「東京都知事選 候補者ネット討論」全文書き起こし(1/8) 各候補者からのオープニングメッセージ
東京都知事選(1月23日告示、2月9日投開票)に立候補をしている宇都宮健児氏、田母神俊雄氏、舛添要一氏、細川護熙氏(届け出順)の4候補者が登壇する「東京都知事選挙 候補者ネット討論」が2014年2月1日夜、都内でおこなわれた。
・[ニコニコ生放送]各候補者からの「オープニングメッセージ」から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv167270721?po=newsgetnews&ref=news#00:03
討論では、各候補者からの「オープニングメッセージ」に始まり、「2020年、東京オリンピック・パラリンピックへの対応」「原発活用の是非を含めたエネルギー政策」「少子高齢化に伴う社会保障の充実」「首都直下地震に備えた防災対策」の4テーマが採り上げられ、討論の後半ではニコニコ生放送の視聴者によるアンケートによって「東京都尖閣諸島寄付金」「景気と雇用」の2テーマが決定された。今回の都知事選において、4候補者が一堂に会した討論の生放送は初めて。
なお、この討論は、グリー株式会社、株式会社サイバーエージェント、Twitter Japan株式会社、株式会社ドワンゴ、ヤフー株式会社、Ustream Asia株式会社、LINE株式会社(50音順)のネット事業者7社が取り組んでいるネット選挙応援企画 「わっしょい!ネット選挙」が協力。各社が展開するサービス(Ameba、BLOGOS、GREE、niconico、Twitter、Ustream、Yahoo!みんなの政治)において、生放送配信、ニュース記事配信、ユーザーへの告知、討論テーマの募集等がおこなわれた。
このニュースでは、討論の内容のうち、各候補者からの「オープニングメッセージ」を全文書き起こして紹介する。
■オープニングメッセージ
司会・角谷浩一(以下、角谷):みなさんこんばんは。本日司会を務めます、角谷浩一です。
アシスタント・野口香織(以下、野口):こんばんは。アシスタントの野口香織です。
角谷:2月9日に投開票が行われる東京都知事選挙。日本の首都にふさわしい人材は誰なのか。また、その人材はどんな一体どんな考えを持って、この選挙に臨んでいるのか。それを今日は、たくさんのユーザーとともに考えを伺って、投票行動の一貫にしてもらいたいと。こういう趣旨でこの討論会を開こうと思っております。
野口:それでは、ただいまより東京都知事選 候補者ネット討論。ご登壇者の皆様をご紹介いたします。紹介の順番は、届出順となっております。
まずは、宇都宮健児さん。
宇都宮健児氏(以下、宇都宮):よろしくお願いします。
野口:続きまして、田母神俊雄さん。
田母神俊雄氏(以下、田母神):よろしくお願いします。
野口:続きまして、舛添要一さん。
舛添要一氏(以下、舛添):こんばんは。
野口:最後に、細川護熙さん。
細川護熙氏(以下、細川):お願いします。
野口:以上、4名の立候補者による東京都知事選、候補者ネット討論を始めてまいります。
角谷:さて、早速ですけれども、この登壇していただいた4方に、まずは一人一人メッセージをいただきたいと思っております。時間は2分間ということになっています。
これは時間が短い、限られた時間だということ、それから今、選挙中でございまして、この後、明日も候補者のみなさん、遊説が待っているということもあって、時間をきっちりしたい、ということが趣旨でございます。2分間になりますと、(ベルを鳴らす)、こういうふうに時間ですよ、ということはお知らせさせていただきます。そうしますと、お話途中かもしれませんけれども、遮らせていただく場合があります。どうか、よろしくお願いします。
では、宇都宮さんから順番に、これはいこうと思います。みなさん、マイクはいいように、近づけるなり何なりしてお話していただければと思います。では宇都宮さん、お願いします。
宇都宮:はい。都知事候補の宇都宮健児です。まず、私は東京都を世界一働きやすく、暮らしやすい、そしてひとりひとりの都民にとって希望の持てる街を作りたいと考えております。
石原都政、猪瀬都政、14年間の間に、福祉が大幅に削られてきております。石原さんは知事になったときに、何が贅沢かといって、まず福祉だということで、福祉を削減してきております。その結果、どういう事態になっているかと言いますと、高齢者で、特別養護老人ホームに入りたくても入れない人が、4万3000人を超えております。
また、若いお父さんお母さんたちが子どもを預けて働きたくても、保育園が足りません。現在、認可保育園に入りたくて入れない待機児童が2万人を超えております。
また、住まいの問題も深刻です。石原都政、猪瀬都政、14年間で、新規の都営住宅は一戸も建設されておりません。しかしながら、都営住宅に入りたくても入れない人たちが20万人を超えております。
また、若い人の雇用の問題も深刻です。なかなか仕事に就けません。仕事に就いたとしても非正規労働者です。賃金が安くて、結婚もできない、家庭も持てない。
また、やっと正社員になったとしても、長時間労働で、過労者や過労自殺が多発しております。
また、有名な企業に就職した若者も、数年で使い捨てにされる、ブラック企業の問題が昨年から問題になっております。
こういう問題にしっかりと対処していく必要があると考えております。私は、若い人たちが希望を持って働ける、働きやすい職場を作ります。そして、お年寄りも安心して老後を過ごせる。そういう暮らしやすい街、みんなが希望を持って生きられる街、東京を作りたいと考えております。
