サムスンからもついに登場!世界初の“G型”三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」を実機レビュー

折りたたみスマートフォンには実用性だけではなくロマンもある、筆者は常々そう考えています。
サムスンが現地時間2025年12月2日(火)でに韓国で発表した「Galaxy Z TriFold」は現在市販されている折りたたみスマートフォンをさらに大型化し、3つに折りたたむことのできるトライフォールド型の製品です。
いち早く実機に触れるべく、発表日に韓国・ソウルを訪問しメディア向けの説明会を取材しました。
閉じた状態は普通のスマホ
サムスンの三つ折りはどうなのか!韓国の発表会を取材 – Saiga NAK
約1年前。
2024年9月にファーウェイが発表した世界初の三つ折りスマートフォン「Mate XT Ultimate Design」の発売日に中国・深センを訪問し、実機を触ったときは「こんなスマートフォンが本当に登場したのか」と実機を触った瞬間、全身がしびれる程の感動を味わったものです。
サムスンの製品登場はそれから1年が過ぎたこともあり、新鮮味という点はあまり感じません。
しかしファーウェイとは異なる折りたたみ構造を採用したモデルであり、しかも今年発売した2つ折りモデル「Galaxy Z Fold7」の出来がいいだけに、このGalaxy Z TriFoldも完成度の高さが期待できます。
閉じた状態。6.5インチ21:9のディスプレイが使える – Saiga NAK
まずは閉じた状態でのご対面です。
正面からの外観はGalaxy Z Fold7と同等の、縦ワイド(21:9)のディスプレイを持つスマートフォンです。
この状態のままでも普段使いは十分できますし、本体を開くことが困難な時などでも片手で自在に使用できます。
厚さと重さがやや気になる
12.9mmの厚さ – Saiga NAK
本体サイズは閉じた状態で159.2×75.0×12.9mm。
さすがに厚みがあります。
しかし、横幅が一般的な大型スマートフォンより数ミリ狭いことからか、握っているうちに気にならなくなる厚みでした。
本体は309gとスマホにしては重い – Saiga NAK
それよりも気になったのは重量です。
Galaxy Z TriFoldは309gで、Galaxy Z Fold7の215gや、サムスンのフラッグシップスマートフォン「Galaxy S25 Ultra」の218gと比べると約1.4倍重いわけです。
とはいえ、ここから横長のタブレットに展開できる利便性を考えれば納得できる重さと感じました。
開きやすくする工夫が絶妙
本体を開く際に、隙間ができるので開きやすい(矢印部分) – Saiga NAK
本体を開くときは、背面をまず右に開きます。
すると次に開くべき左側部分がディスプレイ面からちょっと浮いた状態になります。
このわずかなすき間ができることで指先を入れやすくなり、スムーズに開くことができるのです。
このあたりはさすがは折りたたみスマートフォンを6年間も出し続けているサムスンならではの設計と感じました。
なおこの折りたたみ型を「G型」と呼びます。
ちなみにファーウェイのMate XT Ultimate Desingは3枚を重ねるように折りたたむ「Z型」
そのためこのような仕組みはありません。
快適な10インチディスプレイ、驚異の薄さ
6.5インチサイズのスマホが10インチサイズのタブレットに変形 – Saiga NAK
完全に開くと10インチのディスプレイが現れます。
アスペクト比は4:3なのであらゆるコンテンツを全画面で快適に表示できます。
たとえば二つ折りスマートフォンの場合、動画を表示しようとしても上下の余白(非表示エリア)が大きくなりますが、Galaxy Z TriFoldならそのような見にくさもありません。
3.9mmの驚異的な薄さ – Saiga NAK
そして開いたときの厚みは3.9mmと驚異的な薄さ。
閉じたときはスマートフォンとしてはだいぶ厚かったものの、開けばタブレットとしても激薄サイズとなります。
これよりも薄い製品はタブレットには無く、同じ三つ折りのMate XT Ultimate Desingの3.6mしかありません。
ここまで薄ければ、開いたままカバンの中に入れても一切邪魔にならないでしょう。
3つのアプリを自在に使う、クリエイティブ用途にも最適
このサイズをポケットに入れて持ち運べる – Saiga NAK
薄型10インチタブレットとして考えるとGalaxy Z TriFoldはゲームマシンとしても快適に使うことができます。
チップセットはGalaxy向けにクアルコムが提供するSnapdragon 8 Elite Mobile Platform for Galaxyを搭載。
最新のSnapdragon 8 Elite Gen 5には劣るものの、現時点でも高いパフォーマンスを誇ります。
Galaxy Z TriFoldなら“ゲームのために10インチタブレットをポケット入れて持ち運ぶ”ことが可能になるわけです。
3つのアプリを同時に表示 – Saiga NAK
また画面分割表示で、最大3つのアプリを並べて表示可能。
それに加えて電卓などのアプリをポップアップでも表示するなど、複数アプリを自在に切り替えて使うことができます。
この分割表示は画面を縦向きにしても可能です。
DeXモードでアプリ利用がさらに自在になる – Saiga NAK
さらにはデスクトップモードの利用も可能。サムスンは「DeXモード」と呼んでいます。
DeXモードはサムスンのタブレットは対応していましたが、スマートフォン(二つ折り含む)はUSBケーブルやWi-Fiで接続した外部ディスプレイでしか利用できませんでした。
Galaxy Z TriFoldはスマートフォンとタブレットの融合した端末ということで、単体でのデスクトップ表示を可能にしているのです。
スマートフォンの次の進化を感じられる – Saiga NAK
ここまでのことができれば、309gの重量も気にならないと言えるのではないでしょうか?
ただし現在普通のスマートフォンを使っていて不満を感じない人や、二つ折りスマートフォンを使いながら「開くのが面倒」と感じる人には三つ折りスマートフォンは向きません。
「いつでもタブレットの大画面を使いたい、でも移動中はスマートフォンとして使いたい」という人に向いた製品なのです。
韓国の価格は約38万円。
スマートフォンとタブレットの新たな進化を感じさせる先行投資として考えれば、この価格も妥当なのかもしれません。
▼Photo & Written by Yasuhiro Yamane/山根康宏
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