ファッション特化型フリマアプリ「digdig」が服好きZ世代ユーザーから支持される理由は?

トレーディングカードやスニーカーなど、特定のジャンルに特化したアプリが乱立しているのが昨今のフリマアプリの状況です。

競争が激化する中、ファッション特化型のフリマアプリは「完全招待制」「ファッションアイコンが実際に着用した服が購入可能」といった点を前面に押し出して差別化を行っています。

アプリのリリースから1年で「累計30万ダウンロードを突破」したというファッション特化型フリマアプリ「digdig」を運営する、株式会社digdigの代表取締役・楊承峻さんに話を聞きました。

●digdigのユーザー層およびMAU(月間アクティブユーザー数)

MAUは20万人となります。ユーザー層は10〜30代の方々が多いです。

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●服好きのZ世代ユーザーからの支持を得ている理由

支持をいただいている理由としては、大きく2点あると考えています。1つはSNSでの接触頻度を高めたことです。

1回見ただけではアプリをダウンロードする動機にはつながりにくいものの、何度も目にすることで「聞いたことがある」「流行っているのかも」と関心が高まります。そのため、当社では“接触の面”を増やす発想で、複数のSNSアカウントを細かく運用し、それぞれ異なる切り口で投稿を展開しています。

特に「公式感を出さずに、リアルなコーディネートを紹介するスナップ動画」が最も反応が良く、視聴維持率・コメント数ともに高い結果となりました。“おしゃれな人のコーデは最後まで見たい”という心理が働き、離脱が少なくダウンロードにもつながったと分析しています。

もう1つは、若年層の“タイパ”志向にフィットしていることです。Z世代を中心に「無駄な時間を省きたい」という意識が高まっています。digdigは「いらない服を処分したい」と思ったその瞬間に、専用キットに詰めて送るだけで出品が完了する仕組みを提供しており、衣類処分の手間を大幅に省ける“タイパ重視型サービス”として支持を集めています。

●ビジネスモデル(収益モデル)

digdigでは、システム利用料(1着販売ごとに750円)と販売手数料(販売価格からシステム利用料750円を差し引いた金額の15%)の2種類の手数料を設定しております。

通常のフリマサービスの場合、手数料が販売商品代金の5〜10%の場合が多いですが、弊社では郵送費の負担や撮影・採寸・保管・梱包・発送といった作業を代わりに行うため、上記のようなビジネスモデルになっております。

また、digdigはSNSのフォロワー数が合計100万を突破しており、ほとんどのユーザー様をSNSで集客できております。そのため、広告に大きく依存せず、ユーザーの出品・購入体験そのものが成長を生む持続的なモデルを実現しています。

●ユーザーからの声(ポジティブ/ネガティブ両面)

ポジティブ面では「これまで洋服をまとめて手放す際にはリユースショップを利用していたが、思うような価格で売れなかった。digdigでは複数の洋服をまとめて送るだけで、一点ずつ自分の希望価格で販売できるのが良い。クローゼット整理にもなるし、気軽に出品できる。」といったお声を多くいただいております。

ネガティブな声としては、アプリのレビューにもある通り、昨年8月の一般開放以降、想定を大きく上回る反響をいただき、倉庫に非常に多くの洋服が届いたことで、一時的に新規出品受付を停止した時期がございました。

その際はユーザーの皆様にご不便をおかけしてしまい、誠に申し訳なく思っております。現在は倉庫体制の強化やオペレーション改善を進めており、より快適にご利用いただける環境づくりに努めております。

●ユーザーからのネガティブな指摘に対する対応

先述の新規出品停止時には、想定を超える洋服の到着によって検品・撮影工程に遅延が生じていたため、倉庫および撮影スタッフの増員、作業フローの見直しと自動化の導入、出品管理システムの改善による進捗可視化といった対応を実施しました。

これらにより、現在は多くの出品依頼にも安定して対応できる体制を整えております。今後もユーザーの皆さまからの声を真摯に受け止め、サービス体験の向上に努めてまいります。

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日本国内のZ世代を狙ったアプリやサービスは今後ますます競争が厳しくなっていくと思われます。そんな中、生き残っていくのは果たしてどのサービスになるのでしょうか。

digdig公式サイト
https://digdig.jp/[リンク]

※画像提供:株式会社digdig

(執筆者: 6PAC)

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