『アバター』の謎

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世界的大ヒットとなっているジェームズ・キャメロン監督の映画『アバター』だが、映画に関連するメディア関係者内で、ひとつ疑問が浮上している。

『アバター』は公開前、メディア関係者だけが招待され、15分だけのプレミア映像試写会が開催された。その場で配給会社のフォックス・ジャパンの担当スタッフは「映画は通常版がメインで3D版はメインではない」と発言していた。しかし実際に公開されてみると「3Dがメイン」としてプロモーション展開され、結局のところ、事実上「3D映像の素晴らしさを伝えるために作られた映画」として世に知られることとなった。

プレミア試写会に参加したメディア関係者は、フォックス・ジャパンの担当スタッフが話していた「映画は通常版がメインで3D版はメインではない」と言うコメントを当初鵜呑みにしたのは言うまでもない(その後、3DでのPR展開が強く出されていくにつれ、どんどん違和感を感じていくことになるのだが)。

多くの映画館で通常版と3D版の双方が同時上映された『アバター』だったが、ほとんどの人たちが「3D版もある映画」ではなく「3Dの映画」として認識しているはずだ。ではどうして、「映画は通常版がメインで3D版はメインではない」と、フォックス・ジャパンはマスコミに話したのだろうか? どちらにしても素晴らしい映画なのは間違いないが、ジェームズ・キャメロン監督がどちらを基準に考えて作り出した映画なのか知りたいところである。当編集部はフォックス・ジャパンに取材をし、真相を取材する予定だ。

ちなみに『アバター』を3Dで見る場合は、字幕ではなく日本語吹き替えを見た方がいいという。3D映像の情報量があまりに多いので字幕を読んでいるとそのすべてを楽しむことができず、3Dの魅力が半減してしまうためだ。また、映像が3Dであるため、字幕も当然浮かんで見えるわけだが、映像部分と干渉しないように字幕が手前に出てきたりする場合もあり、落ち着きがない。「洋画は字幕じゃなきゃアカン!」というこだわりの人も、今回ばかりは日本語吹き替えを見た方がいいかもしれない(すでに上映が終わっている映画館が多いが……)。

(C)2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved.

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