PCが「そこはかとなく調子が悪い」原因って?

キーボード

ケータイやモバイルデバイスが普及し、もはやインターネットはパソコン(PC)だけのものではなくなりました。それでも、情報量の多さや利便性を考えると、デスクトップ、ノートを問わずPCを使ってのブラウジングはまだまだ主流と言えそうです。

またブラウジングに限らず、PCでなければできない作業というのは言うまでもなくたくさんありますが、使いたいときに限ってPCの調子が悪いというのはよくある話。「理由はわからないんだけど、どうも調子が悪いんだよなぁ」というあなた、これらに当てはまるものありませんか?

・ウィルスやスパイウェアに侵食されている
コンピューターをあまり良く知らない人にもその知名度だけは高い“コンピューターウィルス”。その実態は、というとOSに食い込むレベルのいたずらプログラムであることに変わりはないのですが、感染の手口や経路については多様化している事は確かです。長く使っているPCについて、ウィルスの検査をしていない場合は有料・無料を問わずアンチウィルスのソフトで調べてみることをおすすめします。

・実はアンチウィルスソフトが邪魔をしている
前の項目と矛盾するようですが、アンチウィルスのソフトというのが原因になっているケースも、実はありました。ウィルスを防ぐ目的で作られているアンチウィルスソフトもまた、OSの深いレベルまで関わっています。その特性上、特定の動作が非常に遅くなったり、特定のプログラムについては非常に調子が悪くなる、という症状が見られることもしばしば。アンチウィルスソフトを無効にしたときに非常に良くなるケースはまさにこのパターンなので、「軽く」「安全な」事を売りにしている製品などを調べた上で乗り換えてみてはいかがでしょうか。

・使っている部品の中で壊れているものがある
自作PCで特にありがちなパターンのひとつです。初めて組んだPCを徐々にグレードアップしていったけれども、ずっと調子が悪い場合があります。これは記者の経験ですが、ほとんど同じ部品を使っている他の人のマシンはなぜか極めて調子が良いけど自分のマシンは調子が悪い、という不思議な現象がありました。よく比較してみたら昔から使っている部品(このケースではドライブと音源ボード)が悪さをしていたのが原因。もったいなくても、あやしい部品はいったん外して様子を見てみましょう。

・ソフト、プラグイン、ドライバが原因
前出のパターンがハードウェアだとしたら、こちらはソフトウェアのパターン。昔から使っているソフトをインストールすると何故か調子が悪くなる、というケースがそうです。疑いがかけられているソフトを別のものに変えたり、バージョンアップをすることで解決する例は、よくある話。しかしながら、バージョンアップで悪化するケースも多いので、古いバージョンに戻せるようにしておく癖をつけると、ちょっとした場面で助かることがあります。

同様にFlashなどのプラグインが古いせいで特定のページが正しく表示されない、というトラブルも地味に多いです。「このページだけ映らないなあ」という場合には、Flashプラグインのバージョンをチェックしてみてください。

・PCではなくルーターや外のデバイスが原因
PC本体に気を取られすぎて、ルーターや回線品質が原因であることに気が付きづらいケースもあります。「ある時間になるとネットの調子が悪くなる」あるいは「LANケーブルでつないでいるお父さんのパソコンは調子がいいのに、無線でつないだ私のネットブックはいつも調子が悪い」といったパターンなどが特徴的です。この場合はルーターの設定変更やファームウェアのアップデートですこぶる快適になるので試してみましょう。

・アプリケーションやゲーム、フォントを入れすぎてWindowsが重くなっている
インストール、アンインストールを繰り返したPCは、Windowsの構造上、非常に重くなる事があります。これはソフトをアンインストールしても、レジストリという部分にソフトウェア情報が残ってしまう事が原因。結果、じわじわと動作に影響を及ぼしているというパターンです。また、フォントを大量に入れると目に見えて起動が遅くなるので、フォントをたくさん使う人はフォント管理のフリーウェアを使ってみてはいかがでしょうか。ちなみにこうした「長く使うことで生じる調子の悪さ」は、OSのインストールをしなおすことでビックリするほど解消します。

・わかりづらいメモリーの相性、電源不足
これも自作PCに多く見られるケースのひとつです。メモリーとチップセットの相性や個体差というのはわかりづらい割りに、不安定さを増長させる立派な原因のひとつ。『ブルースクリーン』と呼ばれるWindows特有のエラー画面でメモリーエラーが生じているときには、ハードディスクかメモリーの物理的な不具合を疑ってみてください(といっても、自作する人はある程度わかっていることなのですが、そのくらいあやふやな部分であることも確かなのです)。

電源の容量不足や劣化も地味に侮れません。ディスクを複数台増設してから不安定になったという場合などは、電源の交換を視野に入れた方がいいでしょう。

・実は熱暴走の一歩手前
CPUファンが回っていても、熱暴走が生じることも、実はあるのです。夏場になると調子が悪い、というケースならまだわかりやすいのですが、「不定期にPCが重くなる」、「ときおり起動が異常に遅い」というケースで真っ先に熱暴走を疑うのはなかなか難易度が高いです。ちなみに悪化すると、「変なタイミングで突然再起動する」という項目も付け加えられます。

『Core i7』などのごく一部で見られたケースでは、CPUクーラーのリテンションメカ(固定器具)の圧着が甘い構造だったため、放熱がうまく行われないことがありました。この時は、熱伝導率が9.0W/mk(通常の15倍)といった銀含有率の高いグリスで安定稼動するようになりました。また、このようなパターンであればCPUクーラーを丸ごと変えてみるのも有効かもしれません。

「熱暴走なのかな?」という場合には温度を計測するフリーウェアを活用しつつ、様子を見てみるといいでしょう。

つらつらと可能性を列挙してみたわけですが、PCも道具である以上、完全なものにはなかなかめぐり合えないのもまた事実。いろいろ試しても改善しない場合にはすっぱりと割り切って別の製品を買う、というのも選択肢のひとつかもしれません。これらのTipsがあなたのPCライフの改善に役立てば幸いです。

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オサダコウジ

慢性的に予備校生の出で立ち。 写真撮影、被写体(スチル・動画)、取材などできる限りなんでも体張る系。 アビリティ「防水グッズを持って水をかけられるのが好き」 「寒い場所で耐える」「怖い場所で驚かされる」 好きなもの: 料理、昔ゲームの音、手作りアニメ、昭和、木の実、卵

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