角谷:はい、ありがとうございました。では、田母神さんお願いします。
田母神:はい。私は今回、「東京都民の命を守りたい」という思いで立候補いたしました。今、東京には6年以内に24%、30年以内に70%の確率で、地下直下型地震が来ると言われております。私は福島県の出身で、私の友達もいっぱい死んだし、惨状を、私は現地に何十回も足を運んでいますので、現地の地震の被害の惨状を目にしておりまして、東京都で、東京都民をああいう目に遭わせたくないという思いで、今回立候補いたしました。
立候補して何をやるかというと、「心のふるさと、東京」を作りたいと。昔の日本のように、安心して、隣近所助け合って生きられる東京を作りたいと。
そのためにまず何をやるかというと、今最初に私が立候補の理由とした、「東京の強靭化」。東京のインフラは、今かなり老朽化しております。道路、橋、それからトンネル。こういったものを、耐震化を強化しなければいけないというふうに思っています。
また、環状7号線周辺は7割8割が木造の建物ですので、地震が来れば、火災が予想されます。したがって、火災にならないように中央分離帯に木を植えて防火帯にするとか、そういったことで、震災に強い街を作っていきたいと思います。
次に経済政策としては、のちほど説明いたしますが、アベノミクスにならって、タモガミクスを実施したいというふうに考えております。
さらに、ひとりぼっちにさせない。これは女性、子ども、お年寄り、それから子どもを持つ母親。そういった弱い立場にある人をひとりぼっちにさせない、ということで、「ふるさと、東京」と言われるような街を作っていきたい、というふうに思っています。以上です。
角谷:はい、ありがとうございました。舛添さんお願いします。
舛添:私は「東京を世界一の街にしたい」と思っております。ちょうどそのキッカケになるのが6年後の東京五輪、オリンピック、パラリンピックです。みんなでおもてなしをして、「こんなオリンピック、パラリンピック見たことないよ」というような、史上最高のオリンピックに都民の力を結集してやりたいと思っております。
しかし、いつなんどき、直下型地震や、大きな風水害含めて、あるかわかりません。これはもう私、現場を歩いて歩いて視察してきましたけれども、下町の木造密集家屋、こういうところは火事になると大変です。全力を挙げて、防災。どんな災害にも打ち勝つ、世界一強い街が東京だと。やりたいと思っております。
それから、厚生労働大臣をやりましたから、福祉。これはもう、「ゆりかごから墓場まで」、きちんとやっていきたいと思っています。福祉でも、やっぱり世界で一番安心できる街が東京だと。これを目指したいと思っております。
それから治安対策。これもしっかりやらないといけない。せっかく治安でトップの座を守っているわけですから。これを守っていきたい。
そして、やはり文化の香りする。文化芸術でも世界一を目指したいと思っています。
しかし、そういうことをやるために、何よりも経済をよくしないといけない。アベノミクスで長い長い不況のトンネルから日本は抜け出そうとしていますので、東京の経済特区を作って、そこで思い切った実験をする。霞ヶ関の規制を排した実験をする。そのことによって、とにかく雇用を生みたいと。若い方、職がないんですね。非正規なんです。雇用を生んで、本当に力強い、明るい日本にしたいと思っております。
そういうことすべて含めて、「世界一の東京」と。これを目指すのが、私の政策でございます。ありがとうございます。
角谷:はい、ありがとうございました。では細川さん、お願いします。
細川:なぜ立候補したか、というところからまず申し上げなきゃならないと思うんですが、いろいろ最近の政府のモノの、物事の進め方、そうしたものを見ていると、何か、非常に危ないものを感じる。
特にエネルギー基本計画のなかで、原発を基幹的な電源として位置づけるとか。あるいは、再稼働する方向に進んでいきそうだとか。そういうようなことが、非常に、私の危機感を呼び起こしました。そういうことで決断をした、ということです。
東京にはもちろん、赤ちゃんからお年寄りまでのさまざまな問題があります。そうしたものは、今、都のほうでも職員の方々が一生懸命、練りに練られた素晴らしい2020年アクションプログラムとか。あるいは防災の計画についても、地域防災計画とか、直下型地震の際にどうするか。
さまざまな具体的な対応がそれに記されておりますが、そのなかで優先順位をつけて、本当に心豊かな、知的興奮が得られるような、そうした首都東京というものを、世界の人たちが来て住みたいと思うような、そうした街づくりを進めていきたいものだと思っております。もちろん、緑とか環境とか、その他あらゆるところに心配りをして、素晴らしい首都東京を目指していきたい。そういうことです。
角谷:はい、ありがとうございました。それぞれのみなさんにまずは2分間のメッセージをいただきました。
・[ニコニコニュース](2/8) 2020年、東京オリンピック・パラリンピックへの対応
http://news.nicovideo.jp/watch/nw935915
◇関連サイト
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・[ニコニコニュース](2/8) 2020年、東京オリンピック・パラリンピックへの対応
http://news.nicovideo.jp/watch/nw935915
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