【インタビュー】パチンコ店の常識破壊? マルハンが1200名参加で実現した「制服革命」 に迫る

マルハン東日本カンパニーが、約1200名もの現場従業員の声を徹底的に取り入れた制服一新プロジェクトを実施しました。

プロジェクトは、単なるユニフォームの変更に留まらず、働く人の「個性」と「多様性」を最大限に尊重する、新しい働き方を具現化しています。

若年層の離職率の高さや応募離れが長年の課題となっているサービス・エンタメ業界において、「制服をなくす」のではなく「制服の意味を変える」という大胆な決断を下したマルハン東日本カンパニー。

今回は、そんな革新的なプロジェクトを主導した、プロジェクトリーダーの飯田崇寛さんに直撃し、その真意に迫ります!

「生きるヨロコビ」の実現が鍵! 制服を単なるユニフォームで終わらせない理由

--早速ですが、プロジェクトを始めたきっかけを教えてください。

飯田さん:今回の制服一新プロジェクトは、急速に変化する社会情勢と多様化する価値観の中で、従業員一人ひとりが“生きるヨロコビ”を実感できる職場環境を創出したいという強い課題意識から始まりました。

当社が“人生にヨロコビを”というコーポレートメッセージを掲げる企業である以上、従業員が仕事を通じて感じる喜びこそが、お客様への最高のサービス提供につながると確信しています。そこで、日々の仕事で身に着ける「制服」に着目しました。

--確かに、職場で制服を着用する場合、仕事のモチベーションにも大きく影響しそうです。

飯田さん:単なる制服としてではなく、働きやすさ、動きやすさといった機能性はもちろんのこと、デザインの広がり、そして何よりも“個性”や“好き”を表現できる制服があれば、従業員がより能動的に“仕事を楽しむ”ことにつながるのではないかと。

従業員が内面から輝くことで、サービス業としてのパチンコ事業がお客様に提供できる価値を、さらに高めていきたいという願いも込められています。

1200名のボトムアップで集約された従業員の声

--今回のプロジェクトには、多くの従業員が関わったと伺いました。

飯田さん:そうですね。約1200名もの従業員、さらにはデザイナーや取引先を交えた座談会を重ね、徹底的に現場のリアルな声とアイデアをヒアリングしました。

--実際にどんな声があったのでしょうか?

飯田さん:現場からまず求められたのは、環境に合わせて柔軟に着られ、かつ自分らしさも出せる制服でした。

企業としての“統一感”も同時に保てるよう試行錯誤を重ねました。その目的は、「従業員が思わず着たくなる個性が出せる制服を実現する」ことです。既存の延長線上ではない、全く新しい発想でデザインを進めていきました。

新しいデザインには、多様性の尊重が強く反映され、幅広い世代が着こなせる男女共通のジェンダーレスなデザインや、シックな色味を基調としつつも、着る人の個性をさりげなく表現できる「自己表現の余地」が盛り込まれています。

--なるほど。デザイン面以外に工夫した点はありますか?

飯田さん:デザイン面の改善だけでなく、業務中のストレスを軽減する機能面も工夫しました。

具体的な要望として、“動きやすさ”を実現するための柔軟性の高い素材や、業務中の動作を妨げない設計。さらに、“利便性”の向上として、必要なアイテムを効率的に収納できるポケットの配置など、収納機能の拡充が多く挙がりました。

また、“快適性”として、骨格や体型に合わせたサイズ展開など着心地の改善を求める声もありましたね。

新制服に隠された“個性”や“多様性”を表現する仕掛けとは?

--「自己表現の余地」というポイントは、特に現代の若者にとっては大切な要素になりそうです。

飯田さん:その通りです。我々もその点は強く意識しています。

例えば、髪色の自由化として、赤や青といった鮮やかな色も可能とし、働く方々の意欲的な自己表現を後押ししています。さらに、小物による個性表現として、制服のベースカラー以外の部分、例えばスカーフ・ベルト・靴・靴下については基本的に色を自由に選べます。

それと同時に、『統一感の中の自分らしさ』というコンセプトに基づき、最大2色までというルールを設けることで、節度ある多様性を表現できるようにしています。

--絶妙なバランス感覚ですね。

飯田さん:そんな中でも、従業員の個性を最もユニークに発揮する仕組みが、ポーチへのアクセサリー装着の許可です。

業務で使用するポーチには、キーホルダーやお気に入りのバッジなど、遊び心のあるアクセサリーの装着が可能です。これは従業員の個性を発揮するだけでなく、お客様やスタッフ同士の自然な会話のきっかけを生み出す仕掛けとしても機能しています。

--確かに、こういった細かいことがコミュニケーションのきっかけになること、よくありますよね!

新制服の導入による社内コミュニティ活性化とモチベーション向上

飯田さん:新制服の導入以来、従業員からは期待を上回る大変良好な反応が得られています。

特に顕著なのは、社内コミュニティの活性化です。「#好きを着こなせ」というハッシュタグのもと、従業員がそれぞれの個性的な着こなしやアレンジ写真を投稿し、「これ可愛い!」「こんなつけ方に挑戦してみたい」といった創造的な交流が活発化しています。

これにより、店舗を越えたコミュニケーションが促進され、社内全体に一体感と活気ある雰囲気が広がっています。

--制服が毎日楽しく働くモチベーションとして機能している証拠ですね。

飯田さん:機能面についても、「最高に動きやすい!」「ポケットが増えて本当に便利になった」といった、「業務中のストレスが軽減された」という具体的な喜びの声が多数寄せられています。

さらに、お客様からも「スタイリッシュになったね」「かっこいいね」といった温かいフィードバックがありました。こういった反響は、従業員の自己肯定感や、接遇時の自信につながるのではないでしょうか。

個人の輝きが会社の力に 未来の働き方と求職者へのメッセージ

--改めて、今回のプロジェクトについての想いを伺っても良いですか?

飯田さん:私たちは「個人の輝きがチームの力となり、お客様の喜びへとつながる」という、新しい働き方の未来を描いています。従業員一人ひとりが制服を単なる業務着としてではなく、「自分らしさの一部」として誇りを持って選び、身につける。この主体的な姿勢こそが、内側から湧き上がる仕事へのモチベーションと、会社への強いエンゲージメントを生み出すと確信しています。

私たちが目指すのは、一体感と個性が互いに刺激し合い、相乗効果を生み出す職場文化です。そこでは、お客様とスタッフの双方が、日々の仕事や交流の中で心から“生きるヨロコビ”を分かち合える、そんな豊かな未来を実現したいと考えています。

--最後に、若い世代や求職者へのメッセージをお願いします。

飯田さん:私たちはお一人お一人の“好き”や“個性”を心から尊重し、それを会社の大きな力に変えていくことを目指しています。

ここでは、あなたらしさを存分に発揮しながら、チームとしての一体感と誇りを胸に、共に“生きるヨロコビ”を創造していける最高の舞台が用意されています。

あなたの個性は、きっと誰かの笑顔や感動へとつながります。ぜひ、私たちとともに、未来のエンターテイメントを創造していきましょう!

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. 【インタビュー】パチンコ店の常識破壊? マルハンが1200名参加で実現した「制服革命」 に迫る
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。