知られざる街の歴史と、昭和の消えた風景を紐解く歴史系YouTuber『Old Japanese Memories』を紹介! チャンネルウォッチ 8/26号

知られざる街の歴史と、昭和の消えた風景を紐解く歴史系YouTuber『Old Japanese Memories』をご紹介します。

知られざる街の歴史と、昭和の消えた風景を紐解く歴史系YouTuber『Old Japanese Memories』

今週のピックアップ
『【水都の消滅】首都高都心環状線、かつては川だった美しい風景とは?浜崎橋から江戸橋にかけて流れていた2つの川がいかに埋め尽くされたのか、首都高以前はどんな風景が広がっていたのか?』

――まずは簡単に自己紹介をお願いします

ケンさん:「私のチャンネルは、街の歴史を深掘りしていくというものです。特に昭和世代の人たちは、ノスタルジックな風景に対する憧れや、『見たい』『知りたい』という欲求が非常に強いと感じています。

私自身は新潟県長岡市の出身で、長年東京に住んでいますが、そこまで多くの土地に住んだ経験があるわけではありません。ですが、自分が住んだことのない場所であっても、その土地の古い街並みを記録した本やウェブサイト、自治体が市役所のサイト等で公開している古い写真などを調べながら、動画を制作しています。

このような『消えた風景』にフォーカスするようになった背景には、戦略的な視点と影響を受けたコンテンツがあります。
街を歩いているとき、お店や銀行に創業当時の歴史写真パネルが貼ってあると、ついつい立ち止まって見てしまうという心理がありますよね。また、Facebookなどで古い昭和の渋谷駅前や商店街の街並みが投稿されていると、ものすごく見られていることが分かっていました。

映画『ALWAYS 三丁目の夕日』のように、ノスタルジックなものを回顧するコンテンツは非常に受け入れられるという確信があったんです。さらに、YouTuberの『スーツ旅行』さんが自転車で東京の街を走りながら『昔ここには何があった』と今の風景に古い写真を挿入して解説しているのを見て、『現代の風景は無視して、そういった古い写真だけを集めて街並みを紹介していくことができたら、これはすごく再生されるのではないか』と考えました。

『ブラタモリ』や、かつてNHKで放送されていた『新日本紀行』にも非常に影響を受けていて、その2つを足して2で割ったようなチャンネルを目指して始めてみたところ、上手くいったという感じですね。」

――YouTubeでのご活動を始めたきっかけは何ですか?

ケンさん:「私自身は東京都中央区で会社経営をしておりまして、YouTubeは本当に趣味から始まったような感じでした。一番最初は2017年頃にドローンを趣味で始めて、車で郊外まで行き、ドローンを飛ばして撮影するチャンネルをやっていたんです。しかし、1機20万〜30万円するドローンを海に墜落させるリスクがある割には、当時は周りにドローンをやっている人も興味がある人も少なくて、なかなか再生されませんでした。

一応経営者ですので、『これは社長としてはまずいな、ちゃんと動画で収益を上げたいな』と考え直したんです。

そんなある日、コロナ禍にブルーインパルスが医療従事者に敬意と感謝を示すため東京上空を飛行した際、スマホでさっと撮って投稿してみたら、翌朝には6,000〜7,000再生くらい回っていました。『スマホ1台でこんなに回るのか』と驚きましたね。

また、仕事で車通勤をしているのですが、後ろの車にめちゃくちゃ煽られた後、その車が私の車を無茶に追い越しスリップして自損事故を起こしたドライブレコーダーの映像を上げたところ、翌朝には2万再生回ったんです。

これらの経験から、『YouTubeはやるべきジャンルや分野をしっかり考えて取り組めば、絶対に再生される』ということが分かりました。視聴者が何を望んでいるかを分析するマーケットインのような形で、人が見たくなるものを効率よく切り取って出す戦略に気づき、今のチャンネルの形に行き着きました」

――おすすめの動画は何ですか?

ケンさん:「以前、六本木に事務所があって自宅が台東区だった頃、毎日車で首都高の都心環状線を通って通勤していました。

この首都高って、主に河川や一般道の上空などを利用して高架が設置されているのですが、実は走っている場所の多くに、昔は『楓川』や『築地川』などの川が流れていたんです。銀座のあたりも含めて、昔の東京は向こう側が海だった『水運の都市としての東京』をフィーチャーしてみようと思い、制作しました。

自分の車にGoProを装着して、実際に自分が走って撮影したリアルな映像を使っています。車で何本もの橋をくぐっていくのですが、その橋を1本1本解説して『昔はどうだったのか』『埋め立ての時はどんな風景だったのか』を掘り下げました。

さらに、ここがまだ川だった頃に撮影された古い映画を探してきて、監督に許可をいただいたうえで、映画の一場面を引用として挿入しました。東京オリンピック直前のジャンクション工事の風景なども入れています。まさに池波正太郎の小説の舞台になった場所が今の首都高に変わっていく様子は、作っている私自身も見ていてゾクゾクするほど面白く、一番うまくまとまった動画です」

【水都の消滅】首都高都心環状線、かつては川だった美しい風景とは?浜崎橋から江戸橋にかけて流れていた2つの川がいかに埋め尽くされたのか、首都高以前はどんな風景が広がっていたのか?
https://www.youtube.com/watch?v=XxLNTONbkr0


――ガジェット通信読者へメッセージをお願いします。

ケンさん:「YouTubeはパソコン1台あれば、どこにいても仕事や制作活動ができるのが本当に大きな魅力です。

実は今、実家の母の介護の関係で、1年の3分の1くらいは地元の新潟に帰っているのですが、ネットを使った仕事なので制作活動はまったく止まりません。このように、自分の伝えたいことや思い、価値観といったものを、動画を通じて一瞬で多くの人と共有できるのは本当に嬉しいことです。

世の中には『楽をして稼ぐトレンドのやり方』もありますが、私はこれからも正攻法で、教育的価値が高く、100年後や200年後の未来にも残るような社会貢献につながる動画を作り続けていきたいと思っています」

失われた街の風景を丁寧に掘り起こし、未来へ向けて記録し続ける、ケンさんの今後の活動に注目です!

YouTubeチャンネル『Old Japanese Memories』
https://www.youtube.com/channel/UCrwVGqpewNTIt09NC7bpcxA[リンク]

Xのアカウント『Old Japanese Memories』
https://x.com/OldJapaneseMem1[リンク]

インタビューでも語られていた『パソコン1台あればどこでもできる』というYouTubeの魅力。ケンさんのように、顔出しなしでチャンネルを育ててみたい方は、ぜひこちらの著書もお手に取ってみてください!

著書『顔出しナシ!50代からはじめる YouTubeで月100万円稼ぐ本』
https://www.amazon.co.jp/dp/4396618565[リンク]

編集・取材:屋久谷・手島・今村・山田

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