約1世紀前のシャープペンシル『早川式繰出鉛筆』を職人技で複製、限定発売へ

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早川金属工業の創始者・早川徳次が、日本初の実用的なシャープペンシル『早川式繰出鉛筆』を発明したのは大正4年(1915)のこと。プラチナ萬年筆は、現在シャープ株式会社歴史館に保存される『早川式繰出鉛筆』を忠実に複製し、限定品として12月15日より発売します。古き良き時代・大正ロマンを感じさせるデザインは、今もなお斬新で変わらぬ美しさを伝えています。

早川徳次は、金属細工の錺(かざり)技を身につけた職人で、『早川式繰出鉛筆』は錺技を駆使し、外装の細部にまでこだわって作られました。内部には、現代の技術を取り入れて一般的な0.5mm芯方式を採用していますが、外装は当時の職人技を最新の加工技術で忠実に再現しています。

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繊細な軸柄は、エンジンタン彫刻で一本ずつ柄を彫りこむことで独特の表情を表現し、重量感や手触り感は名品の趣を時代を超えて伝えています。書斎に、そしてこだわりのアイテムとして、紳士淑女の愛用品にぴったりですね。

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本体は真ちゅうに銀メッキ仕上げ、錺リングにはスターリングシルバー(シルバー925)を使用。同デザイン、材質、仕様でボールペンも12月下旬に発売されます。サイズは全長130mm、最大径10.8mm、重さ22.3g(ボールペンは23g)。シャープペン、ボールペン合わせて限定1万本の生産になります。販売価格はそれぞれ1万500円(税込み)です。

ちなみに、早川金属工業は家電メーカーのシャープの前身。シャープペンシルから社名をシャープに改名したことは良く知られています。シャープペンシルは、英語では「mechanical pencil」ですが、この『早川式繰出鉛筆』がアメリカなどで『エバー・レディ・シャープ・ペンシル』の商品名で売り出されたことから、シャープペンシルと呼ばれるようになりました。身近な文房具であるシャープペンシルも、約1世紀の歴史が秘められていると思うとちょっと見方が変わりそうです。
 
 

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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