである高負担(消費税23%)、家計の低貯蓄率(-2.3%つまり借金の方が多い)などが紹介され、痛し痒しみたいに語っている。公営の医療施設は無料だが、順番で半年待ちとか。急ぐ人は私立の病院に行くらしい。

「「お手本の国」のウソ」 2012年04月15日 『疑似科学ニュース 』
http://nebula3.asks.jp/87482.html

ソ連の末期も、デパートに行っても商品がなく、食料も配給制で、出勤しても仕事がなく、仕事がなくても給料はもらえるけれど、なにも買えないから給料の使い道がない、とかあったような。安直な理想を目指すと、現実はとんでもないことになるってことで。

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「革新都政だった時代」*1でも述べたが、美濃部都知事の時代、高齢者医療は無料化された。共産党もこの時代を自分たちの輝かしい実績だと誇ってる。

「革新都政だった時代」 2014年01月09日 『メカAG』
http://mechag.asks.jp/687842.html

「老人医療費無料の時代があったのですか?」 2008年04月23日 『日本共産党』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-04-23/20080423faq12_01_0.html

でもそのため東京都の財政は赤字に転落した(それだけが理由じゃないけど)。

やっぱね~「無料」というのはダメだと思うのだよね。金を使っているという意識が希薄になって。やっぱ何割かでも本人に負担させないと。

執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2014年02月04日時点のものです。

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