稼ぎ続けることができるのは“勉強し続けられる人”
今、生活の不安や将来のため、そして自由になるために、仕事とは別に副収入をつくろうと、株やFXにチャレンジする人もいますが、そうした投資は気をつけてやらなければ大損してしまうことがあります。
山口堯史さんが執筆した『「僕らはもっと自由になれる」3年で10億円稼いだ私の成功法則』(角川学芸出版/刊)は、山口さん自身の体験に基づきながら、どのようにすればFX(外国為替証拠金取引)で稼ぐことができるかを説明した一冊ですが、実際に山口さん自身も株やFXで大損をしている経験の持ち主。それはかなり壮絶だったようです。
今回はそんな山口さんにインタビューをすることができました。その後半をお届けします。
(新刊JP編集部)
■パソコンを見る時間は「1日1〜2時間」
―本書の中でFXは安全な投資だとおっしゃっているのですが、その言葉の根拠について教えていただけますか?
「世の中には、投資を含めて資産を形成する方法はたくさんありますが、その中でも、FXは失敗する率が低いように思います。
例えば、銀行から投資信託を勧められてお金を預けてみた。ところが1年経たずに8割のお金がなくなりました。これは私の親の話なんですが、銀行は責任をとりません。株の場合は、ストップ安やストップ高になって、売りたいときに売れないという状況が生まれます。私はもともと株売買をやっていたのですが、アメリカ同時多発テロ事件のときに結構な額の損失を生んでしまったことがあります。
また、事業を始めるといっても、97%の企業が創業10年以内に倒産しているという事実があります。そういう意味では、FXは他の方法の欠点をつぶせるので、リスクの低い投資と考えることができます」
―普段、パソコンの画面をどのくらい見ているのですか?
「以前は1日17〜18時間は見ていました。寝る以外ずっと。ご飯食べているときも見ていました(苦笑)。今は1日1〜2時間程度ですね。むしろそちらのほうが勝てるようになりました。モニターを見ている時間が増えるということは、それだけトレードしてしまう。つまり、勝つ場面だけでなく負ける場面にも居合わせる率が高くなるということです。1、2時間程度ならば、勝つだろうという場面をしぼってやるんです」
―FXをする上で情報は重要だと思います。たくさんの通貨がありますし、これから伸びる、暴落するなどの予想を始め、さまざまな情報が飛び交っていると思いますが、山口さんはどのようにして情報を仕入れ、判断をされているのでしょうか。
「長期的なスタンスで取り組もうとすると、情報はある程度必要ですが、実はそういうスタンスでやると利益が見込めなくなるように思います。
自分の場合は、例えば1日で1円動くような場合にその中の10銭分動くところを抜いて現金に換えているので、長期的目線は逆に要らないんです。また、私はドルと円、ドルとユーロ以外の為替はあまりしないようにしています。この2つは市場がすごく大きく、グローバルなものなので、例えば世界的に大きなファンドが仕掛けてきても、影響を受けることはほとんどありません。そういう意味でもリスクが少ないんですよ」
―本書の後半はすごく実用的な内容ですよね。「勝ち続けるための10パターンを覚える」という章では、勝ちチャートパターンと負けチャートパターンをそれぞれ5つピックアップして掲載されています。
「そうですね。私はクロスリテイリングという会社を立ち上げて、そこで投資の方法を教えているのですが、その会員さんたちも購入することを踏まえて、やはり実用的な内容も入れるべきだろうと考えて、こうしました。
本書ではパターン数を10個載せましたが、実は自分の中には数百というパターンがあります。その中から初心者の方でも、こういう動きなら気づくだろうというチャートを厳選したという感じですね。まずはこの本を読んで、興味を持ってもらって、デモトレードなどで勉強していってほしいです」
―稼ぎ続けることができるのは、やはり勉強する人なんですね。
「そうです。どの業界もそれは同じだと思います。FXを始める方の中には、楽して儲けられると思っている人もいます。でも、勉強をしなければ稼ぐことはできません。
よくギャンブルと同じように扱われますが、その部分を変えたいんですよ。アメリカにはFXトレーダー養成学校があって、専門知識を身につけられるようになっています。そして、卒業生はしっかりと利益を出せるようになる。日本はFXトレーダーをしているというと、あまり良い顔されないので、そういったネガティブなイメージを変えたいと思います。
自分の願いは安全に投資をする人が増えることです。社会や経済の情勢もすごく移ろいやすくて、いつどうなるか分からない状況が続きますが、もし日本が経済的に破たんしても、この世から通貨がなくならない限りは稼ぐことができます。どんなことがあっても、家族を養っていける力を持って、その上で自分の人生を歩んでいってほしいですし、そのきっかけをこの本にしてもらえたら嬉しいですね」
(了)
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